2024/10/16


国、県への要望39項目議決

 県市議会議長会は11日、大崎市内で秋季定期総会を開き、継続的な新型コロナ対策、インバウンド誘客促進、道路網拡充など国や県への要望計39項目を議決した。大崎市関係の主な要望項目は、宮城と山形両県をまたぐ高規格道路「石巻新庄道路」早期実現、鳴瀬川・吉田川・堤川流域の総合的治水対策など。さらに物価高と人件費高騰、コロナ感染症補助金の減額に伴い経営難に直面する公立病院事業を巡り、同市含む11市共同提案「地域医療の充実」として財政支援措置と抜本的な医療制度見直しを求めている。

 

体験もとに熱弁振るう

 北部管内中学校弁論大会が4、7、10日の3日間、県北部3中学校で開かれた。北部教育研究会国語研究部会主催。大崎地方と栗原市計27校の代表生徒27人が、自らの体験をもとに感じたことや将来の夢について熱く語った。大崎東地区大会は4日に涌谷町涌谷中で行われ、10校の代表10人が登壇。論旨と表現、態度の観点から審査委員3人が審査した。最優秀賞に選ばれたのは、近所づきあいの大切さを訴えた三本木中3年の鮫島遙さん。「インターネットを通して他人と会わずに遊ぶこともできるが、直接会って触れ合うことで学べることも多い。近所づきあいは不便だからこそ温かみを感じられ、人との関わりを学ぶこともでき、自然と地域全体で助け合う仕組みが形作られ、安全安心に暮らせるまちにつながる」と訴えた。最後に「自分が周りや地域に対しできることを考えて少しずつ行動し、日本ならではの温かみのある文化を受け継いでいきたい」と結んだ。

 

衆院選公示

 第50回衆院選が15日公示され、大崎地方などを含む宮城5区には、届け出順に共産新人で元県議の中嶋廉氏(71)、自民前職で9回目の当選を目指す小野寺五典氏(64)、維新新人で元県議の境恒春氏(45)が立候補。圧倒的知名度を誇る前職に新人2人が挑む構図で、3氏は選挙事務所前などでそれぞれ第一声を挙げ、12日間の選挙戦に入った。石破茂首相の就任から衆議院解散まではわずか18日間で、戦後最短の〝超短期決選〟となった。主な争点は、裏金問題で改めて浮き彫りになった「政治とカネ」、物価高騰対策、少子高齢化対策、地方振興策など。2022年の公職選挙法改正で県内の定数は1減り、全5区となり、区割りが見直された。5区は北部沿岸部から内陸部までの9市町に広がり、県内全域のほぼ半分を占める。二つに分かれていた大崎市のほか、加美郡、遠田郡も含め大崎地方が初めて同じ選挙区になった。投票は27日で、即日開票される。

 

おおさき産業フェア

 「おおさき産業フェア2024」(おおさき産業推進機構、大崎市主催)は18、19の両日、大崎市古川総合体育館で開かれる。参加企業が新しい技術や製品を紹介するほか、子どもらを対象としたものづくり体験教室もある。メインテーマは「次世代の産業・人材育成~メード・インおおさき~」。出展企業、団体、教育機関がぞれぞれの取り組みを紹介して相互連携を促進し、若い世代に地域産業の魅力を発信する。75の企業、団体、学校が参加する。

 

「軌道っこコーヒー」いかが

 大崎市古川のJR西古川駅前にあるブティック「アトリエ鹿野」は、コーヒーの自家焙煎に取り組み、「軌道っこコーヒー」の愛称で販売している。風味の良さなどが口コミで広がり、同店は「地域の活性化にもつながれば」と期待を寄せている。焙煎機を導入し「西古川珈琲焙煎所」と名付け、1月から本格的に開始。産地にこだわり、ブラジル、コロンビア、インドネシアなど、ブレンドはせず単独で販売。煎り方も好みに応じている。焙煎した豆のほか、ひいた状態でも提供する。「新鮮さ」が売りで、カフェインレスも人気。口コミでファンが広がり、地元のほか同市鹿島台地域や涌谷町などからも訪れ、贈り物にしたいと買い求める人がいるという。

 

第四号は旧志田郡

 岩出山古文書を読む会はこのほど、「古文書が語る地域の歴史 第四号」を発行した。旧志田郡の地域史をひも解く内容で、大崎市図書館所蔵の文献を解読し、解説している。同会は、大崎市の古文書調査を行う市民団体。研究成果をもとに岩出山や古川で講座を開いたり、冊子を発行したりしている。「古文書が語る地域の歴史」は、昔の大崎市について書かれた文献を解読しまとめたシリーズ。第四号は、市図書館所蔵の「志田郡内各村々寺社古館人頭等書上(仮題)」を取り上げた。約300年前の旧志田郡(江合川以南の古川、三本木、松山、鹿島台など)における、村高、人頭数、寺社仏閣などを詳細に記録したもので、会員たちは寺社、城館などを実際に訪れながら解読に努めた。