自転車で県境駆ける
宮城、山形両県をまたぐサイクルイベント「ツール・ド・347」(加美町、尾花沢市、大石田町主催)は23日、加美町のやくらいウォーターパークを発着点に開かれた。県内外から233人が参加し、主催する市町の地場産品を楽しみながら自転車を走らせた。同イベントは、国道347号の通年通行化を記念して2017年に始まった。順位やタイムを競わず、自転車の自由さなどを満喫するファンライド形式で、走行しながら景色を楽しんだり、エイドステーションで提供される地場産品を味わったりする。4カ所のエイドステーションでは、地元住民が地場産食材を使ったなめこ汁やそば団子、銘菓などを提供して参加者と交流。沿道では声援を送る人たちの姿が見られ、参加者たちは手を振ったりして応えていた。
社殿前に茅の輪設置
大崎市古川中島町にある園八坂神社の社殿前に25日、無病息災などを祈ろうと「茅の輪」が設置された。氏子総代らが出て取り付け作業を行った。茅の輪は、新型コロナウイルスの早期終息を祈ろうと、2020年に初めて設置した。同日は氏子総代12人が出て作業を実施。輪の直径は約3㍍。芯に塩化ビニールのパイプを使い、古川米袋などで刈り取ったカヤを巻き付け麻縄で縛った後、社殿前に正方形に組み立てた金属のパイプに、電気工事の作業車も使い、縄で円形にくくり付けた。同神社は30日午後3時から、茅の輪をくぐる特別神事「夏越の大祓」を行う。参列者は30分前に集合する。小雨決行。
日常離れ精神統一
坐禅に触れてもらう体験会が23日、大崎市古川鶴ケ埣の寺院江渕寺で開かれ、さまざまな年齢層の参加者たちが日常の喧騒からしばし離れ、心を落ち着かせた。精神を統一し集中力を高めてもらおうと、同寺が5年ぶりに開催。小学2年生から70歳代までの21人が参加した。参加者たちは座布団またはパイプ椅子に座り、1本の線香が燃え尽きるまでの約40分間、両手、両足を組んで静かに目を閉じた。屋根から滴り落ちる雨や田園地帯を吹き抜ける風の音が時折響く本堂で瞑想にふけった。
地域福祉の現場学ぶ
大崎市社会福祉協議会と東北福祉大は22日、「福祉事業推進に係る連携協定」に基づく実践活動を大崎市内3カ所で行った。協定は大崎市を含む3者で締結したもので、実践活動の実施は初めて。東北福祉大福祉行政学科の学生約20人が大崎市を訪れ、福祉に関わる地域課題とその解決に向けた取り組みを現地で見聞きし、理解と学びを深めた。2月に結んだ同協定は、市と社協が学びの場を提供し、大学側は福祉課題解決への提案や、災害時に学生ボランティア派遣を行うもの。この日、学生たちは古川清滝、鹿島台姥ケ沢、岩出山上野目各地区を訪問した。鹿島台を訪れたのは1~3年生計6人。姥ケ沢地区の敬老会に参加し、高齢化と1人暮らし世帯の増加が進む一方で、お年寄りが集まる機会をつくる取り組みに触れたほか、水害との苦闘の歴史を学んだ。
古川農協 旧富永小移転
古川農協の本店移転計画を巡り、大崎市議会は6月定例会最終日の27日、旧富永小の無償貸与案を原案通り可決した。農協側は来年4月の新本店営業開始を目指し、施設改修に入る。校舎はじめ体育館、プール、校庭(富永地区公民館、旧富永幼稚園除く総面積2万2097平方㍍)全ての利活用を前提に▽改修、修繕費用は農協負担▽災害時に指定避難所として施設開放-など農協側からの条件提示を踏まえ、本来の年間貸付料1355万円(50%減免時)を無償化する内容。20年契約で5年ごとに更新していく。採決前、執行部は「富永野菜調整所」、カントリーエレベーターなど農協側に地元雇用の予定があることを説明。伊藤康志市長も「農業農村の課題解決、生産者育成など地域振興の面で古川農協は(廃校の民間利活用に)ふさわしい団体」と述べた。議員からも「持続可能な農業の推進にプラス」「成功モデルに」などと期待の声が相次いだ。
県警本部設置から150年
登米警察署の前身「登米警察本部」が1873(明治6)年3月に水沢県の県庁所在地だった寺池村(現登米市登米町)に設置されてから、150年が過ぎた。貴重な警察関連資料を展示した企画展「登米警察署150年の歩み」が警察資料館(旧登米警察署庁舎)で開かれている。30日まで。登米警察本部は、寺池村に水沢県庁が置かれた72年6月の約9カ月後に設置され、75年8月までの約2年5カ月間、管内の治安の拠点になった。2階展示室には、廃藩置県と府県統合で登米県(69年9月~71年12月)、水沢県(~76年4月)と変わり、その後に宮城、岩手両県に分割編入された地方自治の歴史や警察の移り変わりなどが表で紹介されている。
コメントをお書きください