2024/10/19


感性の大切さ伝える

 美里町の邦楽作詞作曲家、佐藤三昭さん(57)が8日、地元の小牛田小で、和太鼓の演奏法などを5、6年生合わせて48人に指導し、感性の大切さを伝えた。芸術鑑賞教室(町教育委員会主催)の一環で、弟子で童話作家の高橋理沙さん(北海道)とともに訪れた。佐藤さんは「太鼓の原料の牛の皮や木には生きた時代があった。太鼓は命をつなぎ合わせた楽器」と紹介。続けて「太鼓は力でなく感性で打つことで誰かを幸せにできる」と児童たちに語りかけた。

弓矢で〝狩猟〟にも挑戦

 小学生向けの「秋のこども考古体験」が12日、大崎市古川出土文化財管理センターで開かれた。連休で穏やかな天気に恵まれたこともあって、市内外から大勢の親子らが参加。火おこしや勾玉作りなどに取り組み、大昔の生活に思いをはせた。この日は、子どもたちが木製の道具による摩擦熱で火をおこす「舞錐法」に挑戦したり、古代の人が装飾品として首にかけていた勾玉を、滑石を石ややすりで削って再現したりした。このうち「弓矢で狩猟体験」では、サクラの枝と麻ひもで作った弓と竹の矢で、シカやクマが描かれた的を狙った。初めは硬い弓が引けず四苦八苦していたが、職員のアドバイスでこつをつかむと、数メートル先の的まで飛ばせるように。矢が命中すると「やった」と飛び上がって喜んでいた。

サツマイモの産地化へ

 加美よつば農協は15日、サツマイモの本格的な栽培と販売に向け、収穫期を迎えた加美町中新田地区の耕作地で「サツマイモ収穫機実演会と出荷説明会」を行った。県のサツマイモ生産振興策を受け、新たなサツマイモの産地化を目指す取り組みで、生産者や県の担当職員など関係者約30人が参加した。本年度は個人農家や法人の11生産者が約4㌶を作付けし、収量70トンを見込んでいる。現在、サツマイモを保存するキュアリング施設を整備しており、2027年度には耕作地9㌶、収量200トン近くに上げることを目標に掲げている。この日の実演会は、ヤンマーアグリジャパン(本社・大阪市)と連携して実施。ヤンマー社員が、サツマイモのつるを細かく裁断する「つる切機」を紹介。トラクターに取り付けて作業するもので、トラクターを運転して実演して見せた。

 

宿泊税条例案を可決

 県議会は17日、宿泊税条例案を賛成多数で可決した。総務大臣の同意が得られれば来年11月をめどに課税を始める方針で、導入されれば東北初となる見込み。宿泊税は、1人1泊6000円以上(素泊まり、税抜き)に対し300円を課税する。仙台市内の課税額は市分200円と合わせて同額とする。得られる税収規模を約11億円と想定し▽市町村による観光振興策への助成▽宿泊施設の人材確保に向けたマッチング・定着支援▽観光施設整備・二次交通充実化支援▽長期滞在促進キャンペーン-などに活用するとしている。

 

新型コロナ全圏域で減少

 県は17日、第41週(7~13日)の感染症発生動向調査週報を発表した。大崎保健所管内の定点医療機関10カ所では、新型コロナウイルスで65人の感染が報告された。前の週から18・75%減少。県内6圏域全て前の週を下回り、減少傾向が続いている。圏域ごとの定点医療機関で診断された新型コロナ感染者報告数は▽大崎65人(1定点医療機関当たり6・5人)▽石巻62人(同6・2人)▽気仙沼23人(同5・75人)▽塩釜44人(同2・75人)▽仙台市107人(同2・43人)▽仙南14人(同2人)。県全体では前の週から26・1%少ない315人(同3・46人)だった。1定点医療機関当たりの感染者では大崎が2週連続で最も多い。

 

宮城、岩手の16チーム熱戦

 バレーボールのスポーツ少年団大会「第1回おおさきCUP2024」は5~6日の2日間、大崎市内2会場で熱戦を繰り広げ、山岸ジュニアバレーボールクラブ(盛岡市)が初代王者に輝いた。宮城、岩手両県の16チームが出場。予選リーグ4ブロックの上位各2チームが決勝トーナメントへ進み、残る8チームもトーナメント形式の交流試合を行った。21点先取の2セットマッチで1セット目は最上級生中心、2セット目は5年生以下のみがコートに立てるルールを採用し、メンバー一丸での全員バレーが勝負の鍵に。家族らの大声援が飛び交う中で、いくつもの好プレーが飛び出した。

 

気に入った1枚選んで

 大崎地方の写真愛好家サークル「美里フォトクラブ」の写真展が、美里町総合案内所(JR小牛田駅構内)で開かれている。観覧した人にお気に入りの1枚を選んでもらう試みを初めて企画。訪れた人たちが1点ずつじっくり眺めている。27日まで。前身の「グループフォト72」(1972年結成)からサークル名を改めて9年目。同町や大崎市古川の会員4人が、大崎地方の風景や祭事を中心に撮影している。今回は、各自が撮りためた作品の中からベスト10を掲げた。訪れた人たちに、それぞれの展示作の中から1点、計4点を選んでシールを貼ってもらい、「ベストの中のベスト」を選んでもらう。

 

「くりこま古本市」

 「くりこま古本市」(実行委員会主催)が12日から、栗原市栗駒岩ケ崎、みちのく風土館で開かれている。読書好きが大勢訪れ、気に入った本を買い求めている。20日まで。地域文化の振興などを目的に昨年初めて開かれた。2回目のことしは大崎市や石巻市、仙台市、岩手県一関市など東北各地の古書店13店が出店し、小説や人文科学、社会科学、コミックなど約1万5000冊のほか、陶器などの骨董品、県内ではなかなか手に入らない民具、こけしなどを販売している。掘り出し物や、関心ある分野の本を探す来場者で初日からにぎわった。地域の歴史や文化など、地方の古書店ならではの書籍もあり、来場者の目を引いていた。