2023/11/12


長者の七福神桜」に標柱

 大崎市古川の化女沼をサクラの名所にしようと取り組んでいる市民グループ「化女沼2000本桜の会」(佐々木哲朗会長)はこのほど、サクラ植生地に自生するヤマザクラの巨木「長者の七福神桜」に標柱を建立した。10日に除幕式を行い、「化女沼のシンボルに」と期待を込めた。ヤマザクラは、同会発足間もない2000年代、化女沼北岸に整備したサクラ植生地の一つ「鎮魂の桜花(おか)」にある。3年前、下草刈りを行っていたとき、うっそうとした雑木林の中にあるのを発見した。幹は根元の太さが直径約1・2㍍、高さは約10㍍。根元から幹が七つに分かれて伸びているのが特徴で、樹齢100年以上とみられる。七つの幹と古川川熊長者原という地名にちなみ、伊藤康志市長が「長者の七福神桜」と名付けた。標柱は佐々木会長が資金を出して建立。石造りで、高さは土台を含めて約2㍍。題字は伊藤市長が揮毫したものを元に彫刻し、サクラ色に塗った。

 

除雪作業者の出動式

 降雪シーズンに備え、大崎市鳴子温泉の国土交通省鳴子除雪ステーションで7日、除雪作業車の出動式があり、作業を請け負う建設業者の関係者らが無事故でシーズンを終えられるよう祈願した。安全祈願の神事に続き行われた出動式には、古川国道維持出張所や鳴子国道維持出張所などから約40人が出席。仙台河川国道事務所の田中誠柳所長はあいさつで、「各国道は地域の経済や物流を担う大動脈。自信を持って除雪作業に従事してほしい」と激励した。その後、同ステーションに並んだ除雪用のトラック、グレーダー、ロータリ除雪車のエンジンを始動。出席者たちが見守る中、国道47号へ出動した。

 

 

世代超え地域交流

 涌谷町黄金行政区の住民が10月29日、区内の涌谷高の生徒とともに同校前の花壇2カ所に花を植え、地域の顔を華やかに彩った。一昔前と比べ住民間のお茶飲みの機会が減ったため、交流の場を設ける目的。高校生との共同作業は地域間、世代間交流を兼ねて年3回実施していて、生徒にボランティア精神を学んでもらう狙いもある。

 

高齢求職者らの求職促進

 大崎地方を就業場所とする事業所が一堂に会す合同就職面談会が1日、県大崎合同庁舎で開かれ、求職中や転職を考えている人たちが、希望に合った就業条件を求めて複数の企業の面談を受けた。古川公共職業安定所によると、4~9月の管内の労働市場は求人数、求職者数ともに前年を上回り、職業紹介、就職件数いずれも増加傾向にある。求職者の3割近くを60歳以上が占めていることから、求人要件緩和に向けた指導や個別の事業所説明会を通してマッチングを図っている。就職面談会は、企業と高齢求職者らのマッチングを効果的に図ろうと、雇用対策について定めた同職安と大崎市の協定に基づき、県北部地方振興事務所を含む3者が共催した。ブースを並べたのは、市内に就業場所がある製造業と介護事業を中心とする20社で、業界未経験者や高齢者を歓迎する企業もあった。訪れた72人は、関心がある企業のブースを回り、就業条件を中心に担当者に尋ねた。

 

着物や帯を普段着に

 着物や帯を再利用し現代風の普段着としてよみがえらせた作品の展示会が、涌谷町くがね創庫で開かれている。14日まで。出展者は、同町と大崎、塩釜両市の68~76歳合わせて8人でつくる「きものリフォーム倶楽部」(大和田雄子代表)。20年ほど前に結成し、同創庫隣のさくら館に月数回集まって創作活動に励んでいる。展示会は毎年開催していて、ことしは「年齢を重ねても着ることができるもの」をテーマにこの1年間に製作した83点を展示。墨染めや草木染めで色づけした着物や帯を材料とするコートやバッグ、チュニック、リュックサックが並ぶ。

 

たこ作りで交流

 田尻さくら高(生徒数199人)の生徒が1日、近くの大崎市沼部小(児童数217人)の6年生を同校に招き、たこ作りを通して交流した。地域との連携を深めて県立学校の魅力向上につなげる県の事業の一環で、伝統文化に触れてもらう狙いもある。今回はコロナ禍の影響で4年ぶりの実施になり、同高校で工芸を専攻する20人を含む55人が参加した。たこは仙台市に伝わる「するめ天旗」。各地で製作法を紹介している「仙台凧の会」の遠藤茂樹会長ら3人が講師を務めた。

 

4年ぶり「苔フェス」にぎわう

 栗原市栗駒で栽培が盛んなコケを全国にPRする「全国苔フェスティバルⅰn栗原」(実行委員会主催、大崎タイムスなど後援)が10月28日、同市栗駒松倉、栗駒山麓ジオパークビジターセンターで開かれた。癒やしのインテリアとして人気のコケを栽培・出荷している栗駒文字地区の住民団体などが出店。地場産品を販売するくりはらマルシェも同時開催され、大勢の人でにぎわった。県や市、市観光物産協会、栗駒高原森林組合で構成する実行委が、コロナ禍を経て4年ぶりに開いた。容器の中でコケを育てる「苔テラリウム」や、丸い土玉にこけを巻き付ける「苔玉」を作る体験教室が開かれたほか、県内外の事業者がコケやコケ製品を販売。テラリウム作成キットを初めて販売した文字苔っこの会のブースも盛況だった。