点在する史跡や石碑解説
大崎市古川東大崎地区にある石碑や史跡にこのほど、歴史や内容などを解説する看板が取り付けられた。東大崎地区歴史研究会が設置したもので、同会の橋憲夫会長(77)は「地元の歴史を掘り起こし、観光振興とともに地域愛を育んでもらえれば」と期待している。同地区には国指定史跡「名生館官衙遺跡」をはじめ、中世の大崎地域一帯を治めた奥州探題大崎氏の居城「名生城」跡、小野小町の墓など史跡や石碑が点在している。住民らでつくる同会は、そうした史跡に関連する文献や石碑の解読に取り組んでいる。看板は地域の歴史遺産を観光資源として生かすのが狙いで、筆塚、小野小町の墓、子松神社にある「梵字ボローンの石碑」、名生城敷地図、名生城跡と土塁跡の6カ所に設置。「仙台銀行まちづくり基金」の助成を受けて取り付けたもので、助成を受けたのは2020年度の上水道説明板に引き続き2回目。
生徒育てた苗販売
南郷高(生徒数30人)の生徒たちが実習で育てた野菜苗が同校で販売されている。授業で得た知識と技術を生かした質の高さと手ごろな価格から好評を博している。販売しているのは接ぎ木のナスやキュウリのほか、トマト、ピーマン、スイカなど合わせて32種、1万3000株ほど。好天に恵まれ、徒長もないという。このうち最も人気が高いのが接ぎ木のナスで、3500株を市価より3割ほど安い180円で売り出している。初日の7日は、気温の高まりを受けて家庭菜園の植え付けシーズンが例年より早まったのも手伝い、約150人が列を成した。農場温室に並んだ苗を箱に詰め込み、買い求めていた。
本、人との出会いの場に
本や人との出会いの場として大崎市図書館が2、3カ月おきに企画している「ゆるっと本話会」が8日、同館で開かれた。訪れた親子連れなどは、シロヤギさんとクロヤギさんの友情を、手紙を通して描いた絵本「バニラアイスの手紙」の読み聞かせなどに耳を傾けた。今回は「こども読書週間」(4月23日~5月12日)と、子どもたちが主体的に考え行動する力を育むことなどを狙いに市教委が本年度から取り組んでいる「チャレンジday」も兼ねて開催。特別ゲストに市内在住のエッセイスト大島真理さんと、視覚障害者の高橋浩枝さんを迎えた。高橋さんは、点訳された「バニラアイスの手紙」を緊張しながら読み聞かせた。「バニラアイスの手紙」の作者まつもとりょうこさん(故人)と五十年来の友人という大島さんは、「間違って裏表を逆にファクスを送ったことで、互いをシロヤギさんクロヤギさんと呼び合った」という話を紹介した上で「20年以上前の作品だが普遍性があり、きょう熱心に聞いてくれてうれしかった」と語った。
コロナ大崎も全県も半減
県は9日、第18週(4月29日~5月5日)の感染症発生動向調査週報(速報)を発表した。大崎保健所管内の定点医療機関10カ所では、新型コロナウイルスで合わせて39人の感染が報告された。前の週からほぼ半減。県全体も9週連続で減少した。圏域ごとの新型コロナ感染者の報告数は▽気仙沼29人(1定点医療機関当たり9・67人)▽仙南33人(同4・71人)▽大崎39人(同3・9人)▽石巻34人(同3・4人)▽塩釜32人(同2人)▽仙台市69人(同1・57人)。全圏域で前の週から減少し、県全体は48・0%減の236人(同2・62人)と、ことしに入って最も少なかった。
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