農薬危害防止運動
県は、農薬の使用が増える6~8月を「農薬危害防止運動実施期間」とし、農薬の安全、適正な使用を推進している。24日に研修会を県古川農業試験場で開き、農薬管理指導士や農協などの関係者63人が農薬の誤使用などの事例や防止策を学んだ。研修会で、農薬の安全使用を啓発している「緑の安全推進協会」(東京都)の大野研さんが講演。「農薬中毒事故原因の34%が保管管理不良で、農薬を飲料瓶に入れておいたり農薬使用後に手を洗わずに車のハンドルを握ったりするなどのミスがあった」と指摘した。事故防止に向け▽倉庫や納屋を施錠しての保管▽他の容器への移し替え防止▽農業用マスクや保護具の着用-などを例示。「作業記録を残してほしい。記録を基に原因究明ができ、早期解決、販売再開につながる。対応が早いほど信頼と理解が得られやすい」と訴えた。農薬、ドローン等取り扱い「ケーエス」(大崎市古川飯川)によるドローンを使った空中散布の実演もあり、参加者たちが薬剤散布の効率性や有用性について学んだ。
「張りぼてこけし」修繕完了
「全国こけし祭り」に向けて大崎市鳴子小(児童数48人)の児童が修繕を進めていた「張りぼてこけし」4体が22日、完成した。5、6年生18人が工人の指導を受けながら、今後約10年間使われる張りぼてこけしにペンキで顔や模様を絵付けした。張りぼてこけしは、夕方のパレードで温泉街を練り歩く祭りの盛り上げ役。高さは約2㍍あり、竹の骨組みに新聞紙とコピー用紙を張り、白のペンキを塗って下地を作った後、こけし工人が本物と同じように絵付けを行う。現在使われている22体は約10年前に作られたもので、劣化が激しいものから順に外装の修復が行われている。
事件事故の犠牲者追悼
鳴子署は24日、事件や事故で亡くなった犠牲者の慰霊祭を同署霊安室前で開き、不慮の死を遂げた人たちの冥福を祈った。慰霊祭は毎年この時期に行っており、過去1年間に同署で検視を行った物故者が対象。この日は幹部署員ら14人が参列し、宝照寺(大崎市鳴子温泉字野際)の酒匂本誠住職が読経する中、次々と焼香して手を合わせた。後藤秀一署長は亡くなった人々に哀悼の言葉を述べ、「治安を預かる私たちは、悲運な犠牲者がなくなることを念じながら、警察活動を通じ安全安心な地域社会の実現に取り組んでいく」と誓った。
化女沼の下草刈りに汗
大崎市古川のラムサール条約湿地、化女沼をサクラの名所にしようと取り組んでいる市民グループ「化女沼2000本桜の会」は20日、植栽地の下草刈りに汗を流した。同会は植栽とともに下草刈り、ごみ拾いといった環境整備にも取り組んでおり、今回の活動がことし12回目。サクラに絡まるクズのつたは光合成を邪魔し、高く成長した雑草は根元の風通しを悪くして害虫や病気の原因になり、倒木を招く恐れもあるため、この時期の下草刈りは特に重要という。
「お茶っこ会」10年迎える
大崎市鹿島台平渡大沢地区(約220世帯)で月1回開かれている「お茶っこ会」がことし10年を迎えた。参加しているお年寄りたちにとって貴重な交流と情報交換の場になっている。会が始まったのは2014年。地元老人会の女性部長だった小平泰江さん(81)=鹿島台平渡=が「仲間が集まって楽しく茶を飲んだり歌ったりする場がほしい」と立ち上げたのが始まりだった。住民たちが第3土曜日に大沢公会堂に集まり、2時間半ほどの間、身の回りで起きた出来事などについての会話に花を咲かせる。日頃、道端で顔を合わせても長時間の立ち話は難しいといい、「ここに来るとさまざまなことが分かる」と好評だ。
コロナ5週連続で増加
県は25日、第29週(15~21日)の感染症発生動向調査週報(速報)を発表した。大崎保健所管内の定点医療機関10カ所では、新型コロナウイルスで合わせて129人の感染が報告された。前の週からほぼ横ばいで、県全体は5週連続で増えている。圏域ごとの定点医療機関で診断された新型コロナ感染者報告数は▽仙南103人(1定点医療機関当たり14・71人)▽塩釜214人(同13・38人)▽大崎129人(同12・9人)▽石巻121人(同12・1人)▽気仙沼33人(同8・25人)▽仙台市347人(同7・89人)。大崎と気仙沼以外の4圏域で前の週を上回り、県全体は3割増の947人(同10・41人)だった。
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