好評「大人の柔道部」
古川学園高の地域開放講座「大人の柔道部」が毎週火曜夜、同校柔道場で開かれており、柔道への情熱を持ち続ける人たちが稽古に汗を流している。主に利用しているのは、20~50代のサラリーマンや警察官など。社会人が柔道に気兼ねなく取り組める貴重な場となっており、毎週15~20人が通っている。大人の柔道部は、同校が持つ教育資源を地域へ還元しようと、ことし5月に始めた。柔道好きだけが集うアットホームな雰囲気だが、指導するのは同校柔道部顧問の早坂一彦教諭やトレーナー資格を持つ同部OB。約2時間、打ち込みや乱取りで技を磨いている。また大崎地方の中高柔道部員も訪れ、大人たちに交じって練習に励んでいる。10月27日に秋田県立武道館で開かれた秋田市民スポーツ祭柔道大会には、大人の柔道部員でチームを組み初出場。1チーム5人で争う団体戦で見事、優勝を果たした。
個性豊かな作品並ぶ
大崎地方などの写真愛好家でつくる「写真を楽しむ会『わいど』」の作品展が美里町近代文学館で開かれており、景勝地から自宅周りまで、各自の感性で切り取った景色が披露されている。30日まで。同会は現在、同町や大崎市古川の30歳代後半から90歳まで24人が所属。年2回、テーマを決めて東北地方を中心に撮影会を行っている。今回は、会員17人がこの1年間に撮影した34点を掲示。陽光が反射し鮮やかな赤や紫の表情を見せる川、クモの巣の朝露が映し出す風景をマクロレンズで大きく写した作品、三春滝桜(福島県三春町)など生命の雄々しさや自然の美を捉えた個性豊かな力作が並ぶ。
園庭彩るイルミネーション
大崎市古川沢田のわんぱく保育園(園児数88人)で、園庭を電飾で彩る「わんぱくイルミネーション」が行われている。一般公開もあり、園児や子育て家庭がきらびやかな空間を楽しんでいる。クリスマスシーズンの雰囲気を子どもたちに楽しんでもらおうと、イルミネーションを趣味にしている千葉吉広事務長(72)が10年以上前に始めた取り組み。地域からの要望を受け、ことしは小学生以下の子どもがいる家庭を対象に、一般開放日を設けた。13日の園内開放初日は園児や園児のきょうだい、保護者が集まり、赤や青、黄色の光に包まれた園庭を駆け回ったり、写真を撮ったりしていた。
町の特産品を全国へ
美里町特産のハムやソーセージを詰め込んだゆうパック「みやぎ美里町とんたろうのハム&ソーセージギフト」の出発式が12日、生産者で食肉加工、販売を手掛ける「とんたろう」(同町練牛、従業員41人)前であった。関係者約20人が期待を込めて出発を見送った。とんたろうは1989年、養豚農家の呼び掛けに応じた消費者や町、農協が共同出資して設立。自家製スパイスで漬け込んだり熟成させたりして肉由来のうまみを生かす製法が特徴という。ギフトとしての取り扱いは10月、日本郵便が地域貢献の一環で始めた。ハムとソーセージを中心に7種または9種のセットで、送料込み4000円または5000円。県内全郵便局にチラシを置いているほか、同社ウェブサイトで来年1月31日まで注文を受け付けている。
陸羽東線の歴史たどる
大崎市の岩出山郷土史倶楽部は9、10の両日、岩出山文化会館で行われた「第52回岩出山文化祭」で、JR陸羽東線の企画展示を行った。貴重な開業当時の写真や会員が手掛けた路線図などが並べられ来場者の注目を集めた。陸羽東線はことし、岩出山駅-川渡駅間が開業110周年を迎えたことから、乗降者数の減少などで存続が危ぶまれている同線の利用促進を願ってテーマに選んだ。タイトルは「私たちの陸羽東線-110年の歩み-」。年表や新旧さまざまな旅行パンフレット、大崎タイムス連載企画「走れ!陸羽東線」の切り抜きなど関係資料を展示。コンピューター制御で走る鉄道模型もあり、子どもたちの関心を引いていた。壁面には大正期の駅や汽車通学の学生、黒煙を吹いて走る蒸気機関車などの写真や図がずらり。このうち、路線図「陸羽東線全27駅」は会員が3日間かけて全駅を巡り、駅舎や周辺の見どころを写真撮影して掲示した力作。
自然災害の歴史学ぶ
大崎市古川郷土研究会は10日、市図書館で公開講演会「遺跡は語る!-宮城の自然災害の歴史-」を開いた。会員と一般市民ら24人が耳を傾け、災害考古学から防災の知恵を学んだ。講師は栗原市出身の元小学校長で、現在は県考古学会普及委員長などを務める髙橋守克さん。髙橋さんは初めに、過去に大崎市で発生した災害をいくつか挙げ、837(承和4)年の鳴子火山噴火を紹介。黄色い温泉水が江合川に流れ込み、新しい沼もできたことなどを説明し、「これから分かることは、大崎市でも火山噴火災害が起こりうるということ」と話した。最後に「縄文人の知恵と伝承力、弥生時代以降の被災の実態を知ることは今後の防災、減災の大きな手掛かりになり、災害文化の育成に寄与する」と結んだ。
故郷懐かしみ交流
第40回在京田尻会の集いが9日、東京都台東区で開かれ、首都圏在住の大崎市田尻地域出身者や伊藤康志市長ら同市関係者らが出席して交流し、故郷への思いを深めた。集いには同会会員や市議、田尻地域の関係ら107人が出席。続いて開かれた懇親会では伊藤市長があいさつし、日本語学校開設の取り組みなど市の事業を紹介。同会顧問を務める三神祐司元市議会議長の音頭で乾杯した。参加者は近況を語り合い、統合前の旧中学校の校歌を歌うなど故郷を懐かしんだ。
体育の授業で「なぎなた」
古川黎明中(生徒数313人)は、体育の必修となっている武道の授業で「なぎなた」に取り組んでいる。コロナ禍でも距離を保てることから、おととし採用。青少年が礼儀を学びながら心を鍛える貴重な場となっている。同校の武道授業は柔道だったが、体の接触が避けられなかったため、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに中断。2㍍ほど離れたまま試合ができ、胴着も必須でなく費用を抑えられるとして、なぎなたに切り替えた。全国連盟、県連盟からなぎなたを借りたほか、古川黎明高なぎなた部のものも活用している。10月31日に本年度最後の授業があり、1年生105人が参加。基本的な礼法や足さばき、発声、打ち方など、これまで学んだことをおさらいした。決められた動作を連続で行う型では「面」「すね」と力強い掛け声を発しながら、なぎなたを振り下ろしていた。
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