地元の食材を食卓まで
大崎市鳴子中(生徒数69人)の1年生21人が14日、ソバなどの地場産品を使った調理を同校で体験した。農業の生産現場から食卓に至るまでの過程を学ぶ「食農講座」の一環で、プロの指導を受けながら「鬼そば」や「なる子ちゃんこ鍋」を作って味わった。身近で盛んな農業について知ってもらい、地産地消につなげる狙い。川渡中、鬼首中と統合して開校した2006年から、鳴子地域認定農業者連絡協議会とともに毎年行っている。1年生はことし9月に鬼首地区の畑でソバの花を観察。10月には鎌を使った穂の刈り取りやくい掛けを体験して生産者の思いや苦労に触れてきた。この日の収穫祭では、同協議会のほか、地域の調理師らでつくる「おおさき楽友会」の会員など5人を講師に招き、調理器具の扱い方やそば打ちのこつなどを学んだ。ソバの実を石臼で引いて粉にしたほか、野菜の皮をむいたりひき肉を丸めたりしてちゃんこ鍋を作った。
循環型社会へ意識新た
環境保全活動の普及啓発イベント「おおさき環境フェア」が9日、大崎市古川総合体育館で開かれ、来場者たちは多彩な活動紹介を通じてリサイクルや省エネの大切さを学んだ。「SDGs未来都市計画」に基づくまちづくりを進める市と、実行委員会が主催。会場には関係機関、自然保護に取り組む企業と団体の展示ブースがずらり。「見る」だけにとどまらず「みんなでつくる循環型社会」のワークショップや植物油由来のエコ燃料で動くゴーカート試乗など「考える」「実体験する」コーナーもあり、大勢の市民らでにぎわった。イベント内では、市内の小中学生から募集した「環境ポスターコンクール」入賞作の表彰式も実施。
次世代へ震災伝承
東日本大震災の語り部による講話が15日、南郷高であった。次世代への震災伝承と地域防災の担い手育成のほか、生徒に震災について考えてもらうのを狙いに、県が本年度始めた県立学校への語り部派遣事業で、初めての実施。全校生徒31人が、災害を想定し日頃から備えておくべきことについて考えた。語り部は、震災の伝承や防災教育に取り組む東松島市の市民グループ「SAY’S東松島」代表で、津波で自宅を失った山縣嘉恵さん(56)。仙台市出身で、嫁ぎ先になじもうと震災前からボランティア活動に参加していた。「顔と顔が見える関係を築いていたことが、震災時に知人の避難先を知らせるなどの役に立った。日頃からあいさつするなど顔と名前を覚えてもらうと、緊急時に助けてもらうことにつながる」と述べた。震災を振り返るとき、「まず反省、次いで後悔が来る」と。「世話になった多くの人が亡くなった。津波から逃げることしかできなかったが、事前にできることがあったのではないかという思いが語り部の活動につながっている」と語った。
「パタPAY」今冬も
大崎市民向け電子商品券「パタPAY(ペイ)」の購入予約が18日、スマートフォンの専用アプリ経由で始まった。1セット(5000円)当たり2割(1000円)の割増分が付く。1人4セット上限で、予約受け付けは12月1日まで。応募多数の場合は抽選となる。利用期間は12月2日~来年2月25日。市独自に取り組む物価高騰対策、地域経済活性化策で電子商品券の形では3回目。市民のみ対象とし、実行委員会(事務局・古川商工会議所)が補助金活用で発行事業を担う。「大規模・小規模事業所共通券」5000円分と小規模事業所専用券」1000円分の計6000円分がワンセット。発行総額1億2000万円分(計2万セット)で、購入予約者(当選者)は12月2日午前10時以降、コンビニエンスストアで現金をチャージすると割増分含め残高表示され、のぼり旗が目印の各取扱店で〝スマホ決済〟できる仕組み。
好プレーに会場沸く
五輪種目に採用され、近年プレーヤー人口が増えている3人制バスケットボール「3×3」(スリーエックススリー)の交流大会「MISATO BASKETBALL 3×3」が9日、美里町南郷体育館で初めて開かれ、町内外から集まったバスケットボール愛好家たちが熱戦を繰り広げた。スポーツ振興と健康づくりをテーマに活動している町地域おこし協力隊の桜井志朗さん(29)が企画。町内の企業などから開催費や賞品の協賛を得て開いた。25チーム、約120人が男子(高校生以上)と男女混合、中学生以下の3部門で7分間の試合を実施。電光石火のスピードでディフェンスを突破したり、ノールックパスを決めたりするプレーに会場が沸いた。
尾花沢との交流20周年
大崎市古川宮沢地区の「宮沢祭り」(同実行委主催)が10日、同地区公民館で開かれた。ことしは山形県尾花沢市宮沢地区との交流20周年に当たり、同地区住民も県境を越えて来場し祭りを楽しんだ。両地区は名前が同じ縁で、2004年3月に友好地区を締結。スポーツやイベントへの相互出店などさまざまな交流事業を行い、住民同士が長らく親睦を深め合ってきた。世代が変わっても交流が続くことを願い、ことしの祭りは若い世代が実行委員会の中心メンバーとなり、企画を進めた。ホールでは、尾花沢市で農業を営む元同市緑のふるさと協力隊の古藤拓さんが弾き語りを行った。20周年にちなんだ参加型イベントもあり、「20秒缶積みチャレンジ」では子どもたちが家族らの声援を受けながら、空き缶でタワーを作って高さを競った。
自助、共助で防災を
大崎市古川敷玉地区の防災訓練が10日、敷玉地区公民館で行われた。新潟県中越地震や東日本大震災など各地の災害に出動した経験がある大和駐屯地の機動戦闘車隊、眞邊貴史隊長を講師に招き、自助、共助の意識を高めた。秋の全国火災予防運動(9~15日)に合わせて敷玉地区振興協議会が毎年行っている。ことしは自衛隊宮城地方協力本部の協力を受けた。眞邊隊長は、救助隊員が到着するまでの自助、共助の重要性を指摘。居住地周辺のハザードマップを確認したり、住民同士で避難訓練を行ったりして、日頃から災害に備えるよう訴えた。
水彩画、油彩画45点
大崎市古川穂波2丁目のギャラリー&カフェびいひろで毎週火曜に活動している絵画愛好者グループ「かよう会」の作品展が、同店で開かれている。23日まで。作品展は、活動の成果発表の場として2021年から開催。今回は水彩画と油彩画45点を展示。寝転がる愛猫、スケッチ旅行に行った船形山、びいひろに飾られているオブジェなど画題はさまざま。このうち吉澤都代子さんの「夏野菜」は食卓に並ぶトマト、ピーマン、ナスの光沢や質感が上手に表現されている。
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