兵士らの遺品など400点
79回目の終戦の日(8月15日)を前に、第2次世界大戦で犠牲になった兵士や子どもの遺品などをまとめた企画展「戦争と教育」が、石巻市北村の元南郷高同窓会長、佐々木慶一郎さん(77)宅で開かれている。収蔵品約4000点のうち400点ほどを並べ、体験者が年々減る中で戦争の教訓を語り継ぐことの大切さを伝えている。大戦末期に都市部の子どもたちを農村部に避難させた「学童疎開」から80年をことし迎えるのに合わせ、戦後の道徳に当たる「修身」の教科書や1941(昭和16)年の国民学校の領収書、終戦を告げる玉音放送が流されたラジオを展示。佐々木さんは「軍事教練もあり、児童たちは授業どころでなかったはず。子どもたちを駆り出してまで戦わないといけなかった戦争とはなんだったのか」と話す。7月27日には、平和体験として長崎市を8~10日に訪れる予定の美里町の中学生11人が企画展を訪問。爆心地から1キロ圏内で1800度以上の熱を浴びたことを示す泡状の火ぶくれを起こした屋根瓦のほか、焼け焦げた遺体や終戦から2カ月後の長崎市と広島市を写した写真などに見入った。
大崎柔道クラブ 県中総体で初優勝
県中学校総体柔道団体で初優勝し、「第47回東北中学校柔道大会」(4日開幕、福島県いわき市)、「第55回全国中学校柔道大会」(20日開幕、長野県佐久市)に出場する大崎柔道クラブ(大崎市古川)の団員たちが7月31日、市役所を訪ね、ひのき舞台での活躍を誓った。本年度から地域のクラブチームに門戸が開かれ、部活動チームを退けて県の頂点へ駆け上がった同クラブ。5人制の団体戦のほか個人戦でも東北大会に3人、全国大会に1人を送り出す。「県で敗れた相手にリベンジ」「個人戦に出ることができないので、団体戦でしっかり活躍する」「補欠の立場でいつでも出られるよう準備を」−。選手たちはそれぞれの思いを抱えつつも「全中制覇」が共通目標だ。
大崎圏域 共同事務化へ
人口減少下の持続可能な自治体づくりを目指し、大崎圏域1市4町(大崎市、色麻町、加美町、涌谷町、美里町)は1日、共同事務化への検討会議を立ち上げたと発表した。年度内にも該当事務を絞り込み、2年後をめどに実現させたい構え。民間有識者団体が今春公表の「消滅可能性自治体」報告書を受けた取り組み。圏域では色麻、加美、涌谷が「消滅可能性がある」とされ、圏域全体の人口も2020年の19万5353人が50年には12万6731人まで減少すると推計。検討会議事務局の大崎市政策課は「人口が減れば住民1人当たりの行政コストが上がり、それぞれの自治体で特色ある事業ができにくくなる」と危機感を表す。こうした状況を踏まえて7月30日、1市4町の総務、企画、財政担当部課長が勉強会を行い、検討会議設置が即日決まったという。
15年前のタイムカプセル 11日開封式
15年前の大崎市古川第四小開校20周年記念事業で校庭に埋められたタイムカプセルが、11日に開封される。開封式を主催する当時と現在のPTA役員は、大人になった児童やその保護者、当時在籍していた教職員の参加を呼び掛けている。タイムカプセルには、2009年度に在籍していた児童719人が、15年後の自分に向けて書いたメッセージが入っている。10年2月13日、開校20周年記念式典の一環で、校庭の岩石園にあるモニュメントの下に納められた。開封式は11日午前10時から行う。メッセージは同校ホールに一時展示した後、出席した当時の児童や保護者へ渡す。
コロナ6週連続で増加
県は1日、第30週(7月22~28日)の感染症発生動向調査週報を発表した。大崎保健所管内の定点医療機関10カ所では、新型コロナウイルスで合わせて146人の感染が報告された。前の週から13・2%増加。県全体も6週連続で増えている。圏域ごとの定点医療機関で診断された新型コロナ感染者報告数は▽石巻193人(1定点医療機関当たり19・3人)▽仙南122人(同17・43人)▽大崎146人(同14・6人)▽塩釜208人(同13人)▽仙台市404人(同9・18人)▽気仙沼32人(同8人)。大崎と石巻、仙台市、仙南で前の週を上回り、県全体は16・7%増の1105人(同12・14人)だった。
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