東日本大震災から14年

東日本大震災から11日で14年。大崎市図書館は出入り口近くの展示コーナーで、「いって・みてつながれバトン3・11」と題した企画展を開いている。「復興ツーリズム」をテーマに、関連書籍や被災自治体の観光ガイドブックなどを数多く展示。東京電力福島第一原発事故の影響を受けた福島県の浪江町図書館が同館に宛てたメッセージも紹介しており、来館者が関心を寄せている。30日まで。企画展では被災地を舞台にした絵本や小説、写真集などのほか、震災で津波被害を受けた石巻市や気仙沼市、女川町、南三陸町、岩手県大船渡市といった沿岸部の観光パンフレット、石巻市震災遺構の大川小、門脇小のパンフレットを設置。「多くの市民にパンフレットを手に取ってもらい、復興が進む被災地に足を運んでもらえたらという思いで企画した」と担当職員。その中には浪江町や、浪江町に隣接する双葉町に建つ「東日本大震災・原子力災害伝承館」などの案内パンフレットも並ぶ。浪江町図書館に勤務している高知県派遣職員、木村正人さん(60)から寄贈されたもの。福島第一原発事故後に閉鎖された浪江町図書館は、2022年6月にオープンした「ふれあいセンターなみえ」内に11年ぶりに再開した。
保育者へ夢膨らませる

宮城誠真短大で8日、本年度5回目のオープンキャンパスが行われた。来年度に受験を検討している高校生21人が学生たちと交流を深め、同短大の特徴や雰囲気をつかんでいた。同短大は、教育や保育の現場を志す学生が学ぶ県北唯一の保育系短期大学。幼稚園教諭二種免許、保育士資格のほか、准学校心理士や児童厚生二級指導員など、多くの資格を取得できる。実習も充実しており、在学中から保育者としての実践力を高められるのも特徴。この日は在学生有志約20人がオープンキャンパスに出席。1年生は紙芝居や絵本の読み聞かせ、手遊び、ピアノ演奏、ダンスなど、授業で身に付けた成果を披露した。
みちのくGOLD浪漫収録
創刊45年を昨年迎え、累計発行部数100万部を誇る旅行ガイドブックシリーズ「地球の歩き方」初めての東北エリア版「みちのく」が2月20日、発売された。日本遺産「みちのくGOLD浪漫」も収録され、関係者は観光客や関係人口の増加に期待している。みちのくは福島、宮城、岩手、青森の4県別のほか、「歴史と文化」「酒」などのテーマに沿って紹介している。A5判、544㌻。税込み2750円。みちのくGOLD浪漫のページ校正は、発行元からの依頼で、みちのくGOLD浪漫推進協議会事務局の涌谷町教育委員会が担当した。国内初の産金の歴史を伝える「黄金山産金遺跡」(同町)や金運を招くとされる「金華山黄金山神社」(石巻市)、近代ゴールドラッシュの一翼を担った「鹿折金山」(気仙沼市)を紹介している。
雪月ふーかさん個展
加美町菜切谷原のコーヒーショップ「外の音(ソトノイン)」で、美里町在住のアーティスト、雪月ふーか(本名・大槻あゆみ)さんの個展「線の音の物語」が開かれている。感性豊かな作品群が展示販売されており、コーヒーと共に作品を満喫できる。29日まで。アーティスト活動を始めたのは10年ほど前。通信制の高校で本格的にイラストを学んだ経験を生かし、関東や関西の多くの展示会に出品。これまで二科展入選や、加美町主催の芸術祭グランプリなどを受けている。店内には、はがきからポスターサイズまでのイラスト約20点を展示。透明水彩の柔らかなタッチで描かれた少女などの「コミックイラスト」、ネコやウサギ、ワニなどの動物や花束を精緻な描写で表現したペン画が並ぶ。愛らしい動物たちに星や月、群青色の空などを組み合わせた作品は、影響を受けたという宮沢賢治の世界観を感じさせている。
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