2024/12/12


「大崎耕土」の学び共有

 世界農業遺産に認定されている「大崎耕土」の伝統的水管理システムについて学び、支援する取り組みを続けている南郷高は7日、一般を対象にバスツアーを主催した。大崎市鳴子温泉地域を巡り、システム持続に向けてできることを共に考えた。大崎耕土の下流にある同校は、2020年から水路清掃や特産品栽培など耕土の維持に向けた取り組みを進めている。ツアーは、これまでの学びを共有しようと企画した。参加したのは大崎地方や仙台市の14人のほか、同校1~3年生14人。1640年代に手掘りで造られた「南原穴堰」(総延長1880㍍。うちトンネル部分1330㍍)の水路清掃や、鬼首地区の伝統野菜「鬼首菜」の収穫を体験した。

「だてSATONO」

 県北部を巡るJR東日本の観光列車「だてSATONO(さとの)」が週末を中心に運行されている。車内では、県内出身の声優が沿線の魅力を紹介している。初日の7日は途中停車駅でセレモニーが行われ、沿線住民らが列車を出迎えた。冬の宮城を楽しんでもらおうと企画した。仙台-女川間を東北本線や石巻線経由で、2時間ほどで結ぶ。運行日は来年2月までの土日祝日(元日と2月8、9、11日除く)。料金は420~2000円で、乗車券は別途。

入館者460万人達成

 大崎市田尻小塩の日帰り温泉「加護坊温泉さくらの湯」の入館者が6日、460万人に達した。460万人目となった登米市迫町の佐藤禎子さん(83)に花束や記念品などが贈られた。佐藤さんはこの日正午過ぎに入館。同施設には何度か訪れているといい、「とにかくびっくり。館内がきれいで食事がおいしいので利用している。入館者460万人達成おめでとうございます」と笑顔で祝した。

 

親子でしめ縄作りに挑戦

 大崎市古川清滝地区の「親子ふれあいフェスティバル」が8日、同地区公民館で開かれた。親子が正月飾りに使うしめ縄の作り方をお年寄りから習ったほか、餅つきにも挑戦し、つきたての餅を味わった。同地区在住か同地区に祖父母がいる児童生徒と保護者向けの恒例行事。親子の絆や世代間交流を深めようと、清滝地区子供会育成会と同館が主催している。小中学生とその保護者、高齢者ら約60人が参加。清滝長寿クラブ会員8人を講師に迎え、地元農家から調達した稲わらでしめ縄を作った。

 

女性講師集団が体験会

 女性講師集団「パワフルウーマン」は6日、大崎市地域交流センター・あすもで講座体験会を開いた。公共施設などの講座企画を担当する職員らが市内外から多数参加し、企画立案の参考にしていた。同団体は食や健康、美、アート、ビジネスカルチャーなどの専門知識や技術を持つ女性講師で構成。現在26人が所属しており、県内の市民センターや公民館、企業、地域などで講座を行っている。体験会は、講師と直接会うことで講座開催の疑問や不安を解消してもらおうと実施。11人の講師がそれぞれ15分で公開講座を行ったほか、料理やフラワーアレンジメント、美容、雑貨製作などの体験ブースを開設した。

 

春光会員の力作65点

 大崎市の洋画団体「春光会」のチャリティー美術展が、同市古川穂波2丁目のギャラリー&カフェびいひろで開かれており、会員の力作が訪れた人たちの目を楽しませている。15日まで。絵画や関連グッズを販売した収益の一部を福祉や災害支援に寄せる展示会。1970年12月に古川のパーラーで開いたのが最初で、今回で54回目。会員20人が風景や静物をモチーフに制作した油彩画、水彩画、木版画合わせて65点を展示。10㌢四方のキャンバスに建物や愛犬、花などを描いた12点の小作品群、版画のカレンダーといった変わり種もある。

 

最優秀賞に鈴木さん(築館)

 「第11回県高校弁論大会兼第6回吉野作造記念高校生弁論大会」(県高校文化連盟弁論専門部など主催、大崎タイムスなど後援)が6日、大崎市古川の吉野作造記念館で開かれ、県内の高校生13人がそれぞれのテーマに基づいて熱弁を振るった。最優秀賞には築館1年の鈴木和さんが選ばれた。築館、聖和学園、尚絅学院、仙台大志、小牛田農林、古川学園、加美農業の代表が出場。太陽光発電や障害、多様性、経済動物の殺処分などについて、考えに影響を受けた出来事や、実際に行動したことを訴えかけた。最優秀賞の鈴木さんは「選べる未来」という題で、若者の政治参加について発表。「人々が思考しないことは政府にとって幸いだ」というヒトラーの言葉を引用し、「知識もなく思考しない、だまされやすい人間にならないよう、私たちはより詳しく社会について知り、未来の選別をしなければならない」と主張した。