2024/1/28


旧有備館で消防訓練

 「文化財防火デー」の26日、大崎市岩出山の国指定史跡・名勝「旧有備館および庭園」で消防訓練が行われた。消防車や救急車も加わる大規模訓練は4年ぶり。参加者約60人が通報や初期消火、負傷者救助などに取り組み、地域の宝を火災から守ろうと奮闘した。訓練は、主屋に隣接する展示室「附属屋」内の暖房から出火し、建物に引火したという想定で開始。火に気付いた職員が「火事だ」と叫びながら受付に駆け込み、受付の職員が119番通報するとともに、館内放送で来館者役のボランティアに避難を促した。別の職員が消火器を持って現場に急行したが、初期消火に失敗。受付付近に来館者が避難すると同時に消防車や救急車が到着し、救急隊が負傷者役を搬送。消防士や消防団員がホースを操って主屋前に集まり、池に向けて勢いよく放水した。

 

人材確保へアピール

 高校1、2年生を対象に大崎地域のものづくり企業について知ってもらう合同企業説明会が24日、県大崎合同庁舎で開かれた。少子化に伴う人材不足が深刻化する中、参加した34社が自社の特長や魅力を生徒たちに訴えた。進路選択の参考にしてもらおうと、県北部地方振興事務所が主催。昨年まで3年間のオンライン開催に代え、初めて対面式で実施した。集まった生徒は大崎地方7校合わせて約200人。希望する企業のブースを訪れて説明を受けたほか、入社前に必要な資格や機械の導入状況、福利厚生について熱心に尋ねた。各社はパソコンやタブレット、自社製品を用いて自社の特長や社風、求める人材、待遇を紹介。転勤がない点や希望を考慮した上での異動などをアピールし、「ぜひ来社して雰囲気を感じ取ってほしい」などと訴えた。

 

ホテル・旅館 12月宿泊者数

 県ホテル旅館生活衛生同業組合はこのほど、2023年12月の加盟施設の宿泊者数調査結果を発表した。全国旅行支援などの刺激策がほとんどなかったこともあり、22年12月比では98・7%と、11月に続き2カ月連続で前年同月を下回った。コロナ前の19年12月比でも95・7%にとどまった。地区別の宿泊者数は、温泉旅館が多い鳴子5地区は22年12月比では106・5%、コロナ前の19年12月比でも103・5%といずれも上回った。ビジネスホテルが多い黒川・登米・栗原・大崎は22年12月比で79・3%と急減したが、19年12月比では109・0%と伸ばした。

 

心尽くしの一服堪能

 茶道裏千家の茶湯座敷「悠喜庵」(大崎市古川下中目)は21日、同市古川の古梅荘で恒例の「初釜と新春の集い」を開いた。市内をはじめ、仙台、岩沼、東松島などから27人が参加し、心尽くしの一服を堪能した。初釜では、生菓子「花びら餅」が振る舞われた。平安時代の宮中の新年行事に由来するという生菓子には、甘く煮たゴボウが入っており、「土の中にしっかり根をはる」ことや、「長寿」を願う意味が込められているという。新春の集いは25周年を記念し、サプライズゲストとしてモンゴル出身の馬頭琴奏者、バヤラトさん(47)を招待。モンゴルの伝統衣装を身に着けたバヤラトさんは息子(11)と一緒にモンゴルの民族楽器、馬頭琴を演奏し、幻想的な音楽で来賓をもてなした。