フジの花ほころぶ
大崎市古川中心部を流れる緒絶川のほとりで、風物詩として親しまれるフジの花が次々と咲き始めた。日没後にはフジ棚12カ所のうち7カ所がライトアップされ、幻想的な美しさを醸し出している。流域は旧古川市時代からフジの名所としておなじみ。万葉集の歌枕で有名な「緒絶橋」、造り酒屋の蔵を利活用した市民ギャラリー「緒絶の館」と商業施設「醸室(かむろ)」が立ち並ぶ文化的景観も相まって、花盛りの季節には見物客が大勢訪れる。「醸室」に事務所を構えるみやぎ大崎観光公社によると、開花時期は天候不順だった昨年よりやや早く、花そのものも大きい。1日現在、日当たりの良い場所のフジ棚は5分咲き。薄紫色の花々が垂れ下がり、水辺は甘い香りに包まれている。
ホタルの幼虫50匹放流
ホタルの名所として近年注目されている涌谷町涌谷の養殖場に4月27日、地元の黄金自治会がホタルの幼虫を放した。ホタルは早ければ6月上旬にも飛び始めるという。養殖場は、町天平ろまん館が立地し、同会が町地域振興公社の委託を受けて管理する町有地の一角にある。周辺ではかつて多くのホタルが見られたが、環境の変化や令和元年東日本台風(2019年)の影響で減少。そこで達曽部会長(65) ら有志と同会がホタルの養殖と養殖場整備に乗り出し、昨年は100匹ほどに回復した。この日放流したのは、達曽部会長が自宅でふ化させ、体長2~3㌢に育てたゲンジボタルの幼虫約50匹。地元の小学生3人が養殖場のほとりにしゃがみ、おけを水面へ傾けてそっと放した。
読書習慣育む活動評価
大崎市図書館(同市古川駅前大通)が本年度の「子供の読書活動優秀実践図書館」として文部科学大臣表彰を受けた。乳幼児、小中高校生らが読書に親しめる環境づくりが評価された形で、県内唯一の受賞。4月30日、横山一也館長が伊藤康志市長に受賞報告した。市図書館は旧施設当時からボランティアとの連携で週2回、赤ちゃんや幼児対象の「おはなし会」を実施。現在地への新築移転(2017年7月)後は10代の若者に読書習慣を促す取り組みにも積極的で「ティーンズコーナー」充実や、職員が小学校で話題の本を内容紹介する「ブックトーク」、中高生版「図書館だより」発行、近隣12高校持ち回りの展示など特徴的な企画を次々打ち出している。
伝統の中学校親善卓球
中学生対象の卓球大会では県内で最も長い伝統を誇る「中学校招待親善卓球大会」が4月28日、大崎市三本木総合体育館で開かれた。市松山卓球協会主催。中学校総合体育大会地区大会を見据え、選手たちがしのぎを削った。技術向上と出場者間の親睦を図るのが狙い。地区大会の前哨戦の位置付けで毎年この時期に開催していて、東日本大震災やコロナ禍による延期を経てことし第50回を迎えた。
「こどものまち」オープン
「小さなこどものまち」が4月28日、大崎市古川の大崎生涯学習センター・パレットおおさきで開かれた。会場に設営された12店舗で買い物やレジャーに必要なポイントを、働いて得る仕組み。小学3年生以上の児童150人が、社会の一員として生き生きと活動していた。子どもたちの自主性や発想を尊重し、働く大切さと楽しさを体験するドイツのミニミュンヘンをモデルとした取り組み。リピーターが多い人気企画で、本年度は受け付け開始当日に定員に達した。運営を支える中学生以上のボランティアには、かつての参加者も多い。〝入国審査〟を受けた子どもたちは射的やボウリングを楽しめるゲームセンター、品数豊富な弁当店、役場、消防庁、病院などの開店、開設準備に大忙し。人手不足で求人票を出す店や、プラカードを手に元気な声で呼び込みをする姿もあった。
愛犬とともに過ごせます
栗原市築館上高森の築館クリーンセンター近くにこのほど、同センター最高顧問の大場一豊さん(74)の関連企業がカフェ「TAKAMO(タカモ)」をオープンさせた。ヨーロッパ風の建物が建つ敷地内にドッグランを併設。大崎市や仙台方面などからの来場者も増え、人気が広がっている。自動車の修理や板金塗装、車検などを手掛ける「オートモービル高森」の敷地内に開設された。建物は木造2階建てで、木の温もりが感じられる造り。コーヒーのほかパスタ、ピザ、ドリアなどメニューも多彩で、自家製のパンケーキ(1500円、ハーフサイズ750円)もある。モーニングセットはトースト、目玉焼き、ドリンク(コーヒー、紅茶などから選択)が付き500円で、午前11時まで受け付ける。ドッグランは利用無料で、飼い主がくつろげるドッグ棟もある。
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