2023/12/10


大輪描いた2作品寄贈

 中国出身の世界的画家、李ヤンさん=神奈川県相模原市=が、大崎市へ油絵と水墨画を寄贈した。2点とも中国で活力や高貴さの象徴とされる花「ボタン」を描いたもの。復興まちづくり事業への「精いっぱいの応援」という。作品2点のうち、油絵「新生」は東方国際美術展(2015年、千葉県立美術館)中国大使館賞受賞作。縦131センチ、横105センチの大きなキャンバスからこぼれ落ちそうな大輪が目を引く。もう1点は縦70センチ、横63センチの水墨画で、表題「國色天香」は「国中で一番の美人」を表し「ボタン」の隠喩でもある。ともに上品で色彩鮮やか。李さんの作品は行政エリア4階に展示。市長室と両副市長室、応接室が並ぶフロアで多くの来庁者を迎える。

プロの技術を間近で

 古川工業高電気電子科の1年生32人と電気工事士の交流会が7日、同科実習室で行われた。生徒たちは〝電気をつなぐスペシャリスト〟から実演指導を受け、電気工事に関する仕事に理解を深めた。交流会は、電気工事業界の人材確保や育成を目的に、古川電気工事協同組合青年部会が毎年行っていて、今回で9回目。この日は7人の電気工事士が訪れた。電気工事士たちは、4班に分かれた生徒たちに手本を見せながら作業工程を説明し、ポイントやこつをアドバイス。一つ一つの作業の意味を分かりやすく解説し、慣れない手付きで取り組む生徒たちを手伝いながら見守った。プロの技術を目の前で見学した生徒たち。熊野修也さん(16)は「授業で結線に取り組んでいるが、建物に取り付けることを想定した実演とはまた違う。とても勉強になる。講話を聞いて電気工事士に魅力を感じた。進路選択の一つに考えたい」と語っていた。

本木さん(不動堂中)国税局長賞

 中高生による税の作文(国税庁など主催)で、美里町不動堂中3年、本木莉緒さんが仙台国税局長賞に、大崎市古川南中3年の加藤彩葉さんが県法人会連合会長賞にそれぞれ選ばれた。中学生対象の「税についての作文」には、県内から73校2533点が寄せられ、6点が優秀作品に選ばれた。本木さんは、2年前に東松島市を訪れ、復興状況に対し感銘を受けた体験をまとめた。復興財源に税金が使われたことを学び、これからも人の役に立ってほしいという願いをつづった。

 

農業の将来考える

 県北部地方振興事務所は5日、小牛田農林高で、県の農業農村整備事業についての学習会を開いた。同校農業土木コースの1年生35人に対し、同校OGの職員らが事業の概要や重要性を紹介し、農業の課題と解決に向け話し合ってもらった。同事務所農業農村整備部の職員4人が講師を務めた。県全体の農業産出額に触れ、「農業は県民の食と経済を支える重要な産業」と強調した。作物の安定生産や作業効率向上を図る農地整備事業について紹介。区画整形・拡大や用排水路整備で大型農機がほ場に入ることができ、水はけも良くなるほか、作業効率が向上するなどの効果を説いた。講義を踏まえ、生徒たちは5グループに分かれ話し合った。農業が抱える課題として少子高齢化や人口減、害獣被害、生産資材高騰を挙げたほか、将来像についてスマート農業や外国人材活用、大規模法人化といった意見を付箋に記入。模造紙に貼り出し、発表した。

 

ボッチャで住民交流

 「B&G会長賞大崎市まつやまボッチャ大会」が3日、松山B&G海洋センターで開かれ、地域住民約が競技と交流を楽しんだ。同大会は、障害の有無にかかわらず誰もが楽しめるボッチャを通した健康づくりなどを目的に市体育協会松山支部が主催しているもので、今回で3回目。松山では数年前から、同支部が中心となりニュースポーツ教室を開くなどしてボッチャの普及を図っており、道具を購入し自発的に練習している行政区やクラブもある。この日は行政区やスポーツ少年団、老人クラブ、グラウンドゴルフ仲間、学校、家族などでつくる16チーム、約80人が参加。4ブロックに分かれて予選リーグを行い、各ブロックの1位で決勝トーナメントを争った。参加者たちは目標球に狙いを定め、真剣な表情で投球。チームで声を掛け合いながら熱戦を繰り広げていた。

 

事故のない年末年始に

 登米市の年末年始特別警戒出動式が4日、南方武道伝承館で行われた。佐沼・登米両署のほか、両地区の防犯協会連合会、消防団などから約100人が参加。パトロールに向かうパトカーや消防車などを拍手で見送った。年末年始の各種犯罪や交通事故、火災の防止につなげる狙い。佐沼署の田村康二署長は「防犯関係団体や消防関係団体と連携し、署員一丸となって積極的な検挙活動と被害抑止活動に取り組んでいく」と意気込みを示した。