2024/2/15


「駅酒三本木」を限定販売

 大崎市三本木の「道の駅三本木やまなみ」で限定販売している日本酒「駅酒三本木」が大好評だ。販売を開始した10日、仕入れていた約500本が1時間余りで完売し、同道の駅を運営する市三本木振興公社の工藤光男社長(71)は「予想していなかった事態」と、うれしい悲鳴を上げた。同酒は、40年以上無農薬でコメを栽培している地元の農家、小関俊夫さんが生産したササニシキの1等米を使用した純米大吟醸。「伯楽星」「愛宕の松」などで知られ、世界酒蔵ランキング2年連続第1位を受賞した新澤醸造店(本社・三本木北町)が醸造した。コメのうまみがしっかり溶け込んでマスクメロンに似た甘い香りが漂う、フレッシュ感あふれる味わいが特徴。名称は、若手経営者らでつくる「三本木未来会議」が命名。ラベルは、三本木文化協会の加藤裕美副会長が書を担い、デザインは同会議の本宮幸太郎会長の会社が作成。地域住民の熱意が込もった「オール三本木」をイメージしたという。駅酒三本木は1000本限定。価格は720ミリリットル入り2500円。次回は3月2日に240本ほど販売する。より多くの人に楽しんでもらいたいため、購入本数を制限する。予約は受け付けない。

持続可能な地域づくりへ

 人口減少の加速化を見据え、将来にわたり住み続けることができる地域づくりについて考える講座が13日、美里町中央コミュニティセンターで開かれた。町が主催。同町と同じ面積ながら人口が50分の1以下の丸森町筆甫地区(人口427人)の取り組みについて住民29人が学んだ。筆甫地区は町中心部から車で30分ほど離れた高地で、高齢化率は60%余り。2010年に発足した筆甫地区振興連絡協議会が約240世帯を戸別訪問し、住民の健康状態や必要な支援など20項目を聞き取り調査。その結果を踏まえて「ひっぽお助け隊」を立ち上げ、草取りやごみ出しなどの軽作業を年間50~60件受け付けている。18年には買い物支援としてスーパーをオープンさせたほか、移動販売車も導入し週4日、見守りを兼ねて地区内を巡回。昨年には高齢者への弁当宅配も始めた。高齢者の運転免許返納増加に伴い、今後は地区内の移動支援も目指している。これらの取り組みから昨年10月、23年度過疎地域持続的発展優良事例表彰・総務大臣賞を受けた。

昇格願い「ベガルタこけし」

 住宅メーカーの菅原工務店(大崎市古川旭)は17日午前9時から、鳴子こけし工人作成の「ベガルタこけし」をウェブサイトで販売する。プロサッカークラブ「ベガルタ仙台」の必勝とJ1昇格を願う縁起物で、クラブ発足30周年を記念した新作もある。同社はクラブのブロンズスポンサーを務めており、大崎市鳴子温泉の桜井こけし店作成のベガルタこけしをおととしからスタジアムなどで数量限定販売していた。金、赤、青のベガルタカラーで彩られ、手のひらサイズでどこにでも飾ることができる。今回は、高さ6・8センチと7・8センチの従来品に加え、新作となる18㌢もラインナップ。いずれも桐箱入りで、それぞれ先着30体、計90体を販売する。18センチは受注生産のため、4月ごろに納品する。購入は1人各1体、計3体まで。

 

ボランティアの意義再確認

 大崎市松山地域で活動するボランティアを対象にしたイベント「ボラボー! inまつやま」が10日、松山保健福祉センター(さんさん館)で開かれた。101人が参加し、演芸や地元高校生のファッションショーを楽しんだほか、ボランティアの意義も再確認した。イベントは2部構成で、第1部の「ボランティア推進のつどい」は松山ボランティア活動連絡協議会が主催し、講演会や松山中の弁論動画視聴を実施。第2部は大崎市社会福祉協議会松山支所が「感謝のつどい」を開き、世代間交流事業を写真で振り返ったほか、演芸や抽選会などを行い、日頃の活動をねぎらった。このうち講演会は東北福祉大生涯学習ボランティア支援課の渡辺信也係長が講師を務め、「ボランティアの魅力と意義」と題し、ボランティアの語源や歴史、社会に与える影響などを解説。最後に「松山地域のボランティア活動は市内でもトップクラスと聞いている。『できることをできるだけ』を基本に、コミュニケーションを大切にしながら、生き生きとした人生を送ってほしい」と期待を寄せた。

 

鏡開きで新春祝う

 新日本舞踊「和光流・佳穂会」の新春の集いが12日、大崎市古川のアインパルラ浦島で開かれ、鏡開きなどで新年を祝った。「佳穂会」は会員20人が所属し活動。新春の集いには会員、関係者ら100人ほどが出席した。最初に佳穂会の内藤郁子会長、星佳友子会主が、会の発展を期待しあいさつ。小野寺五典衆院議員、石山敬貴加美町長、高橋啓県議が祝辞を述べ、和光流新会員となった岩手支部・花泉恵会、大船渡支部を紹介した。続いて内藤会長や関係者が鏡開きを行い、乾杯して祝宴に入った。会員らが舞踊を披露するなどして新春を祝ったほか、能登半島地震被災地支援の募金も実施。出席者が募金箱に現金を入れ、一日も早い復興を願っていた。

 

巨匠の浄世絵 版画で

 登米市登米町寺池の登米懐古館で、企画展「旅して広重、奇才北斎、どきどき歌麿。」が開かれている。江戸時代の浮世絵の大家、歌川広重、葛飾北斎、喜多川歌麿の浮世絵をもとに、登米伊達家の家臣・旧亀井家コレクションの中から昭和30~40年代に復刻された版画作品が展示されている。3月10日まで。広重の代表作、東海道五十三次の一つ「蒲原」は雪の中、蓑を着た人と傘を差した人が歩いている。美人画で有名な歌麿が描いた「芦と鴨」、北斎の花鳥図「文鳥 辛夷花」なども展示されている。