2024/8/25


お化け屋敷でまちづくり

 地域おこしイベント「お化け屋敷」の開催を10月に予定している中新田高3年の生徒たちが、本番に向け着々と準備を進めている。22日には〝お化け屋敷のプロ〟を招き、イベントを成功させるためのノウハウを学んだ。この日の講師は石巻日日新聞報道部長で、お化け屋敷創作団体「バケラッタ」代表の外処健一さん(51)。2022年に設立した同団体は、石巻市などの学校や公共施設でお化け屋敷を開催。地域の児童生徒や一般をボランティアとして募り、お化け屋敷を通して防犯やまちづくり、人を思いやる心を養う人づくりに取り組んでいる。お化け屋敷に興味を持ち、個人で活動を始めて10年以上になるという外処さん。講話では、お化けに関する心理、肝試しとの違い、ストーリー性の導入や緊張と緩和の法則といったお化け屋敷成功の三大要素などを説明。その上で「お化け屋敷のキャストは芝居と異なる。子どもが泣いていたら手を振る、2㍍以上は追わないなどお客さんの恐怖心によって対応を変えること。一番大事なことは来場者の安全」と話した。この後、お化け屋敷班を中心とした生徒5人は古民家に移動し、外処さんから建物の構造や間取りを踏まえた実践的な指導を受けた。生徒たちはお化けの動きを練習したり、衣装に触ったりして熱心に取り組んでいた。

イベント多彩に「9月祭」

 大崎市鳴子温泉郷内5温泉地(鳴子、東鳴子、川渡、中山平、鬼首)一丸で取り組む「9月祭」が、全国こけし祭り(今月31日開幕)を皮切りにスタートする。大小イベントをパッケージ化し、5温泉地の周遊と幅広い客層へのPR効果を狙う。昨年に続き2度目の開催。補助金活用の「鳴子温泉郷再生・高付加価値化」ハード整備事業と相まって、コロナ禍に伴う観光需要減からの〝反転攻勢〟に効果をもたらしている。個性が異なる5温泉地。遊佐久則実行委員長は「お互い良き競争相手の立場で切磋琢磨してきたものの、連携は不得意だった」と明かした上で「お客を奪い合うのではなく、温泉郷みんなが同じベクトルで進んでいくのが理想的。前回初めてスクラムを組み、相乗効果に手応えがあった。ついた炎をともし続けたい」と力を込める。

 

中小企業の人材確保

 美里町は、町内企業の正社員雇用拡大に向け、「中小企業リテンション支援補助金」を新たに設けた。新卒者が町内の企業に就職し町内に移り住むと、1人当たり最大18万円を企業に対し交付する。安定的な雇用確保や人材の定着、育成を図るのが狙いで、補助金は企業を通して新卒者に支給するなどし、企業の魅力アップなどに生かしてもらう。新卒者にとっても入社時に要する諸費用の軽減につながる利点もある。高校や大学、専門学校などを卒業してから3年以内の人が正社員として3カ月間以上雇用され、町内に住所があることを条件に3万円を支給する。対象者が雇用が決まった日以降に町内に転入し、それから3カ月間以上経過していると15万円を加算する。

 

潟沼龍神祭

 「第3回潟沼龍神祭」(潟沼龍神祭実行委員会、東鳴子温泉観光協会共催)が9月15日午前9時半から、大崎市鳴子温泉の潟沼湖畔で開かれる。沼に祭られているとされる龍神に舞や演奏を奉納する祭りで、参加者を募集している。龍神の詳しい由来は不明だが、大正時代に田中阿歌麿が書いた「湖沼めぐり」には「(潟沼の)主は女の龍神であつて、毎年四五月の交沼に姿を顕はし機を織る」とあり、沼の案内板にも同様の伝説が紹介されている。沼南側の外輪山中腹には高さ約60㌢の石碑「龍神祠」が建っている。午前9時半からの神事・奉納演奏では、ゴングや笛、太鼓、三味線による演奏、神楽、龍の絵を描くライブペインティングを実施。奉納後はガイドの解説を聞きながら外輪山の山道を歩く「お鉢巡り」を行う。午後1時終了予定。参加希望者は旅館大沼のウェブサイト=https://www.ohnuma.co.jp/ryujin/=から申し込む。問い合わせは同旅館の大沼伸治湯守へ。電話0229(83)3052。

 

ココだ! 鉄道フェス

 鉄道関連の企画を集めた「ココだ! 鉄道フェスティバル」が9月7日、美里町のJR小牛田駅東口周辺で開かれる。全国の鉄道ファンや関東圏の大学生が各種鉄道模型やトイトレイン(プラレール)を出展し、幅広い世代が楽しめる。実行委員会が初めて企画した。町の地域産業にぎわい創出支援事業補助金を活用し開催する。駅東地域交流センターで鉄道模型(Nゲージ、HOゲージ)の運転会を行う。関東圏の大学生でつくる「関東学生鉄道研究会連盟」は、鉄道車両や列車が走る風景の写真を展示するほか、鉄道に関する自主制作冊子を頒布する。台車に腹ばいになって進み、ラグビーボールをゴールに接地させる体験「トライトレイン」もある。

 

JR陸羽東線 鳴子~新庄間で代行バス

 JR東日本は23日、7月25日の大雨の影響で運行を見合わせている陸羽東線の鳴子温泉~新庄(山形県)間で代行バスの運転を始めた。上り下りともに1日1便だけだが、鳴子温泉、中山平温泉両駅と新庄方面を公共交通機関で行き来できるようになった。代行バスの上りは午前10時に新庄を出て、各駅停車で中山平温泉に11時34分、鳴子温泉に11時45分に着く。下りは午後1時15分に鳴子温泉を出て、1時26分に中山平温泉を経由し、同じく各駅停車で午後3時に新庄に向かう。