2024/3/5


「デ・リーフデ美里」稼働

 美里町のトマト生産「デ・リーフデ美里」が同町練牛に建設を進めていた栽培プラントがこのほど完成し、稼働を始めた。生産面積は県内最大級で、年間約700トンの大玉トマトの出荷を目指す。竣工式と安全祈願祭が3日に現地で行われ、5月大型連休明けの初出荷に向けて関係者が無事故を願った。トマトの需要拡大を受け、石巻市のトマト・パプリカ生産「デ・リーフデ」グループが、市内2カ所に続く第3の生産拠点を模索。2021年に生産をやめた美里町のバラ生産会社の屋根型鉄骨ハウス(1999年建築)を買収し、デ・リーフデ美里を設立した。トマト栽培への特化を目指し、昨年8月から約3億9000万円かけプラントを改修した。作業用レールや自動スプレーカーのほか、生育環境を一定に保つ複合環境制御機器を導入。室温や水分、肥料の濃度を自動制御し、生育度合の均一化と省力化を図るという。栽培面積は2万808平方メートルで、最大5万2000本の生産目標を掲げる。従業員は31人で、うち9割ほどを町内から雇用した。

行政職員のSDGs

 大崎圏域市町職員研修会(大崎地域広域行政事務組合主催)が1日、大崎広域庁舎で開かれ、慶応大大学院の岸博幸教授が「行政職員のSDGs講座」と題し、持続可能な社会と地域づくりについて講演した。講演会は、各自治体の施策テーマとなっている持続可能な社会(SDGs)について学ぼうと開催。大崎地方の市町職員、大崎広域事務組合職員など約80人が出席した。岸教授は「SDGsの方向性は正しいが、何でもSDGsに結び付け、とりあえず〝やった感〟なり、今までの延長の事業をしていないか」と課題を指摘。その上で、地方自治体はSDGsをてこに社会の活性化、人口減への対応などを図り、「あるものを新たに組み合わせることでイノベーション(革新)が起きる。人が来たい、住みたいという地域をつくるべき」と述べた。

 

かむろ思い出フォト

 みやぎ大崎観光公社は、インスタグラムで応募する「食の蔵醸室フォトコンテスト♯かむろ思い出フォト」の作品を募集している。古川中心市街地から大崎市の魅力をPRすることが狙い。31日まで。撮影対象は、江戸時代の酒蔵を改装した蔵が建ち並ぶ商業施設「醸室(かむろ)」、緒絶川周辺の風景、醸室テナント内のカフェタイムや料理など。入賞者には賞品を贈呈するほか、作品のパネルを展示する予定。コンテストの〝仕掛け人〟は、同公社職員の髙橋瞳さん。2年前からハッシュタグ「大崎カメラ部」と付けて市内の自然や観光スポット、お勧め品などを投稿。現在、投稿写真は3000枚近くにまで達し、その写真を見て県内外から多くの観光客が訪れている。髙橋さんは、「自分が撮った写真は視点が決まりがち。さまざまな人が撮った視点を見たい」と応募作品に期待を寄せている。

 

「目標はトロフィー」

 大崎市古川第四小2年の門間悠仁君(8)と古川第二小1年の藤間果穂さん(7)が、2023年度「グレンツェンピアノコンクール」予選を通過し、6月22、23の両日に東京都の浜離宮朝日ホールで開かれるホールコンクール出場資格を得た。同コンクールはグレンツェンピアノ研究会(鹿児島県霧島市)が主催し、全国から毎年延べ3万~4万人が出場。20年から今大会予選まではウイルス感染対策として、参加者それぞれが課題曲の演奏ビデオを送るビデオコンクールとなっていた。ホールで演奏するのは5年ぶり。2人は同市古川台町の音楽教室ハーモニーフォレストでピアノを習っており、門間君は小1・2Bコース予選で入賞、藤間さんは同Aコース予選で準優秀賞を受賞。ホール演奏は毎年12月に開かれる教室の発表会以外に経験がないが、共に「トロフィー(金、銀、銅、優秀賞)が欲しい」と高い目標を掲げる。

 

熊谷市長きょう北陸入り

 登米市は4日、能登半島地震の被災地を支援するため、熊谷盛広市長が5~6日に北陸入りすると発表した。いずれも東日本大震災発災時に支援を受けた石川県輪島市と富山県入善町、南砺市に災害見舞金を届ける。見舞金は輪島市が100万円、入善町と南砺市がそれぞれ20万円で、いずれも半額は市、半額は職員互助会から捻出する。各市町の復旧・復興事業などに使われる見通し。入善町は旧米山町から続く登米市の姉妹都市で、南砺市は全国ボート場所在市町村協議会首長会議で交流がある。輪島市は、震災で支援を受けた縁で1月に2回支援物資を送っていた。