2024/4/10


「シゴハチ」の復興祈願

 大崎市岩出山の城山公園に展示されている蒸気機関車(SL)C58形の修繕成功を願うイベント「シゴハチ復興祈願祭」が6日、同公園で開かれた。訪れた人たちは戦前に製造され、「シゴハチ」の愛称で親しまれた同SLの歴史に思いをはせ、写真を撮るなどしていた。経年劣化で一時は解体方針が示されたが、住民らの熱意で保存継続が決まった同公園のSL。外装修繕や管理のための資金を募るクラウドファンディング(CF)が専用ウェブサイトで5月31日まで行われていて、8日現在、119万3000円(目標300万円)が集まった。修繕作業は8月ごろに市民有志で実施する予定。イベントは、CFや修繕作業の成功を願い、同SLの管理を担う一般社団法人「鉄道文化連結会」が主催。大場代表理事が講話を行い、鉄道に関する絵本のコーナーも設けられた。園SLのナンバープレートを特別展示。半世紀もの間、行方不明になっていたが昨年12月にネットオークションで見つかり、同法人が落札し保管している。北海道の業者が製作したレプリカと一緒に並べ紹介され、修繕の際はレプリカが取り付けられる。

 

社会人73人 新たな学び

 社会人を対象にした聴講生講座「さくらチャレンジ講座」が5日、県北部の高校で唯一、制度を設けている田尻さくら高で開講した。開講式が同校で開かれ、向学心に燃える平均年齢68・4歳の73人が新たな挑戦をスタートさせた。2024年度聴講生は23歳から81歳までで、県北部在住者が中心。8日に入学する新入生45人を含む全校生徒175人と同じ教室で約1年間、社会や数学、理科、芸術、外国語、家庭など26講座を受ける。開講式で佐藤智子校長は「聴講生のチャレンジする姿勢が生徒の成長やすてきな刺激につながる。心から楽しいと思える学びを体験してほしい」とあいさつ。聴講生代表に受講許可証を手渡した。聴講生たちは教諭らと対面したほか、校舎を見学し、刺激に満ちたキャンパスライフの幕開けに心を躍らせていた。

 

多くの小学校で入学式

 2024年度の入学式が9日、大崎地方の多くの小学校で行われた。新型コロナウイルスの5類移行後では初めての実施となり、マスクを外して校門をくぐった新1年生たちは、コロナ下のような制限のない学校生活への期待と希望を膨らませた。義務教育学校への統合に伴い本年度で閉校する大崎市鳴子温泉地域の3校は、最後となる新入生を温かく迎えた。市内19の小学校(古川西小中含む)のうち、この日入学式を実施したのは15校。田尻地域3校は8日に行ったほか、新入生がゼロの下伊場野小は見送った。

 

eスポーツを体験

 コンピューターゲームを使った競技「eスポーツ」やプラモデル製作に親しんでもらうイベントが6日、涌谷町城山公園で開かれた。訪れた人たちは昔懐かしいテレビゲームや模型作りを親子で楽しんでいた。町は6日、同園のサクラ開花を宣言。今回のイベントは桜まつり関連行事の第1弾で、コンピューターゲーム体験を通してまちづくりや観光振興に取り組んでいる「登米eスポーツ」(登米市)の浅井洋幸さん(41)=同市迫町=が主催した。持ち寄ったのは、発売40年を昨年迎えたファミコンから最新のテレビゲーム機まで。ソフトもアクションやシューティング、格闘など幅広く、最もうまかった人に賞品のプラモデルを贈った。

 

香りから町をイメージ

 子どもたちが香料から「美里町

」をイメージして描いた絵の展示会「こどもアートミュージアム」が町近代文学館で開かれている。14日まで。主催したのは、同町北浦の「アトリエブリンク」で絵画制作や子ども対象のアトリエ教室を主宰している長瀬阿由未さん(37)。子どもたちの創造力と表現力、感性を育てようと2、3月の計2回、キャンバスに自由に描いてもらうプロジェクトを町内で実施。2~12歳の26人が、アロマ数十種を調合した香料をかぎ、町のナシやコメなどの農産物や緑、田園をイメージして筆を走らせた。展示したのは、このイベントなどで描かれたF6サイズの約40点。レモンのような香りから海を連想し黄緑や緑の魚を描いた絵や、葉の匂いから雨が染み込んだ地中で微生物が活動している様子を表現した作品のほか、プロジェクトで使った香料も並んでいる。

 

子どもの個性生き生きと

 美里町の詩画家ひろさん(64)=本名・佐々木浩さん=が執筆した童話「山桜分校のこどもたち」が10日から、大崎タイムスに連載される。母の実家がある大崎市古川の清滝地区で過ごした少年時代の夏休みを思い出しながら、小さな学校で培われた子どもたちの個性を神秘的に表現した。28週にわたって毎週水曜に掲載予定。