2024/12/4


加美訪れ児童と交流

 「モンゴルこども芸術団」の子どもたちが11月28日、加美町を訪れ、中新田地区3小学校の児童たちと伝統芸能発表などを通して交流し、互いの国の理解を深めた。モンゴルこども芸術団には1000人近くの団員が所属しており、今回訪れたのは9~13歳の男女10人。鳴瀬小で授業を見学したり、給食を試食したりした後、広原小体育館で互いの国と町の伝統芸能や演奏を発表し合った。広原小マーチングバンドが華やかな演奏で芸術団を迎えると、中新田小6年生68人が伝統芸能「火伏せの虎舞」、鳴瀬小6年生20人が「鳴小ソーラン」を次々に披露。一方、民族衣装に身を包んだ芸術団の子どもたちは、モンゴル民謡を歌ったり、モンゴルの民族楽器「馬頭琴」を演奏したりした。

伝統の墨作り体験

 国内の固形墨生産量の9割を占める奈良県から墨職人を招いての墨作り体験が11月28日、涌谷高であった。生徒らは1000年以上続く伝統の製法について学び、オリジナルの墨を製作した。伝統文化や産業について理解を深めてもらおうという取り組み。17回目の今回は、奈良市の製墨業「錦光園」7代目の長野睦さん(47)を招いた。書道Ⅰの授業に合わせ、履修している1年生12人のほか、受講を希望した一般11人が参加した。参加者たちは、粘土のように軟らかい生の墨を台上でこねて片手で握り、自らの指の形や指紋がくっきり表現された墨を作った。この後、直射日光を避けて3カ月間ほど乾燥させると水分が抜けて縮み、硬くなる。

差別と偏見ない社会へ

 「人権ミニフェスティバル2024inおおさき」(大崎市、大崎・栗原人権啓発活動地域ネットワーク協議会主催)が11月30日、市岩出山文化会館で開かれ、来場者たちは「人権作文」の朗読、教育関係者による講演を通じて差別と偏見のない社会について考えた。作文は「第43回全国中学生人権作文コンテスト」大崎・栗原地区大会の入賞作で、表彰式も兼ねて実施。賞状授与後、最優秀賞と、次点に当たる大崎タイムス社賞と審査員長賞の受賞者が朗読した。最優秀賞に選ばれた中村伊吹さん(築館3年)の作品は「生きることは幸せか」。闘病の末に亡くなった祖父が生前「辛(つら)い。もう死にたい」と思わずもらした言葉から安楽死を題材に。「日本は少子高齢化社会です。安楽死したいと思う人がこの先もっと増えるかも知れません」と問題提起した上で「自分のためか、家族のためか、国のためか、いじめのためか、命を絶つ理由は人それぞれ」と自殺者が後を絶たない問題にも触れ「自ら命を絶つことは『人権』なのか。私たちは未来のために答えをつくらなければ」と訴えた。

 

加美町議選 3月23日投票

 加美町選挙管理委員会は2日、任期満了(来年3月31日)に伴う町議選の日程を3月18日告示、同23日投開票と決めた。町議会は6月定例会で、議員定数を現行の17から15に削減する条例改正案を可決。来年の選挙から適用する。

 

4年連続全国大会出場

 大崎市鹿島台小ブラスバンドが、第52回マーチングバンド全国大会(14~15日、さいたまスーパーアリーナ)に出場する。出場は4年連続で、大舞台で悔いのない演奏、演技をやり遂げることを誓っている。同校ブラスバンドは2~6年生計26人。作業台メーカー「ジー・オー・ピー」(東京都)社長で地元出身の千田豊治さんの寄付金で楽器を充実させ、レッスンに打ち込んでいる。ことしは「鹿島大サーカス」をテーマに、サーカス出演者に扮したメンバーたちによる空中ブランコやマジックの演技を演奏に盛り込んだ。県大会(9月、県総合運動公園)で優秀賞、東北大会(11月、同)で金賞に輝き、全国大会へ推薦された。

 

地域福祉の未来考える

 「地域福祉の未来を拓く 講演会&歌謡ショー」(地域福祉の未来を拓く実行委員会主催)は11月25日、大崎市民会館で開かれた。第1部は講演会で、大崎市内の医師2人が在宅診療の取り組みを紹介した。この後第2部は歌と踊り、第3部は岩手県出身の演歌歌手、千昌夫さんの歌謡ショーがあり、来場者は楽しみながら福祉の在り方を考えた。