2024/9/26


新米新酒造り始まる

 酒米を蒸すせいろ「甑」を起こして今期の酒造りスタートを告げる神事「甑起こし」が24日、大崎市松山の酒蔵会社「一ノ蔵」であった。ことしの新米を使った麹造りを県内の酒蔵で初めて行い、11月の発売を目指す。ことしの新米を原料とする新酒は1220キロリットル分仕込み、11月13日に県内外の酒販店やスーパーで販売する。いずれも税込みで1・8リットル入り3015円、720ミリリットル入り1375円。この日は、9月5日に収穫した酒造好適米のわせ種「やまのしずく」140㌔をの中で100度以上の蒸気で1時間かけて蒸し上げた。蔵人たちは、布で包んだコメを室温30度、湿度50~60%に保った麹室へ運び込み、一晩寝かせるなどして麹造りに取り掛かった。

 

廃校のピアノ補修で復活

 栗原市の調律師、只野孝行さん(73)がこのほど、廃校となった学校のグランドピアノを補修して栗原文化会館に寄贈した。エントランスホールに設置され、来場者が自由に弾くことができる。只野さんらは、音楽に親しむ機会を広げたい考え。只野さんによると、ピアノは1969年製で、岩手県矢巾町の中学校で使われたが、廃校になった後は15年ほど倉庫に置かれたままになっていた。調律のほかピアノの補修も手掛ける只野さんが知人の紹介で2020年に譲り受け、3年ほどかけ修理。ボディーのくぼんだ部分はパテを使って元の形に戻し、緑色に塗り直した。五線譜や市のキャラクター「ねじりほんにょ」を描くなどして親しみやすい姿にし、ピアノ線も全て張り替え、音をよみがえらせたという。

 

働く人の安全、健康確保

 働く人の健康管理や職場環境改善について意識を高め、職場での自主的な活動を通して労働者の健康確保などを図る「全国労働衛生週間」が10月1~7日に行われる。これを前に宮城労働基準協会古川支部と古川労働基準監督署は24日、「安全衛生パトロール」として大崎市古川塚目の車載モジュール等製造「アルプスアルパイン古川第2工場」を訪れ、安全衛生の確保に向けた取り組み状況を確かめた。

 

多彩なステージ楽しむ

 ヒガンバナの名所、大崎市古川小野の羽黒山公園で23日、「第16回羽黒山彼岸花の里まつり」が開かれた。地域内外から多くの人が訪れ、ヒガンバナや特設会場でのステージイベントなどを楽しんだ。同公園には約15万本のヒガンバナが群生しており、地元ボランティア「羽黒山をきれいにする会」の活動成果もあって順調に数を増やしてきた。毎年この時期は小高い丘一面に〝真っ赤なじゅんたん〟が広がり、市の観光名所にもなっている。ステージは、地元園児たちによる太鼓演奏でスタート。フラダンスやスコップ三味線のグループ、岩出山高吹奏楽部OGOBなどが出演し、会場を盛り上げた。このほか飲食などの出店も並び、訪れた人たちはステージやヒガンバナを観賞したり、買い物をしたりして秋の一日を満喫していた。

 

大崎地方から3銘柄入賞

 県酒造組合は24日、日本酒コンテスト「第26回県清酒鑑評会」の入賞12銘柄を発表した。最高賞となる県知事賞は、県産米純米吟醸酒の部で蒼天伝純米大吟醸仕込二十三号(男山本店)が6年ぶり5回目、県産米純米酒の部で勝山縁特別純米(仙台伊澤家勝山酒造)が5年ぶり6回目の受賞。大崎地方関係は3銘柄が入った。組合加盟の蔵元(24社26工場)から4部門に計108銘柄の出品があった。表彰式は11月1日に仙台市内で実施。今月27日以降、同市の県酒造会館に12銘柄を飾る。