2024/10/6


部活動の地域移行へ

 美里町は9月29日、学校部活動の地域移行についてのセミナーを町駅東地域交流センターで開いた。町内の中学生親子ら40人余りが講師の話に耳を傾け、移行に向けてのポイントを学んだ。スポーツ庁地域スポーツクラブ活動アドバイザーの久田晴生さんが講演。以前勤めていた長崎県を例に、全21市町に共通する課題として▽受け皿となる地域クラブ団体の整備、充実▽指導者の質、量、練習会場の確保▽大会、費用負担の在り方-などを挙げた。長崎県は県郵政本部や大学と連携し、各郵便局にチラシを貼って啓発を図ったり、地域クラブ活動に関わった学生の単位を認めたりといった取り組みを進めたという。「移行の仕組みづくりは学校の課題だが、定着させるのは社会の課題で、さまざまな団体と連携しないといけない」と。保護者に向けては「学校や教員の仕事でなく、自分事と捉え、自らできることを考えてほしい」と訴えた。

こども園に統合望ましい

 涌谷町立幼稚園と幼保一元化施設合わせて4園の再編について、適正化検討委員会は2日、幼稚園3園を閉園して2026年4月にさくらんぼこども園に統合するのが望ましいとする答申書を遠藤釈雄町長に提出した。町は6月に適正化検討委を設置し、4園のPTA会長や園長、行政区長会役員ら13人に委員を委嘱。委員会は町長の諮問を受けて会議を3回開き、再編の形や時期について検討を重ねた。検討委によると、町立幼稚園の園児数は19年度219人から24年度116人へ5年間でほぼ半減。今後入園対象となる3歳未満児も26年度以降は50人前後で減少が続いており、男女比の不均衡や教育上の問題が懸念されるという。そこで統合することで一定規模の集団生活や教育活動が確保でき、園児の社会性や協調性を育むことにもつながるという。また、預かり保育利用率が19年度の60%から24年度は79%まで高まり、今後さらに上昇した場合も同こども園には受け入れ環境が整っているとしている。

 

風力発電の白紙撤回を

 加美町内の山間地に計画されている風力発電事業を巡り、町民らでつくる9団体が4日、事業の白紙撤回を求める要望書を石山敬貴町長に提出した。この日は各団体の代表やメンバー11人が町役場を訪れ、代表して「加美町の未来を守る会」の猪股弘共同代表(66)が石山町長に要望書を手渡した。要望は、①風力発電計画に対する町有地の「賃貸証明書」の撤回②風力発電計画に対する国有林の賃貸について同意しない旨を林野庁に明示③温室効果ガスの吸収源である森林の大規模開発は一切行えないゾーイングの設定-の3点。石山町長は「全ての要望を今すぐには実現できないが、ゾーイングに関しては一番早く取り掛かれる。真剣に検討する」と話した。