倒壊など二次被害防止へ

地震などで被災した建築物の安全度を判断する応急危険度判定の模擬訓練が、東日本大震災から14年を迎えた11日、大崎市古川で開かれた。応急危険度判定は余震による倒壊など二次被害を防ぐのが目的で、参加した自治体職員や建築士らが建物の損壊状況を調査票に記録し、調査手順を確かめた。大崎市が2013年から県建築士会大崎支部と協力して行っている。同市のほか、県や大崎地方、南三陸町など県北の自治体職員、県内各地の建築士合計50人が参加した。訓練は、大規模地震を受け、大崎市が災害時の支援で協定を結ぶ同支部へ協力を要請したという想定で実施。参加者は市図書館で調査の手順、調査票への記入方法などについて説明を受けた後、同市古川諏訪の老朽化し居住者がいない木造平屋の市営住宅に移動。3人一組で判定訓練に臨んだ。被災建築物応急危険度判定士に認定されている職員、建築士は建物の壁や屋根の破損を目視し、倒壊、瓦の落下など危険性を判断。重りをつり下げ外壁の傾きを測定したり、ブロックの破損状況を確認したりした。
本年度の活動成果報告

加美町地域おこし協力隊の活動報告会が9日、中新田公民館で開かれ、隊員たちが本年度取り組んだ内容や実績をステージ発表や展示ブースで紹介した。同町は2010年から同協力隊を受け入れており、現在、町の会計年度任用職員として務める任用型と委託型合わせて13人が活動。地域課題解決に向け、農業や観光振興、学校魅力化、ドローン活用支援、サテライトオフィスの利用促進など、多岐にわたるミッションに取り組んでいる。報告会では、各隊員がブースを設けて来場者に取り組みを紹介したほか、3人の隊員がスクリーンを使ったステージ発表を実施。宮城大事業構想学群の准教授らが講評した。
交通死亡事故ゼロ相次ぎ節目
交通死亡事故ゼロの連続日数で、大崎市松山地域が3000日、同市三本木地域が2500日に相次ぎ達したのを受け、市と古川署は10日、両地域へ感謝状を贈った。市防災安全課によると、旧市町別7地域で継続中(9日現在)の記録では1位、2位という。市役所で開かれた合同贈呈式には、両地域の交通安全団体など地元関係者が出席。伊藤康志市長は関係者の活動をたたえた上で「達成を一つの区切りとして、引き続き『安全安心なまちづくり』に尽力を」と呼び掛けた。
盤上で白熱の攻防展開
日本棋院大崎支部主催の「第18回大崎市民囲碁大会」が9日、大崎市図書館多目的ホールで開かれた。市内外から30~90代の愛好家36人が参加し、盤上で白熱の攻防を繰り広げた。段級差に応じて3クラスに分かれ、スイス方式で4回の対局の勝ち点を競った。長考せず互いに次々と石を打ち合う対局があれば、一手一手にじっくり時間を掛ける試合も見られた。
ランドセル161個寄贈
宮城県民共済県北サービスセンター(大崎市古川諏訪)は11日、新品のランドセル161個を宮城県大崎倫理法人会に寄贈した。ランドセルは同会が協賛する「ランドセルは海を越えて」に基づき、アフガニスタンの子どもたちへ届けられる。寄贈したのは、県民共済が2011年に東日本大震災の支援物資として用意したB5サイズのランドセル。沿岸部の学校や避難所などに300個ほど贈ったが、時がたつにつれ一回り大きいA4サイズが主流となり、一部が配り切れずに14年間、同センターの倉庫で眠っていた。この日は渡辺所長と職員が同市古川の同会事務局に31個、千坂会長が所有する涌谷町の倉庫に130個をそれぞれ運び入れた。
地域課題など話し合う
大崎市古川高倉地区公民館で9日、「高倉地域づくりフォーラム~これからの高倉を考える~」が開かれ、住民約50人がグループワークを通じ地域課題や今後の在り方について意見を交わした。フォーラムは、少子高齢化への対応策として2018年に策定した「地域づくり計画書」の検証、見直しを目的に高倉地区振興協議会が主催。ワークショップや策定委員会で協議を重ね作り上げた計画書に基づき、これまで草刈りや植木剪定を担うシルバーサポーターズの結成、地域行事や地域包括ケアなどに関する四つのプロジェクトを計画、実施してきた。この日は行政区長や民生児童委員、消防団員、婦人会員などが参加し、6グループに分かれて意見交換。課題として、「交通手段が少なく買い物が大変」「役職が多い」「各種団体や負担金の見直し」などが挙がった。一方、高倉地域用巡回バスや民泊を含む農業体験、水害体験の伝承、地域農園を作り野菜を販売するといった提案があった。
世界大会で2人が優勝
グランディ21(利府町)で2月22、23の両日に開かれた「第4回極真手塚杯世界空手道選手権大会」(国際空手連盟総本部極真会館手塚グループ主催)宮城会場の組手部門で、宮城空手道北峰会(栗原市瀬峰)所属の小学生2人がそろって個人戦で優勝した。指導員も選手として3位に入り、その名を世界にとどろかせた。直接打撃が認められている大会で、宮城会場には国内やスリランカなどから約350人がエントリー。経験などにより最上位のチャンピオンシップからスタンダード、チャレンジまで三つのクラスに分かれて競った。チャレンジ小学3・4年女子の部では、操璃多さん(9)=築館小3年=が8人のトーナメント戦を制した。スタンダード小学5年男子重量級の部でも髙橋樹竜さん(11)=瀬峰小5年=が優勝。チャンピオンシップ・シニア男子の部でも同会指導員の星大助さん(42)=栗原市築館=が3位となった。
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