2023/12/6


地元の大人から職業観

 社会人から仕事や生き方に関する講話を聞くキャリアセミナーが1日、大崎市三本木中で開かれた。3年生80人が地元にゆかりのある大人との出会いを通じ、自らの将来に考えを深めていた。志教育の一環で、地元住民有志でつくる「三本木と学校をつなぐ会」が2015年から毎年企画し、講師を派遣している。ことしは公務員や農家、SNSマーケティング従事者ら7人が講師を務めた。このうちパティシエの佐々木優さん(27)は、地元三本木で1915年から続く老舗洋菓子店、大正堂の5代目。食べ物を扱う職業における衛生知識の大切さや、歴史ある家業を継ぐ重圧、新商品のアイデアを出す方法などを語った。生徒たちが持っているスマートフォンについて「希望の職業に就くためには情報収集が大切。日本や世界で何が起きているか、常に把握することで仕事につなげられる」とアドバイスした。

ミズキなど300本植樹

 水源の森づくりで都市部と地方を結ぶ植樹イベント「Present Tree(プレゼントツリー)」がこのほど、大崎市鳴子温泉鬼首であり、首都圏中心の約50人がかわいらしい苗木に「大きく育て」と願いを込めた。2014年から市、大崎森林組合、NPO法人環境リレーションズ研究所(東京都)の3者合同で企画している。今回は旧鳴子町時代から「鬼首大根」の栽培が盛んな荒雄川上流域、標高520メートルの小高い丘が舞台に。晩秋の冷たい小雨が降る中、伝統工芸品「鳴子こけし」の原材料となるミズキをはじめヤマザクラ、ミズナラなど10種類計300本を丁寧に植えていった。今回含め植樹本数は9年間で2万8000本超に及び、一本一本を参加者と取り組みの賛同者が「里親」として見守る。イベントは環境保全だけにとどまらず、交流人口増にも貢献している。

大崎市人口 前月比102人減少

 大崎市は11月1日現在の人口動態を公表した。人口は旧市町別7地域全てで減少し、前月比102人減の12万4036人(男6万1091人、女6万2945人)。一方、世帯数は同12世帯増え、5万2993世帯となった。数字はいずれも外国人(世帯)含む。1カ月の自然動態は出生数58人(男31人、女27人)に対し死亡数が152人(男78人、女74人)で差し引き94人減。社会動態は転入262人に対し転出270人で同8人減。地域別人口は多い順に、古川7万6154人(前月比15人減)、鹿島台1万958人(同13人減)、田尻9696人(同5人減)、岩出山9467人(同17人減)、三本木7390人(同20人減)、松山5384人(同9人減)、鳴子温泉4987人(同23人減)。鳴子温泉は「平成の大合併」以降、初めて5000人台を割った。

 

施設の内覧 VRで

 バーチャルリアリティ(VR)を活用したニシマキパピルス(大崎市古川台町)の新しいサービス「3Dバーチャル訪問」が注目されている。施設内を再現したVR空間を時間や場所にとらわれずに内覧するもので、同社は営業や旅行、求人といった多種多様な利用に期待を寄せている。新サービスは、室内全体を見下ろす3Dモデルと、周囲を360度見渡せる高精細な写真を組み合わせたVR空間を作成。撮影ポイント間の移動はスムーズで、その場にいるかのような臨場感で見学できる。説明や画像、映像、ウェブリンクの追加など、希望に応じたカスタマイズも受け付ける。

 

原発避難アプリ 登録率 登米で22・4%

 県は4日、女川原発の半径30キロ圏内を含む7市町で実施しているデジタル身分証アプリ「ポケットサイン」による地域ポイント事業の状況(3日時点)を明らかにした。登米市(登録期間11月1日~来年1月15日)は22・4%で、1カ月前倒しで始まった女川町(同10月1日~12月31日)の20・5%を上回って最も高かった。登米市と同じ期間で登録を受け付けている遠田郡も14・4%と順調に推移。12月1日に受け付けが始まったばかりの石巻市は4・8%、東松島市も9・4%と好調な滑り出しだが、南三陸町は0・5%にとどまった。

 

風車の丘 冬の夜照らす

 登米市迫町北方の長沼フートピアトヨテツの丘公園にあるオランダ風車が11月25日から、ライトアップされている。12月25日まで。とめ青年会議所の主催で、ことしで3年目。公園を管理する長沼ふるさと物産の協力で、高さ約21・22メートルの風車と階段、長さ111メートルのローラー滑り台に電球を取り付けた。

 

ごみ集積所汚さないでね

 栗原市高清水の第9行政区で11月23日、コンテナ式ごみ集積所のペイント活動が行われた。自治会が企画した事業に子ども会や保護者ら約20人が参加し、かわいらしいイラストを描き込んだ。地区内にはほかにも同様の集積所が3カ所あり、次年度以降も色を塗って明るいまちづくりにつなげたい考え。この集積所は抜け道に近く、通りすがりの車が指定の曜日を守らず、ごみを置いていく事例があるという。子ども参加型の美化活動でこうした現状に一石を投じると共に、児童生徒の健全育成にもつなげる狙い。市社会福祉協議会の支援事業「住民力・地域力・福祉力を高める支援」に申請、採択された。