「個別最適な学び」実践
大崎市古川第一小で17日、「個別最適な学びに関するモデル事業」の公開研究会があった。同校が3年間にわたって進めてきた実践研究の発表や公開授業、講演会が行われ、県内の教諭や教育関係者約180人が訪れた。県が推進する同事業は、1人1台のタブレット端末などを活用し、一人一人に最適な学習指導を行う実践研究。同校は2021年にモデル校の指定を受け、研究を進めてきた。研究主題は「主体的に学びに向かい豊かに生きる力を身に付ける児童の育成」。ICT(情報通信技術)を活用しながら自分に合った学び方で勉強する独自の学習スタイルを「ぎんなん子スタディ」と名付け、授業や家庭学習などで実践してきた。開会行事の全体会では、主任教諭が3年間の研究内容などを説明。1年目は積極的なICT活用を目標に取り組み、2年目にぎんなん子スタディを実践。児童は主体的に学ぶ姿勢が見られるようになったほか、教諭は児童の自己評価などが一目で分かるようになり、個別支援が以前より可能になった成果を話した。一方、「端末のトラブルなどで児童の活用が十分ではなく、授業や家庭学習が不十分なところがあった」と課題も述べた。
松山でソフトテニス講習会
大崎市の松山登陵ソフトテニス協会は11、12の両日、松山B&G海洋センターテニスコートで「MIZUNOソフトテニス講習会&同協会選抜中学校講習会」を開いた。同講習会は、県や東北のジュニア強化、育成などを目的に、国内外で活躍する選手やコーチを招いて生徒を指導するもので、5年ぶりに実施。県内の中学校7校から男女約200人が参加した。初日は団体戦形式のゲームや課題練習を行い、2日目はスポーツ用品メーカー「ミズノ」のアドバイザリースタッフ、大津育人さん(30)の指導を受けた。大津さんは、レシーブの仕方やコート上での動きなどを分かりやすく説明。レシーブは膝を屈伸してボールを下からすくうように打つことや、ラケットを持たない左手の位置、狙いたい場所に打つこつなどをアドバイスした。生徒たちは大津さんの指導に真剣な表情で耳を傾け、知識や技術を吸収していた。
全農ラドファ東北工場完工
パックご飯製造「JA全農ラドファ」の東北工場(色麻町四竃)が完工し、14日に現地で式典が行われた。現工場(加美町字四日市場)の約4倍となる生産能力(年間1620万食)で、来年1月本格稼働開始を見込む。2021年に町含む関係4者で連携協定を結び、全農側が農林水産省「生産基盤パワーアップ事業」補助金活用で大原工業団地内に整備を進めてきた。建物は鉄骨造平屋で延べ床面積約3000平方㍍。洗米から箱詰めまでが可能な自動生産ラインを持ち、こだわりの「ガス直火炊き」「シャリ切り」「保存料不使用」で味わいと「食の安全安心」も自慢という。ラドファ全体の生産能力は現工場と合わせて年間2000万食余りに拡大する。狙いはコロナ禍での「巣ごもり」で火が付いたパックご飯の需要と、海外での日本食人気の高まり。今後、国内外の新規顧客を引き付ける魅力的な商品開発にも力を入れていく構え。
80年後は「真夏日数カ月」
地球温暖化の原因や対策について学ぶ出前授業が16日、大崎市鳴子中で行われた。気象予報士の岩谷忠幸さん(54)を講演に迎え、生徒たちは2100年の未来へ向けて、気温上昇を抑えるアイデアを出し合った。NPO法人「スパっと鳴子温泉自然エネルギー」(大崎市鳴子温泉星沼)が本年度、同校を対象に出前授業を行っていて、今回で3回目。この日は地球温暖化に当事者意識を持ってもらおうと、温暖化対策を全くしなかった場合の2100年の天気を予報した。岩谷さんによると、真夏日が数カ月続いたり、最大風速65メートルの猛烈な台風が上陸したりするという。「約80年後、何もせず今のままいくとこうなる。生きてその日を迎える皆さんでどんな対策ができるか、考えなければいけない」と訴えた。
迷わず189に電話を
11月の児童虐待防止推進月間に合わせ、県北部児童相談所は8日、イオン古川店で来店客に啓発グッズを配り、「虐待かなと思ったら、迷わず189に電話を」と呼び掛けた。児童虐待問題の社会的関心を高める狙い。商業施設での活動は4年ぶりで、この日は職員約10人が同店1階の出入り口2カ所に立ち、買い物客に啓発ちらしとハンドタオルを手渡した。県のマスコットキャラクターむすび丸も駆け付け、活動に協力した。大崎市、栗原市など2市4町の児童虐待に関する相談対応件数は年々増加しており、昨年度は過去最多の389件に上った。
ロボット相撲で全国へ
東北職業能力開発大学校(栗原市築館萩沢)の2チームが、12月9、10の両日に東京・両国国技館で開かれる「全日本ロボット相撲大会2023」に出場する。9月に神奈川県厚木市で開催された関東地区予選会に出場し、ベスト8まで勝ち上がった。今は同校で習得した知識や技術を総動員し、最終戦への準備に集中している。1989年から開かれている歴史ある大会で、参加チームが手作りしたロボット2台を土俵上に置き、相手を押し出すと勝ちになる。ロボットの大きさと重さに規定はあるが、大半のチームが採用している磁石の強度や動きには特に制限がない。