2023/12/16


年賀状の受け付け開始

 2024年用年賀状の受け付けが15日に始まり、古川郵便局でも受け付け開始とともに市民が訪れ、早速投函する姿が見られた。同局は入り口付近の窓口前に、年賀状専用の大きなポストを設置。シャッター前には、年賀状の束を持って受け付け開始を待つ市民もいた。元旦に到着するよう毎年、受け付け開始日に訪れるという大崎市古川の佐藤智佳子さん(48)は、パソコンで約200枚印刷したといい、「年賀状は普段、連絡が少ない人とも音信ができる大切な機会。手書きであいさつも一言添えて送った」と語っていた。

 

政宗公のお膝元で熱唱

 宮城を代表する民謡、さんさ時雨の歌声を競う「第38回さんさ時雨全国大会」(県民謡道連合会主催、大崎タイムスなど後援)が11月26日、大崎市岩出山文化会館で開かれ、参加者約90人が自慢ののどを披露した。さんさ時雨は、仙台藩祖伊達政宗出陣の折に即興で歌われたとされ、400年以上にわたって伝えられている。大会は1981(昭和56)年に始まり、東日本大震災が起きた2011年、新型コロナウイルスの感染が拡大した20~21年を除き毎年開催。昨年、政宗ゆかりの岩出山で初めて開かれた。出場者は一般、熟年、年少(中学生以下)の3部に分かれ、尺八や三味線の伴奏に乗せて高らかに熱唱。一般の部では塩釜市の藤沢和子さんが優勝した。

 

涌谷町議選17日投票へ

 任期満了に伴う涌谷町議選は17日に投票が行われ、即日開票される。立候補しているのは定数を4人上回る17人。前回(2019年)の投票率が過去最低の54・91%に落ち込んだこともあり、投票率の行方も注目される。各陣営は、選挙戦の最終盤に向けて懸命に支持拡大を訴えている。立候補者は現職11人と元職1人、新人5人。党派別は公明と共産が各1人で、他は無所属。最年少は38歳、最年長は87歳。女性は2人。票は17日午前7時から午後7時まで町内10カ所で行われ、午後8時半から涌谷公民館で開票される。町選管によると、同10時半ごろまでに大勢が判明する見通し。

 

新澤醸造店 酒蔵ランキング連覇

 この1年間のさまざまな日本酒コンテストの受賞実績を集計した「2023世界酒蔵ランキング」(実行委員会主催)が11日に発表され、1位には大崎市三本木北町、新澤醸造店(新澤巖夫社長)が昨年に続いて輝いた。Kura・Masterやミラノ酒チャレンジ、全米日本酒歓評会などで軒並み最高級の評価を受け、総合2105㌽と2位の1610㌽に大差を付けた。ランキングは19年以降今回で5回目で、複数の1位獲得は新澤醸造店が初めて。

 

接種率いまだ19・76%

 県は、9月20日に始まった新型コロナウイルスのワクチン秋開始接種の実績(10日時点)を公表した。すでに3カ月近く経過したが、県平均では19・76%。5類移行に加え、感染状況が落ち着いていることもあって伸び悩んでいるとみられる。公費負担は来年3月までで、その後はインフルエンザなどと同様に各自負担になる見通しで、今後の感染状況も踏まえて需要が高まる可能性もある。

 

古川で県高校弁論大会

 第10回県高校弁論大会兼第5回吉野作造記念高校生弁論大会が8日、大崎市古川の吉野作造記念館で開かれ、県内の高校生9人が熱弁を振るった。その結果、最優秀賞には小牛田農林高1年の鈴木翔太さんが選ばれた。出場したのは石巻北高飯野川校、南三陸高、築館高、小牛田農林高、聖和学園高、古川学園高の代表。発表を前に、基準弁論として前回大会で優秀賞と吉野作造特別賞を受賞した築館高3年の菅原あかりさんが、ジェンダー問題を論じる「虹の彼方に」を披露した。最優秀賞を受賞した鈴木さんは「真の多様性」という題で発表。軽度の知的障害がある弟との生活を通し、障害の壁は本人の努力や周囲のサポートで低くしていくことができると強調。障害を理解し認め合うことで、真の多様性がある社会がつくられると主張した。同大会は県高校文化連盟弁論専門部など主催、大崎タイムスなど後援。上位入賞者2人(1校につき1人)は、来年7月31日から岐阜県で開かれる「清流の国ぎふ総文2024」弁論部門に県代表として出場する。審査の結果、鈴木さんと優良賞の石巻北高飯野川校3年、高橋直也さんが県代表に選ばれた。

 

親子でしめ縄作り

 大崎市古川清滝地区公民館で10日、「親子ふれあいフェスティバル」が2年ぶりに開かれ、地域の親子や高齢者がしめ縄作りや餅つきを体験した。正月に欠かせないしめ縄飾りを子どもたちに伝えながら、親子や世代間の交流も図ろうと、清滝地区子ども会育成会と同館が開催。2005年の開始当初はしめ縄作りのみだったが、13年から餅つきも行っている。この日は小中学生とその保護者、高齢者ら約50人が参加。中学生はボランティアとして運営を手伝った。講師は清滝長寿クラブ会員7人が務め、しめ縄に使うワラは同クラブが準備した。親子らは、数本束ねたワラを手のひらでより合わせ、手際よく編み込んでいく高齢者たちの〝名人技〟を感心しながら見学した後、製作に挑戦。こつを教えてもらいながら真剣な表情で取り組み、最後に煮干しやコンブ、マツを飾り付けて完成させた。

 

寒造りの仕込み始まる

 一ノ蔵(大崎市松山)の二番蔵で栗原市一迫川口にある金龍蔵で13日、今季の酒造りの始まりを告げる甑起こし神事が執り行われた。本社蔵から派遣された蔵人らが参列し、来年1月末まで続く仕込み作業の安全を祈った。完成後「祥雲金龍」ブランドとして販売する。鈴木社長(55)のほか、金龍蔵の酒造りを取り仕切る南部杜氏の照井丸實さん(82)らが参列。玉串をささげ、無事と成功を祈った。金龍蔵は、江戸時代末の1862年創業。昼夜を問わず酒造りに当たる昔ながらの「寒造り」を継承している。温度が低いともろみの発酵が緩やかに進み、まろやかな味わいに仕上がるという。