2024/2/6


地震被災地を支援

 能登半島地震の被災地を支援しようと、大崎市古川の中高生が3日、イオン古川店で募金を行い、買い物客らに協力を呼び掛けた。募金したのは、大崎市社会福祉協議会の人材育成事業、学生ボランティア「GAKUVOLAおおさき」で活動する生徒たち。市社協古川支所に登録している15人が参加した。肌寒く、時折強風も吹く中、店舗入り口2カ所に分かれた生徒たちは募金箱や掲示物などを手に、大きな声で「能登半島地震の募金活動をしています。ご協力お願いします」と支援を求めた。生徒たちの呼び掛けに、子どもから高齢者まで幅広い年代の買い物客らが次々と寄金する姿が見られた。

 

「立春朝搾り」出荷

 立春の早朝に搾った日本酒をその日のうちに届ける「立春朝搾り」が4日、大崎市松山の酒造メーカー、一ノ蔵で行われ、出来たての新酒2万656本が県内外に出荷された。立春朝搾りは、日本酒で春の始まりを共に祝おうと、「日本名門酒会」(本部・東京都)が主催する全国一斉イベント。出荷前に祈祷を行い、無病息災や家内安全などを祈願する縁起酒で、27年目となることしは43蔵元が参加した。県内から唯一参加した同社は、今回で20回目。これまで緑色の瓶を使用していたが、取引先の工場の閉鎖や休業などで確保できず、茶色の瓶で対応。容器の色は変わっても、鈴木整代表取締役社長は「新しい春を迎えるのにふさわしい味に仕上がった」と胸を張る。「一ノ蔵純米吟醸生原酒 立春朝搾り」は、県酒造好適米「蔵の華」を100%使用。この日の深夜0時に酒搾りを始め、過去最も早い午前5時に瓶詰めをスタートするなど順調に作業が進んだ。

昨年の刑法犯1317件

 県警は、県内における昨年の刑法犯認知・検挙状況(暫定値)をまとめた。それによると、県北部3市4町の認知件数は1317件で、前年と比べ218件増えた。特殊詐欺の発生件数(暫定値)は32件(前年23件)。被害額は5087万円で、前年を2981万円上回った。刑法犯を罪種別にみると、7市町全てで「窃盗犯」が最も多く、いずれの市町も犯罪全体の半数超を占めた。大崎市の認知数は535件で、前年比98件増。検挙数は208件で、検挙率は38%だった。特殊詐欺12件のうち9件が架空料金を請求する手口だった。

 

ユスリカDNA解析も

 先進的な理数系教育に取り組む県内のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)指定校や地域の小中学校が研究発表する「黎明サイエンスフェスティバル」が3日、古川黎明中高で開かれた。同校や大崎地方の小中高生らが口頭やポスターで研究成果を発表し、交流を深めた。口頭発表は、高校生16グループが化学や観光、数学などをテーマに研究内容を紹介。このうち古川黎明高自然科学部生物班は、鳴子温泉の潟沼に生息するサンユスリカについて発表した。DNA解析などを通じ、沼のサンユスリカと県内の他のユスリカは遺伝的に離れていることを指摘。しかし、青森や九州の強酸性湖に近縁種がいるといい、「これらとのDNA比較が必要」と今後の展望を示した。

 

涌谷町 交通死亡事故ゼロ1500日

 涌谷町内で交通死亡事故が起きなかった期間が1月30日付で連続1500日に達した。県警が本部長の褒状を同町に贈り、交通安全啓発に向けた取り組みをたたえた。現行の表彰制度が始まって以降では同町で最も長い記録。伝達式が2日に町役場で開かれ、県警交通部の阿部徹部長が遠藤釈雄町長に褒状を手渡した。阿部部長は「記録達成は町や関係機関の継続的、献身的な活動のたまもの。地域に根差した交通安全活動に関係団体の協力は不可欠で、安全安心な地域社会の実現に向けて引き続き協力してほしい」とあいさつ。

 

児童描いた絵手紙届ける

 1人暮らし高齢者などに小学生が書いた絵手紙を手渡すボランティア活動が1月29日、大崎市松山地域で行われた。ボランティアが絵手紙を届け、小学生と高齢者をつなぐ交流に一役買った。大崎市社会福祉協議会松山支所の事業。松山地域では旧町時代から、地元ボランティアが高齢者宅に提供する弁当作りや配達を行ってきたが、昨年3月に終了した。そこで、高齢者と小中学生、ボランティアを絵手紙でつなぎ、心の交流を図ろうと、昨年8月に初めて企画。2回目の今回は、男性のみで構成するボランティア団体「結いの会」の会員2人が参加した。

 

仙台育英の須江監督 登米で新春講演会

 登米法人会など3団体共催の新春講演会が1月24日、登米市迫町佐沼の登米祝祭劇場で開かれた。仙台育英学園高・硬式野球部の須江航監督(40)が講師を務め、「失敗から学ぶ~個人の成長と組織運営~」と題して講演した。講演で須江監督は、選手の自主性を重んじていることを指摘。「起きたことを責めるより『失敗から何を学ぶか』が大事。選手が自分で考え、方向性を導き出すように根気よく待つように努めた」と指導術を明かした。さらに組織運営については、それぞれが得意とする能力を生かせるように適材適所に配置しているといい「チームづくりは、野球だけでなく企業運営にも通じるのでは」と語った。