2024/8/8


〝即戦力〟の職員派遣

 山形、秋田両県の記録的大雨に伴う災害支援で、大崎市は7日、職員4人を被害甚大な山形県酒田市へ派遣した。家屋の被災認定調査、さらなる支援ニーズの把握などに取り組む。期間は10日まで。酒田市では7月下旬の大雨で河川氾濫や土砂崩れが生じ、住宅を含む建物298棟が浸水し、被災市道は77カ所。現在(5日時点)も住民約100人が避難所に身を寄せ、復旧復興は道半ばとなっている。支援は姉妹都市の縁で結ぶ災害時応援協定に基づくもの。大規模災害の対応経験が乏しい酒田市側の求めに応じ、税務課の真壁聡志主査(34)と佐藤璃久主事(24)、防災安全課の渡邊圭主査(41)と野崎祐吾主査(30)を選んだ。佐藤主事は能登半島地震でも被災地派遣を経験しており、渡邊主査は大崎広域消防本部からの出向で災害対応技術を持つ。

涌谷駅周辺に活気を

 涌谷町の地域おこし団体「涌谷駅周辺を明るくする会」は7月31日、県警音楽隊を招いての音楽会をくがね創庫ふれあい広場で開き、さまざまな楽曲の演奏を通して住民らを楽しませた。駅周辺人口や涌谷高生徒、石巻線利用者などの減少が続く中、同校生徒との交流を通じて駅周辺の活性化につなげようと初めて企画。書道部員の横断幕や、美術部の油彩画6点、同校生徒と地元9の1自治会の吹き流しを掲げた。音楽隊は厳しい暑さをしばし忘れさせる優雅な曲や夏をテーマにしたJポップ、アニメソング、往年のヒットソングなどを演奏。夏休み中の子どもを含む約150人の聴衆から大きな手拍子が送られた。

県の観光戦略 第6プランへ意見募る

 県は1日、観光関連事業者とともにつくる「みやぎ観光振興会議」の大崎圏域会議を大崎市古川のグランド平成で開き、「第6期みやぎ観光戦略プラン」(来年4月~28年3月)の骨子案を示した。第5期プランの成果と課題を踏まえ、委員から意見を募った。県によると、昨年の大崎圏域の観光客入れ込み数は809万人(速報値)で、前年比100万人増えたが、コロナ禍前の2019年と比べると132万人少なかった。宿泊した観光客数は54万人で、前年比6万人増加するも19年比23万人減った。第6期みやぎ観光戦略プランでは、消費額が高い宿泊観光客数を重視するほか、宿泊観光客の回復率に圏域間で差があることから圏域別の目標値設定を検討する。持続的、安定的財源として宿泊税の導入、活用を検討する。会議には、大崎地方1市4町の行政や観光協会、旅館組合の代表ら16人が出席した。伸び悩む宿泊数について加美町振興公社の佐々木嘉昭取締役は「施設にシングルルームが少ないのも要因ではないか。市町間の連携も足りないと思う」と指摘。JR古川駅の伊藤勝徳駅長は「外国人観光客もターゲットにしないと伸びは見込めない」と加えた。

 

仮設住宅 迅速に設置

 加美町は1日、被災地へ迅速に設置できる移動式木造住宅の普及促進に取り組む日本ムービングハウス協会(札幌市)と「災害時における応急仮設住宅の建設に関する協定」を結んだ。県内での締結は県、仙台市、富谷市に次ぐ4例目で、町村では初。完成した住宅を被災地に輸送する「ムービングハウス」は、最短8日間で設置でき、居住人数や生活スタイルに合わせて縦横上下につなげて使用できる新発想の仮設住宅。元日に発生した能登半島地震の被災地には9月末までに460世帯の提供を予定している。協定は、地震や風水害など大規模災害が発生し、応急仮設住宅の設置が必要となった場合、同協会が同町へ優先的に移動式木造住宅を供給するという内容。締結式が町役場で行われ、石山敬貴町長と同協会の佐々木信博理事長が協定書に調印した。

 

児童が防災への関心高める

 色麻町社会福祉協議会は7月31日、町保健福祉センターで児童対象の「夏休み防災体験」を開いた。参加者たちは危険予知トレーニングや被災した際に役立つグッズを入れておく「防災ポーチ」作りなどを通し、災害への関心を高めた。この日は色麻学園の1~6年生10人が参加。講師は、福祉や防災の学びの場づくり支援などを行っている「くらしの学びサポートオフィスHumanBeing」(仙台市)の菅原清香代表が務め、加美農業高家庭クラブの2年生3人がボランティアでサポートした。防災ポーチ作りには柔らかなフェルトを使用。児童たちは毛糸で縫う作業に真剣な表情で取り組み、高校生も自らのポーチを作りながら児童たちに手順を教えるなどして交流を深めていた。縦約10センチ、横約15センチのポーチが出来上がると、笛やばんそうこう、懐中ライトなどの中から1人3点を選び、緊急連絡先カードとともに入れた。

 

明治安田生命がボランティア

 明治安田生命古川営業所はおおさき古川まつり後の5日、営業所周辺をボランティアで清掃し、社員約40人が歩道や路地などのごみを拾った。社会貢献の一環で10年ほど前から夏祭りか秋祭り(10月)の翌日に行っている。参加者は会社のシャツやベストを着用し、始業前の約40分間、手分けして火ばさみでごみを丁寧に集めていった。道端や植え込みなどには空き缶やペットボトル、使い捨ての食器、マスクなどが散乱。特に目立ったのは、たばこの吸い殻で、メイン会場の一画だった駅前大通では数歩ごとに1、2個見つかるほどだった。