2024/9/4


東北の高校生力士が激突

 「第26回全奥羽招待高校相撲鳴子大会」が1日、大崎市鳴子温泉の温泉神社常設相撲場で開かれた。宮城、岩手、秋田、福島から8校計33人の高校生力士が出場し、土俵上で激しくぶつかり合った。団体は平舘(秋田県)が2年ぶり5回目の優勝を飾り、個人も同校2年の工藤琉誠選手が制した。青少年の心身を鍛えるとともに、アマチュア相撲を普及発展させようと、鳴子温泉相撲協会と県高体連相撲専門部が主催している。大崎タイムスなど後援。団体3ブロック、個人4ブロックの予選に続き決勝トーナメントを行った。選手たちは稽古の成果を発揮し、激しいぶちかましや鋭い張り手を繰り出したり、がっぷり四つに組んで押し合ったりと熱戦を展開。追い詰められた土俵際で投げを決め、会場を沸かせる選手もいた。

地方創生へ学生が一役

 地元企業と大学生がタッグを組む課題解決型学習「地方創生インターンシップ」が8月14日に加美町で始まり、全国から集まった大学生が地域と交流しながら商品開発やチラシデザインなどに取り組んでいる。同学習は、賃貸住宅の管理運営やクリエイティブ人材の育成支援などを手掛ける巻組(石巻市)による事業で、同町での実施は4回目。建設・看板会社、工務店、靴店の3事業所が受け入れ、学生6人が町内の共同オフィスで生活しながら各企業に〝通勤〟している。このうち、明治創業の老舗靴店「靴のささき」(同町南町)には、宮崎大4年の古川公貴さん(21)と横浜国立大1年の尾木桐央子さん(19)が参加。プロジェクトは4代目靴職人の佐々木康樹さん(61)が作る、ヤマブドウやクルミの素材を生かした「加美工芸」の若者向け商品開発やSNSを使ったPR方法を企画するというもの。2人は週2回、同店に通い、ヤマブドウのつるを素材にした天井からつるす間接照明と、クルミの皮を利用したバッグを考案したほか、同店のショップカードや佐々木さんの工芸教室のチラシを作成。共同オフィスで暮らす仲間をモデルに、インスタグラムや公式ラインも開設した。

新たな産業創造考える

 大崎地方の地域資源を生かしたビジネスの創造を考える「おおさき1000のビジネスラボラトリー」(おおさき産業推進機構、大崎市主催)が8月31日、大崎市役所で開かれた。起業に関心のある市民らが参加し、スタートアップ起業の経営者から話を聞いたり、地域課題を話し合ったりして新たな産業の可能性を探った。同機構と市は、大崎の資源を活用した事業アイデアのコントストを実施しており、6日にエントリーを締め切る。コンテストを運営する「おおさき1000のビジネス実行委員会」(草刈宏明委員長)によると、8月31日までに全国35社からエントリーがあった。コンテストの関連事業として行ったラボラトリーには約50人が参加。衛星画像とAI(人工知能)を使った耕作放棄地の確認、土壌分析などを行う「サグリ」の坪井俊輔代表取締役CEOと、農業による温室効果ガス削減分を企業に販売する「カーボンクレジット」の流通サポートを行っている「フェイガー」の上本絵美チーフセールスオフィサーが、それぞれ会社の事業、自身の体験などを語った。この後、参加者らはグループで大崎の地域課題などを話し合い、「子どもの遊び場が少ない」「地域の農産物を生かした子ども向けおやつを作ってはどうか」といった声が聞かれた。

 

有効求人倍率0・91倍

 古川公共職業安定所は、管内の労働市場をまとめた。それによると、仕事を探す人1人当たりに対する企業からの求人数を示す有効求人倍率は7月末現在0・91倍で、前月から0・01㌽上昇した。上昇に転じたのは7カ月ぶり。有効求人は2655人で、前月と比べ33人増えたが、前年同月との比較では373人減った。このうち新規求人は991人で、前月から19・4%増加した一方、前年同月からは15・9%減少した。有効求職者(オンライン登録者除く)は2926人で、前月を7人、前年同月を245人それぞれ上回った。うち新規求職者は680人で、前月比15・6%、前年同月比では12・2%それぞれ増加した。

 

異文化理解の機運醸成

 ベトナム、インドネシア、台湾の異文化理解を深める勉強会が8月31日、大崎市西古川地区公民館であり、講師の外国人が日本とは異なる食生活や暮らしの習慣、宗教観などを地元住民に紹介した。いずれも旧西古川小に来春開校予定の市立日本語学校への入学者が見込まれる国と地域で、受け入れ側の機運醸成のため企画。みやぎ外国人相談センター相談員のヴォン・ティー・ドアン・トゥーさん(53)=ベトナム=と、ともに東北大留学生のロナルドさん(23)=インドネシア=と林宜佳さん(39)=台湾=が講師役を務めた。お国紹介で参加者たちを驚かせたのは、宗教や伝統的習慣に基づく食の違い。ロナルドさんは「インドネシア国民の大半がイスラム教徒。(教義で許可された)ハラルフードが欠かせない」と語り、林さんも「台湾に朝ご飯を作る習慣はありません。みんな外食」と。

 

栗原・登米 ダブル選4月27日投開票

 栗原、登米の両市選挙管理委員会は2日、任期満了に伴う市長選と市議選を2025年4月20日告示、27日投開票の日程で行うと発表した。隣接両市のダブル選挙は合併後5度目。同じ日程で東松島市の市長選と市議選、石巻市の市長選と市議補選も行われることが発表され、さながらミニ統一選となる。市議選の定数は現在は栗原が24、登米が26だが、栗原は3削減して21とする条例改正案が9月定例会最終日に審議される見通し。登米でも議会運営委員会で議論が行われていて、10月には市民との意見交換会が開かれる。