東日本大震災から14年

東日本大震災の発生から14年がたった11日、大崎地方では2カ所の葬祭場に献花台が設置され、訪れた人たちが犠牲者をしのんで花を手向けていた。献花台は、県が定める「みやぎ鎮魂の日」に基づき、涌谷町字新町の和光苑(涌谷葬祭センター)、加美町字矢越のサンパレスマルトみやび(優夢)が設置。大崎地域葬祭事業者連絡協議会が後援した。このうち和光苑では、午前9時の開館直後から人が訪れ、静かに手を合わせて犠牲者の冥福を祈る姿が見られた。
「ひと箱古本市」にぎわう

読み終えた本を段ボール箱に詰め込み、希望者に無償で譲る「ひと箱古本市」が8、9の両日、美里町小牛田図書館で開かれ、新たな愛読書との出会いを待っていた人たちでにぎわった。全国で開催されている「一箱古本市」を参考に始めた取り組み。コロナ禍のため出店者による対面式ではなく、あらかじめ持ち込んでもらった箱を会場に並べ、来場者に持ち帰ってもらう形にしている。5回目の今回並んだのは、町民らが寄せた過去最多となる20箱、約1000冊。箱には「ここにある本を読んで楽しみや面白さを味わいました」「本でドキドキな非日常を味わってみませんか」などのメッセージが添えられた。
前月比160人減少
大崎市は、今月1日現在の住民基本台帳人口を発表した。人口は12万1671人(男5万9947人、女6万1724人)で前月比160人減少。世帯数も5万3013世帯で同17世帯減った。いずれも外国人(世帯)含む。このうち人口動態については、自然増減は出生31人(男9人、女22人)に対し死亡159人(男74人、女85人)で差し引き128人減。社会増減は転入201人に対し転出233人で32人減の転出超過となった。人口を旧市町単位の地域別でみると、多い順に古川7万5279人(前月比84人減)、鹿島台1万668人(同9人減)、田尻9403人(同17人減)、岩出山9164人(同19人減)、三本木7225人(同13人減)、松山5195人(同2人減)、鳴子温泉4737人(同16人減)と全地域で減少が進んだ。
「かんむり座T星」研究
一定周期で爆発を繰り返す天体「再帰新星」について研究している古川黎明高2年AD00班の4人は8日、大崎生涯学習センター・パレットおおさきの「みんなの天文教室」で研究経過を発表した。同センターは望遠鏡による天体観測で研究に協力。関係者は間もなく起こるとされる再爆発に期待している。文部科学省から先進的な理数系の教育に取り組むスーパーサイエンスハイスクール(SSH)に指定されている同校。同班は本年度のSSH探究活動で、地球から約3000光年離れたかんむり座T星を研究。同天体は近傍の赤色巨星から流入するガスなどで約78年おきに爆発を起こす再帰新星で、2024年内の爆発が有力視されていることからテーマに選んだ。目的は爆発を観測し、明るさと温度(色指数)の関係を明らかにすること。同センターがスマート望遠鏡で昨年7月からことし2月までに撮影した写真を生徒たちが画像処理し、色指数の変化を分析。その結果、爆発の前兆と疑われるわずかな表面温度の上昇を確認した。
「立派な自衛官に」誓う
自衛隊入隊・自衛隊工科学校入校予定者対象の激励会が9日、大崎市役所であり、使命感に燃える若者たちが決意をみなぎらせた。地区自衛隊家族会主催で、予定者12人のうち6人が出席。予定者は一人ずつ配属先紹介を受け、引き締まった面持ち。妻野彩さん(陸上自衛隊入隊予定)が代表し「国を守る自覚を持ち、立派な自衛官になるため日夜努力することを誓います」と宣誓した。
栗原の教訓を中国へ
中国の大学生や大学院生ら29人が2月27日、外務省「日中植林・植樹国際連携事業」で栗原市の栗駒山麓ジオパークビジターセンターを訪れた。岩手・宮城内陸地震で発生した大規模地滑りや東日本大震災の被害状況などについて説明を受け、自然災害や防災について理解を深めた。センター職員が、岩手・宮城内陸地震の被害やセンターの目的などを一行に説明した。2008年6月14日の岩手・宮城内陸地震では、栗原市の駒の湯で土石流が発生し、宿泊客や従業員ら7人が死亡。荒砥沢では幅900㍍、長さ1300㍍にわたる国内最大級の地滑りが発生しており、「ただ体験しただけで終わらせず、経験を後世に伝えていくことが大切」と述べた。
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