籠バッグなど100点余
ヤマブドウのつるやクルミの樹皮などで作った編み籠などが並ぶ「秋のかご展」が、加美町南町のギャラリー「工藝藍學舎」で開かれている。作家それぞれの技術や感性が光る力作が展示され、訪れた人の目を引き付けている。23日まで。出展したのは同町の加美工芸はじめ、大崎市のミンテ、あけび蔓細工職人の和島常男さんら県北部に在住する五つの団体や個人。ヤマブドウやクルミ、アケビを材料にした大小の籠バッグや長財布、小物入れ、アクセサリーなど100点余りを展示販売している。このうち、明治創業の老舗靴店「靴のささき」(同町南町)の4代目靴職人、佐々木康樹さん(61)の工房、加美工芸は靴職人の技術を生かし、自然素材とレザーを組み合わせて制作したバッグや、クルミ樹皮の表と裏の部分を使い分けた編み籠を出展。佐々木さんは「乾燥具合によって同じ色が出ることはなく、まさに一点もの」と話す。
柔和な観音菩薩描く
美里町北浦の墨彩画家、書家の山形栄一さん(82)の作品展が大崎市松山酒ミュージアムで開かれている。穏やかな表情を浮かべた観音菩薩の墨彩画と、余白に添えられたぬくもりあふれるメッセージが独特の世界観を描き、来館者を引きつけている。29日まで。山形さんは大崎市松山千石出身。旧国鉄勤務の傍ら書に取り組み、1981年ごろに独学で墨彩画も始めた。閑静な住宅街のアトリエで創作活動に励み、各地で個展を開催している。メインとしているテーマが石仏。各地の地蔵菩薩などに触れ、記憶に残ったイメージを作品に投影していて、女性のような石仏の柔和な表情が温かみのある世界観を紡ぎ出している。今回展示したのは約60点で、観音菩薩のほか、鳥や魚を描いた作品も。
秋季高校野球 県大会19日開幕
「第77回秋季東北地区高校野球県大会」(県高野連主催)は、19日開幕する。組み合わせがこのほど決まり、県内4地区予選を勝ち抜いた25チームがトーナメントで戦う。上位3校は来春のセンバツ甲子園出場の重要な参考資料となる東北大会(10月13~20日、福島県)に出場する。各地区の代表チーム数は、北部5、東部と南部6、中部8。県北部勢は、古川学園、古川工、古川、黒川・古川黎明・迫桜の三校連合が出場する。今夏の県大会4強で、北部地区王者の古川学園は第4シード。今夏の全国高校野球選手権大会に初出場した聖和学園-仙台高専名取の勝者を2回戦で迎え撃つ。北部3位の古川工は、2022年の甲子園で全国制覇を果たした仙台育英と初戦でぶつかる。新チームとしてどこまで強豪に迫れるか、注目される。
加美農高の新豚舎完成
加美農業高(色麻町黒沢)敷地内にこのほど、新しい豚舎が完成した。同校教諭や生徒を対象にした内覧会が13日に行われ、参加した生徒たちは新豚舎での学びに期待を高めていた。同校では現在、肥育豚など29頭を飼養。昭和40年代から使用している旧豚舎は老朽化が激しく、2020年に改定された飼養衛生管理基準に対応した豚舎への改築が必要となっていたことから、22年から設計、施工が進められていた。
最後の大会 児童熱戦
大崎市古川桜ノ目の志波姫神社で15日、第57回奉納小学生相撲大会が開かれ、児童たちが境内の相撲場で熱戦を展開した。主催する相撲奉賛会会員の高齢化などで大会はことしが最後で、奉賛会は形を変え奉納相撲を継続する方向で検討するという。奉賛会名誉会長の福田博さん(84)によると、桜ノ目地区は相撲が盛んで、地元の青年団員や高校生が出場し奉納相撲を開催。その後、小学生相撲大会が半世紀以上にわたって開かれてきた。しかし、奉賛会の会員が高齢化して、審判など運営が難しくなってきたことから、ことしで大会を終了することを決めた。最後の大会には古川北小の児童38人が出場し、男女別に低、中、高学年に分かれて対戦。会場には保護者らが訪れ、盛んに声援を送っていた。
鳴子~新庄間3往復に増便
JR東日本は17日、大雨の影響で運行を見合わせている陸羽東線の鳴子温泉~新庄(山形県)間で8月23日から運行している代行バスのダイヤを改正した。利用状況を踏まえ、1日1往復だった鳴子温泉~新庄間は3往復に増便。今後の行楽シーズンに向けた一歩になりそうだ。
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