小学校でも「火の用心」
春の全国火災予防運動を前に28日、加美町内の幼稚園、認定こども園の年長園児でつくる「幼年消防クラブ」の解任式が中新田公民館で開かれた。火災予防運動は3月1~7日。加美消防署の取り組みで、昨年5月の委嘱以来、園児たちが「火の用心」の広報役を務めてきた。式には幼稚園と認定こども園6園のうち5園の計119人がりりしい法被姿で出席。各園代表に解任証を手渡した遠藤博樹副署長は「皆さんは4月から小学1年生。新しい友だちにも『火遊びはだめ』と教えてほしい」と呼び掛けた。中新田幼稚園なかよしこども園は「最後の消防クラブ員活動」として伝統芸能「火伏せの虎舞」を披露。3人組ヒーローが火で遊ぶ悪者を懲らしめる加美消防署独自の防火思想普及寸劇「タスケンジャー」もあり、「タスケンジャー頑張れ」の声援が会場中に響いた。
古民家彩るひな飾り
手作りのつるしびなやひな飾りを楽しむ展示販売会「おひなあそび」が涌谷町新中島乙のアウブレス拠点(新丁頭ふれあいセンター裏)で開かれ、春の訪れを感じさせている。同町の地域商社「アウブレス」が主催。3月3日まで。築100年以上たつ古民家の広間と縁側に飾られているのは、つるしびなやひな人形をかたどったこけし、厚手の布で縫い上げた十二支など1000点余り。青パパイヤなどを生産する「さとう味工房」(同町字市道川前)の佐藤厚子さんら同地区の住民6人が手掛けた。
コロナ3週連続で減少
県は29日、第8週(19~25日)の感染症発生動向調査週報(速報)を発表した。大崎保健所管内の定点医療機関10カ所では、新型コロナウイルスで合わせて149人の感染が報告された。前の週から4分の3に減少。県全体も3週連続で減った。圏域ごとの新型コロナ報告数は▽石巻173人(1定点医療機関当たり17・3人)▽仙南121人(同17・29人)▽大崎149人(同14・9人)▽塩釜234人(同14・63人)▽気仙沼44人(同11人)▽仙台市374人(同8・5人)。仙南以外の5圏域で前の週から減り、県全体は17・0%少ない1095人(同12・03人)だった。
東大生 広域ごみ処理施設見学
東京大の「体験活動プログラム」で自然との共生、循環型まちづくりをテーマに学ぶ学生4人が26日、大崎市古川を訪れた。学生たちは世界農業遺産に認定された大崎地方の風土について説明を受け、焼却熱を発電に活用しているごみ処理施設「大崎広域中央クリーンセンター」を見学した。体験、実践を通して学問と社会を結ぶ教育プログラムで、学部生、大学院生がボランティア、国際交流などの中からメニューを選び、参加している。古川を訪れたのは経済学部、工学部、来年度に工学部へ進む2~4年生。大崎広域中央クリーンセンターを運営する特別目的会社(SPC)「大崎エコクリエイション」取締役を務める古川土地の早坂竜太社長から古川土地社内で話を聞いた後、センターを訪れた。早坂社長は江戸時代から続く水管理の伝統や、北西の強い風から家を守る屋敷林「居久根」が食料の供給も担っていたこと、ラムサール条約湿地が市内に2カ所あり、さまざまな団体が活動していることを紹介。その上で「センター建設では、ごみ焼却施設と世界の宝を融合させる施設を提案し採用された」と述べ、ごみの焼却熱を発電に利用する仕組みなどを説明した。
火災予防へ訓練や広報
春の火災予防運動が3月1日、全国一斉に始まる。大崎広域消防本部も住民の生命と財産を炎から守るため、管内自治体、消防団、婦人防火クラブとの連携でさまざまな施策を講じる。運動は7日まで。全国的な最重点項目は▽住宅防火対策の推進▽林野火災予防対策の推進-の2点。春先は農地火災が増加傾向で、大崎圏域でも昨年4月、大崎市鳴子温泉鬼首で野焼きが休耕田に飛び火し、作業中の男性(当時29)が亡くなった。予防課は「野焼きは原則禁止。農業行為は適用外だが、必ず事前に最寄りの消防署へ届け出てほしい。万が一、消火できないほど燃え広がった場合は119番通報を」と呼び掛けている。
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