本番に向け稽古に熱
加美町住民ミュージカル「ジュースをどうぞ。」が21、22の両日、町やくらい文化センターで開かれる。本番に向け、4歳から70代の町民50人が熱を入れて稽古に取り組んでいる。薬莱山近くにある同センターは2004年に開館し、ことし20周年を迎える。住民参加型ミュージカルは、同センターホールの活用や地域活性化を目的に、08年にスタート。2年に1度開催していて、今回で9回目。脚本と演出は、県内の住民ミュージカルや児童劇団などをプロデュースしている渡辺リカさん(仙台市)が務め、7月に稽古を開始した。「ジュースをどうぞ。」は、同町在住の双子と姉、妹の4姉妹が宮崎地区のイベント「ナイトバザール」を訪れたときに起こった物語。妹たまきが怪しい屋台のジュースを飲み干すと、不思議な冒険の世界が待ち受けていた。子どもたちは無事に町に戻れるのか-というストーリー。
農業生かした地域づくり
一般社団法人おおさき産業推進機構の全体会が3日、大崎市古川のグランド平成で開かれ、伊豆沼農産(登米市)の伊藤秀雄会長が農業を生かした地域づくりについて講演した。全体会には、同機構会員企業や行政など関係機関から約100人が出席。伊豆沼農産は農産加工品の製造販売、レストラン運営、農業を体験する教育活動などの事業を展開している。講演で伊藤会長は「都会に農産物を運ぶのではなく、来てもらって農業の価値を知ってもらいたい」と誘客事業に取り組んだと語った。また「ブランド化は信頼してもらえる情報発信が大切で、マスコミ報道が大きかった」と述べ、「これからの農業は食料、環境面にスポットを当て国民に伝えていくべき」と主張した。
有機栽培米を学校給食に
化学肥料などを使わない有機農法で作られた米飯が5、6の両日、初めて大崎市立小中学校29校の学校給食で提供され、子どもたちが味わった。また、市内で有機農法に取り組んでいる生産者2人が地元の中学校を訪れ、環境負荷低減への取り組みや生産上の苦労、やりがいを語った。市によると、国の有機JAS認証を受けている市内の米穀生産者は現在10経営体ほど。市内のほ場約1万6000㌶のうち有機栽培ほ場は20㌶に満たず、市は4000㌶を目標に掲げている。今回の試みは、農業の未来を考える「有機農業の日」(12月8日)に合わせ、農協や県、農業者でつくる「市有機農業・グリーン化推進協議会」が主催した。有機JAS認証米生産者の小原勉さん(同市松山)と中鉢守さん(同市鳴子温泉)が作ったひとめぼれ約800㌔が各校に提供された。
県産米1等比率89・8%
東北農政局は、ことしの県産米について検査結果を10月31日現在でまとめた。それによると、水稲うるち玄米の1等比率は89・8%で、前年産を6・9㌽上回った。検査数量は15万9909㌧で、前年産を5677㌧下回った。銘柄別ではひとめぼれ11万914㌧、つや姫2万725㌧、ササニシキ8858㌧-の順に多かった。等級は見た目や品質などを基に4区分に分けられ、最も評価が高い1等米は買い取り価格も高くなる傾向にある。品種別で1等米比率が最も高かったのは、「だて正夢」で98・2%だった。
拉致問題のパネル展
北朝鮮人権侵害問題啓発週間(10~16日)にちなむ関連資料のパネル展が10日、大崎市役所本庁舎屋内広場で始まった。13日まで。1970年代から80年代にかけ、北朝鮮による日本人拉致が多発。民間団体の特定失踪者問題調査会が「拉致の可能性を排除できない」と認定する特定失踪者は470人(公開分274人)で、うち県内関係は早坂勝男さん(加美町出身)、岩佐寅雄さん(山元町出身)、吉田賢光さん(東北線白石駅で失踪)の3人。パネル展は一般市民らにもこうした実態への理解を深める狙い。会場では「拉致は重大な人権侵害」「早期全員救出」を合言葉に署名活動も行う。
コメントをお書きください