JR小牛田駅の駅弁として親しまれた「とりめし」が14、15の両日、美里町総合案内所で、約四半世紀ぶりに一般向けに販売された。懐かしの味を求めて町内外の人が買い求めた。来月からは毎月販売される予定。とりめしは、同駅近くの旧小牛田ホテルで1998年まで製造、販売されていたが、2015年の廃業とともに幻となっていた。ことし6月に町地域おこし協力隊に着任した久田大貴さん(49)が元従業員や小牛田農林高の生徒と共にレシピをほぼ再現。反響が大きく、一般販売することにした。3日の予約受け付け開始から1時間で申し込みが相次いだこともあり、当初の1・5倍の150食余りが用意された。町内のほか、大崎市松山や石巻市、仙台市など同駅を経由する東北本線や石巻線をかつて利用していたとみられる60~70歳代が買い求めていた。登米市南方町の門脇洋行さん(77)は「旧小牛田町に通勤する際によく食べていた。懐かしい味に浸りたい」と笑顔を見せた。