2024/12/3


通信用鉄塔点検にDX

 国土交通省東北地方整備局は11月29日、ドローンを使い、涌谷町の箟岳無線中継所を点検した。東北地方では初めての試み。試行を重ねてデータ蓄積を進め、点検作業の安全性向上と効率化、高度化につなげる。国交省は、迅速な災害対応への備えとして全国の事務所や出張所を結ぶマイクロ多重無線回線網を整備、運用している。無線は光回線のように断線の恐れがなく、大規模地震の際も通信を確保しやすい利点がある。回線網を構成する設備の一つが通信用鉄塔で、東北地方には約150カ所ある。点検は従来、受託業者が塔に登って目視や打音、触診を通して実施していたが、作業者の安全や質の均一性確保が課題だった。そこで今回、デジタル技術(DX)を活用した維持最適化の取り組みの一環でドローンを活用することにした。ドローンで外観を撮影、パソコンの人工知能で映像を解析し、さびなど劣化状況を診断する。

プロの生演奏を堪能

 東北地方を中心に活動する楽団「仙台チェンバーアンサンブル」のコンサートが11月28日、美里町不動堂中であった。全校生徒255人がプロの演奏に聴き入った。東北電力宮城支店の次世代支援プロジェクト「放課後ひろば」の一環。来校したメンバー7人がオペラやクラシック、アニメソングなど11曲を奏でた。希望する一部の生徒が指揮者を体験したほか、フルートやユーフォニアム、カスタネット、トライアングルなど楽器6種による演奏、リズムセッションに参加。最後は全員でメンバーの演奏に合わせて校歌を斉唱した。

有効求人倍率1・04倍

 古川公共職業安定所は、管内の労働市場を10月末現在でまとめた。それによると、仕事を探す人1人当たりに対する企業からの求人数を示す有効求人倍率は1・04倍で、前月から0・03㌽上昇した。上昇は4カ月連続。

 

高齢者見守りに協力

 色麻町社会福祉協議会は秋季期間、地元高校生と一緒に町内の1人暮らし高齢者を訪問し、鉢花や弁当を届ける取り組みを行った。町内の飲食店を含めた3者連携の見守り活動は、ことしで5年目を迎えた。75歳以上の1人暮らし高齢者の安否確認と生活支援ニーズ調査を兼ねた「ふれあいはーと訪問事業」の一環。普段は社協の協力員8人が対象世帯を訪問するが、10~11月は加美農業高の生徒も協力している。10月は生徒が栽培したパンジーやシクラメン、11月は家庭クラブが考案したレシピを基に町内の飲食店が弁当を作り、生徒たちも配達に同行。ことしは1年生7人が栽培した花を67世帯に、弁当を32世帯にそれぞれ届けた。

 

現場実習の成果発表

 古川工業高の建築科2年生32人が「産業現場実習」で学んだ成果発表会が11月19日、同校で開かれ、仕事や社会に対する意識を高めたことなどが語られた。現場実習は、生徒の進路選択に役立ててもらったり、地域産業に貢献できる人材を育成したりすることを目的に、同科卒業生でつくる「古工建友会」の協力で実施。20回目となる今回は10月7日から10日まで、大崎地域の14事業所と大崎市役所で行った。発表会には、同科の1年生36人と生徒を受け入れた事業者11人も出席。生徒たちは、作成した資料やスライドを基にグループで発表。地盤調査や内装工事の見学、接客、コンピューター利用設計システム研修などの体験を通し、学校で学んだことが現場でどう活用されているかを紹介した。

 

5年に1度の社会福祉大会

 美里町社会福協議会は11月22日、社会福祉大会を町文化会館で開いた。地域福祉に対する意識の醸成を図ろうと、5年に1度開催していて4回目。社会福祉発展などに功績があった133人と1社を表彰した。式辞に立った黒沼篤司会長は「少子高齢化で支え合いの基盤が脆弱化する傾向の中、公的支援だけでは解決できない課題が山積している。住民同士の顔が見える関係構築を目指し、支え合う地域共生社会の実現に努めたい」と述べ、対象者に表彰状を贈った。