級友の遺影と共に
晴れの日を迎えることなくこの世を去った友を胸に-。大崎市田尻地域の「二十歳の集い」が7日、市田尻文化センターで開かれた。亡き級友の遺影と共に出席した対象者たちが恩師や家族の祝福を受け、立派な社会人として歩んでいくことを亡き友に誓った。ことしの対象者は昨年より12人少ない92人で、うち65人が出席。壇上で撮影された記念写真には、2年前に体調を崩し急逝した亀卦川祐二郎さん(享年18)の遺影もあった。対象者たちが中学生だった3年間担任を務めた山家渉さん(33)=利府西中教員=は「高校卒業と進学を目前にしての訃報だった。この式典に祐二郎も出席していたらと思わずにいられない」と神妙な面持ちで語った。小中学校時代を共に過ごした荒川歩夢さん(20)は「ユージはマイペースな性格で、誰からも好かれていた。一緒にこの日を迎えたかったが、せめて彼に恥じない生き方を目指してこれからも頑張っていきたい」と、天国の親友に誓っていた。
「110番」適正利用を
「110番の日」の10日、通報の適正利用を周知する取り組みが県内各地で行われた。古川署も同日朝、JR古川駅(大崎市古川駅前大通)構内で周知活動を実施。地域課が中心となり、110番通報で①発生事案の内容②場所③発生時刻を正確に知らせる-手順を紹介するリーフレットと、防犯と交通安全の啓発グッズを駅利用者に手渡していった。通勤通学時間帯ということもあり、用意の300セットは30分ほどで〝完売〟に。活動終了後も署員たちは駅構内にとどまり、道案内や警察官募集など各課の職務に励んだ。
大崎市が職員2人派遣
大崎市は能登半島地震の被災地支援で、家屋調査に当たる職員2人を派遣した。12日に市役所で出発式が行われ、13日に出発した。派遣されたのは税務課長補佐の藤木慶さん(52)と、同課主事の佐藤璃久さん(24)。2人は石川県能登町で家屋の被災状況を調べ、全壊、大規模半壊、半壊など判断を行う。出発式には市幹部らが出席。伊藤康志市長は「大崎市は東日本大震災で全国から支援を受け、今度は恩を返す番。経験を生かし、健康に留意しながら、被災地の復旧のため存分に活動してほしい」と激励した。
町と共に歩んだ20年
昨年、誕生20周年を迎えた加美町で7日、成人式が行われた。中新田バッハホールに町と共に歩んだ20歳の若者たちが集い、今後の飛躍を誓い合った。同町は2003年4月、中新田、小野田、宮崎の3町が合併し誕生。その記念の年に生まれた対象者は232人(男性132人、女性100人)で、この日は約180人が出席した。石山敬貴町長は式辞で、自身が20歳の頃を振り返り「浪人で何者でもなく、引け目を感じながら式に参加したが、そのときの経験や友人が今の自分を支えている。社会に出たら良いことばかりではないが、一生懸命になれるものを一つでもいいので作って元気に負けずに過ごしてほしい」とエールを送った。
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