青空の下「全校田植え大会」
色麻町にある加美農業高の恒例行事「全校田植え大会」が24日、同校実習農場で開かれた。青空の下、生徒140人が協力して手植えをし、正確さや美しさを競った。田植え大会は、農作業が機械化される以前、生徒総出で田植えに励んだ名残といわれる伝統行事。クラス対抗戦で、苗を植え付ける美しさや協力態勢などをポイントに審査される。田んぼは6枚で、合わせて約30アール。そろいのTシャツを着て、はだしで水田に入った生徒たちは合図とともに競技開始。声を掛け合いながら、ひとめぼれの苗を手際よく植えていった。
泥だらけになって奮闘
児童たちが水の張った田んぼに入って土をならすユニークな取り組み「人間代かき」が23日、大崎市田尻地域で行われた。挑戦したのは大貫小の5年生15人。学校近くにある学習田を走り回るなど、泥んこになって土壌を整えた。同校の5年生は、4月の種まきからほぼ1年を通して米作りを学んでおり、ことしで19年目。人間代かきもその一環で、大貫地区を拠点に活動するNPO法人田んぼと学習田を提供している農業、●橋秀孝さんの協力を得て実施した。児童たちは衣服の下に水着を着こみ、広さ8アールの田んぼにはだしで入ると、走ったり泥を掛け合ったりして奮闘。中には、泥しぶきを上げながらスライディングする姿も見られた。〝代かき〟した田んぼには土の中にあった雑草などが浮かび上がり、児童たちは丁寧に集めて取り除いた。
只見線「奇跡の復活」に学ぶ
JR陸羽東線利用増の機運醸成へ-。災害から復活を遂げたJR只見線(福島県会津若松市-新潟県魚沼市)の取り組みを学ぶ講演会が23日、大崎市鳴子公民館であり、絶景写真で大勢の観光客を呼び込む郷土写真家、星賢孝さん(75)らが登壇した。星さんは「鉄道は誘客と地域活性化の切り札」とし、官民連携と沿線全体の共通認識づくりを求めた。豪雨(2011年7月)で鉄橋3本を失い一部区間が寸断された只見線。星さんら沿線ぐるみの熱心な鉄路存続活動が行政とJRを動かし、全線再開(22年10月)を果たした。「只見線は奧会津の宝。(復旧予算と運営費は)経費でなく地域を存続させる投資だ、と訴え続けてきた」と振り返った星さん。「スイス観光を支える山岳鉄道も赤字」「フランス公共交通予算に占める運賃収入はわずか2割」と世界的な例を示しつつ「赤字でも経済波及効果が(鉄道そのものの)本当の価値」「ローカル線は地域の救世主として可能性を秘めている」と力を込めた。
着物や帯を再利用
バラの花をかたどったタペストリー作り体験教室が22日、大崎市古川リサイクルデザイン展示館で開かれた。参加者たちは着る機会がなくなった着物の生地などを素材に、生活空間を彩る作品の完成を楽しみにしながら制作に取り組んでいた。このタペストリーは押絵と呼ばれる布細工の一つで、型抜きしたパーツに布を張り、下絵に直接貼って制作する。針を使わないため、高齢者や裁縫が苦手な人でも楽しめる。主に帯揚げ、兵児帯を使う同教室には6人が参加。湧口陽子さん(大崎市田尻出身)の指導を受けながら制作を進めると、次第に全体像や重厚感が現れ、花びらを切り抜いて残った布でつぼみを作るなど、材料を最大限利用する工夫も見られた。
自作の木目込み人形寄贈
大崎市古川穂波の戸塚政子さんが20日、自作の木目込み人形を市図書館に寄贈した。五月人形を中心に大小合わせて10体とつるし飾りの〝豪華版〟で、児童コーナーに展示された。10年ほど前、孫の誕生を機に制作した人形を「多くの人に見てもらえる場所はないか」と知人に相談し、同館への寄贈につながった。大勢の子どもたちが集まり、健やかな成長を願う五月人形にはぴったりの場所で、戸塚さんにとっても普段から図書ボランティアとして活動している拠点であることが決め手となった。
ふゆみずたんぼに田植え
登米市新田小の4、5年生約40人が2日、総合学習の一環で「ふゆみずたんぼ」の田植えを体験した。伊豆沼農産(同市迫町新田)が保有する田んぼ約300平方メートルでは、冬の間も水を張っている。稲の切り株やわらなどの有機物が分解されて水中に微生物や藻が発生し、生物の営みが豊かになるという。同校の5年生は昨年も田植えを体験しており、恐る恐る田んぼに入る4年生を手助けしながら、手にした苗を数株ずつ手植え。男子児童は「田んぼの中はヌルヌルしていて、足を動かすのが大変だったけど、楽しかった」と笑顔で話していた。
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