全国こけし祭り開幕
「第69回全国こけし祭り」が31日、伝統こけしの産地、大崎市鳴子温泉で始まった。東北地方で歴史を重ねてきた伝統こけし11系統、約2000本が主会場の鳴子小体育館に集結。全国からファンが訪れてお目当ての作品を買い求めたり、工人の実演に目を奪われたりしている。9月1日まで。祭りは、こけし研究家・深沢要の歌碑が旧鳴子町の温泉神社境内に建立されたのを記念し、1948(昭和23)年に始まった。こけしの制作実演販売や張りぼてこけしが街を練り歩くパレードは第1回から行われており、こけしをPRする地域最大のイベントとなっている。来場者たちは開場と同時に目当ての出店や即売コーナー、コンクール審査品の予約コーナーなどを訪れ、工人と会話しながら作品をじっくり吟味して購入。こけし絵付け体験にも参加し、真剣なまなざしで顔や模様を描き入れていた。
伝統こけしコンクール
第69回全国こけし祭りに合わせた伝統こけしのコンクールが29、30の両日、大崎市鳴子小体育館で行われた。こけし研究家ら学識者による審査委員9人が、こけし工人70人から出品された276点を審査し、29点の入賞作品を決めた。最高賞の全国こけし祭り会長賞・文部科学大臣賞には、福島市の陳野原幸紀さん(76)=土湯系=が選ばれた。大崎タイムス社賞は、青森県弘前市の長谷川健三さん(82)=津軽系=が受賞した。陳野原さんは1947年12月、福島県土湯の農家に生まれた。71年、スキーで足を骨折したことをきっかけに、こけし工人の兄和紀さんについて木地を学んだ。二重まぶたの粂松型と呼ばれるこけしを制作しており、受賞作は「粂松の魅力を十二分に再現しながら、自然でけれん味のない、自身の体質・個性として完成した優品」と評された。
救急車の適正利用啓発
「救急の日」(9月9日)、「救急医療週間」(同8~14日)にちなみ、大崎広域消防本部は救急車の適正利用、応急手当の普及啓発に向けたさまざまな取り組みを管内(大崎市、色麻町、加美町、涌谷町、美里町)各地で繰り広げる。8月30日現在、本部管内での救急出動件数は6566件(前年同期比132件減)。年間1万件を越えた昨年ほどハイペースではないものの、残暑に伴う「秋の熱中症」や寒暖差で生じる「秋バテ」の増加が懸念されるため予断を許さない。本部警防課は、救急車を呼ぶかどうか迷った際「おとな救急電話相談」=市外局番なし♯7119または0229(706)7119=、「こども夜間安心コール」=市外局番なし♯8000または022(212)9390=の利用を呼び掛けている。
新開発の鶏肉料理紹介
鹿島台商業高2年生33人が、都内のレストラン運営会社が開発した鶏肉料理の紹介動画を制作した。味の特徴や調理過程のほか、試食した感想を高校生の視点でまとめ、PRに一役買っている。2022年から授業の一環で、鶏肉生産加工販売「ウェルファムフーズ」(東京都)のブランド鶏「森林どり」の知名度アップに向けた取り組みを同社と進めた。生徒が作ったPR動画を昨年10月に公開したところ、高い評価を受けたという。こうした縁で今回手掛けたのは、都内を中心に飲食店など約300店舗を運営する「ダイヤモンドダイニング」(東京都)が宮城県産森林どりを主原料に開発した「森林どりの豪快ハバネロスパイシー鳥福焼き」(税込み1628円)のPR動画。両社による出張授業が5月に同校であり、料理人が生徒たちの目の前で調理した。生徒たちは調理過程と試食する様子をスマートフォンで撮影、動画をスマートフォンアプリで編集した。
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