藤岡さん古川で引退式
プロボクシングの日本人選手で初めて世界5階級制覇を成し遂げた藤岡奈穂子さん(48)=大崎市古川出身=の「引退式・卒業式」が23日、同市古川のグランド平成で開かれた。参加した地元の支援者やファンらが藤岡さんの偉業をねぎらったほか、伊藤康志市長が市のPRや青少年の健全育成などに貢献したとして特別感謝状を贈った。9月に東京・後楽園ホールで引退セレモニーが行われたが、地元の支援者に引退を報告し、今後の活動へ向け激励の場を設けようと、藤岡奈穂子後援会が主催し「引退式・卒業式」を開催。約70人が参加した。藤岡さんは「震災後、藤岡さんの試合だけが楽しみという被災者の言葉を聞いて、絶対チャンピオンになると決意した。これがなかったら五つもベルトを取れなかった」と現役時代を振り返り、「宮城、大崎の皆さんに支えてもらい、ここまで来られた。これからはトレーナーとして世界で活躍していきたい」と語った。
育てた花鉢や野菜販売
南郷高の生徒による農産物販売会が18日、大崎市図書館玄関前で行われた。生徒たちは丹精込めて育てた花鉢や野菜を図書館利用者らにPRし、購入者には同校が支援している「鬼首菜」を無料で提供した。同館が大崎地方の高校と取り組んでいる連携事業の一環。3年目を迎え、南郷高の販売会は開始前から長蛇の列ができる人気企画になっている。この日はシクラメン五寸鉢を50鉢、葉ボタンとパンジーなどの寄せ植え30鉢、新鮮ネギ800グラム入り50袋を準備。同校の図書委員と有志8人がそろいの法被を着用し、客を迎えた。爽やかな秋晴れにも恵まれ、開始前から多くの買い物客が列を作り、ネギは30分足らずで完売。花鉢を買い求める人も後を絶たず、生徒たちは栽培方法を説明したり、購入者の車まで品物を運んだりして丁寧に接客した。同校は、同市鳴子温泉鬼首地区で栽培されている「鬼首菜」の支援活動を行っており、購入者には鬼首菜を無料配布して周知も図った。
荒れた里山 再生へ一歩
広葉樹林の生態と管理方法について学ぶフォーラム(宮城北部流域森林・林業活性化センター大崎支部主催)が23日、大崎市鳴子総合支所で開かれた。大崎地方の林業関係者ら約30人が集まり、荒れた里山を再生するための知見を深めていた。開催のきっかけは、鳴子温泉焼石亦の里山約7・2ヘクタール。かつてコナラを使った炭焼きが営まれていたが、1970年ごろ廃業になり、約50年間放置されている。木は大木化し、ササも繁茂。人の手によって保たれていた自然のバランスが崩れてしまった。同センター大崎支部の古内公雄支部長が組合長を務める大崎森林組合は地域住民から相談を受け、里山の再生事業を計画。フォーラムはその第1段階で、沿岸部の湿地調査や山の資源開発を行っている佐久(本社・南三陸町)の企画研究課長、大渕香菜子さんが講師を務めた。
古川で第71回県北柔道大会
第71回宮城県県北柔道大会(古川柔道協会主催)が12日、大崎市古川武道館で開かれ、決勝で黒川Bが古川Bを破って優勝した。黒川の優勝は9大会ぶり21回目。コロナ禍で4年ぶりの開催となった。大崎、黒川両地方から、男女混合で中学生、高校生、一般の9人で構成する7チームが出場。2班に分かれリンク方式で団体戦を行い、各班1位が決勝を戦った。
県民文化祭 華やかに
第26回みやぎ県民文化祭が11、12の両日、美里町文化会館と町トレーニングセンターで開かれ、大崎地方を中心に県内全7ブロックから推薦された団体、個人が優れたパフォーマンスと匠の技を披露した。県文化協会連絡協議会主催、大崎タイムスなど後援。県民の文化活動の発表、紹介を通じ文化の発展と親交、交流を図るのが狙い。舞台部門に出演したのは舞踊や歌謡、演劇、琴など59団体。このうち色麻町の「フラガールズ」は往年の名曲「愛燦燦」に合わせて優雅に腕や腰を振り、会場から大きな拍手を受けた。展示部門では川柳や短歌、彫刻、写真など255点を掲示。
EUやブルガリア紹介
栗原市栗駒の岩ケ崎高で10日、ブルガリア大使館一等書記官ペタル・ニコラエフさんの出張授業があった。全校87人の生徒は、まだ見ぬ世界に思いをはせ、真剣に話を聞いていた。欧州連合(EU)とその加盟国の大使館員からEUの成り立ちや役割、各加盟国の歴史や文化について聞く「EUがあなたの学校にやってくる」の一環。ニコラエフ一等書記官は写真を示しながら「27の国々が対立ではなく協力している。法律も、EUの決まりに矛盾してはいけない。1国ではできないこともEUならできる」「自由に移動でき、どこが国境か分からない」と説明。ブルガリアの歴史や祭り、ヨーグルト、大使館の仕事も紹介した。
熊谷市長ら一日委員
人権週間(12月4~10日)に先駆け、仙台法務局登米支局と登米人権擁護委員協議会は19日、熊谷盛広登米市長らを「一日人権擁護委員」に委嘱し、買い物客にPRした。委嘱されたのは熊谷市長のほか、佐沼中2年の門田真佳さんと遠藤日和さん、ボーイスカウト迫第一団の三野宮智久さんら団員16人。イオンタウン佐沼で委嘱状を受けると、ほかの人権擁護委員とともに入り口3カ所に分かれて、リーフレットやポケットティッシュなどの啓発物を買い物客に配った。
大崎もインフル警報基準突破
県は24日午前、第46週(13~19日)の感染症発生動向調査週報(速報)を発表した。大崎保健所管内(大崎市など2市4町)の定点医療機関からは、インフルエンザで425人の感染が報告され、前の週の約2倍に急増。県全体も1・7倍となり、本格的な流行期に入った。