2025/3/16


不動堂小に〝寺子屋〟

 「きょう、寺子屋行く?」「次は何をするのかな」-。美里町不動堂小の児童たちの間で話題に上る「でんえん寺子屋」。町地域おこし協力隊の白旗隼さん(31)が、子どもたちの新たな居場所を目指し2月に校内に開いた。1カ月間余りにわたり試験的に運営し、児童たちにさまざまな体験をさせた。寺子屋は週3回、校内や校庭、体育館を会場に同校のスクールボランティア「スマイルキッズサポーター」が運営を支えた。同校の児童平均約40人が訪れ、ボードゲームを楽しんだりクラスメートとのおしゃべりに夢中になったりして思い思いに放課後のひとときを過ごした。13日は5、6年生を対象に敷地内でたき火を実施。子どもたち約40人が周辺で見つけた松ぼっくりをくべたりマシュマロを焼いたりして新鮮な体験を味わった。5年の伊藤朔君(11) は「たき火は初めてで楽しかった。寺子屋がなかったら放課後の遊びは近くの友達の家だけだった」と笑顔を見せる。

 

田尻小の3チーム1位

 県教委が取り組む「Webマラソン大会」の2024年度ランキング結果がこのほど公表され、大崎市田尻小の1、3、6年生がクラス人数別でそれぞれ1位を獲得した。同大会は、児童たちの持久力や運動能力向上、肥満改善効果を期待するとともに、協調性を育むことを目的に2021年から実施。休み時間や体育の授業、持久走記録会などで走った走行距離をウェブ上に累積し、実績を目に見える形で競い合う。参加校は年々増加しており、ことしは54校、311チームが参加。個人の部では4035人が自己ベスト記録に挑戦した。田尻小の1年生(カテゴリー21人以上30人以下)21人は、475・6キロを記録。日本で例えると、宮城をスタート地点に群馬県まで走破したことになる。3年生(同)24人は618・4キロの記録で、東京都まで完走。6年生(カテゴリー11人以上20人以下)20人は480キロで、群馬県に到達した距離になる。

 

加美町議選18日告示

 任期満了に伴う加美町議選は18日、告示される。議員定数が17から2減されて15となる最初の選挙。今のところ17人が立候補を予定しており、少数激戦となる見通し。立候補予定者の新旧別は現職12人、新人5人。党派別は自民2人、公明1人、無所属14人。男女別は男性15人、女性2人。立候補届け出は18日午前8時半から午後5時までに町役場3階会議室で受け付ける。投開票は23日。

 

ふるさと納税 大崎市が5位に浮上

 総務省はこのほど、2023年度のふるさと納税の市町村別受け入れ額を発表した。この年度の途中に行われた制度変更で駆け込み需要が2度あったことなどから、多くの自治体で前年度を件数、金額ともに上回った。特に大崎市は金額で県内6位から5位、件数で4位から3位に浮上した。

 

茶室いっぱいにひな飾り

 大崎市古川下中目の茶湯座敷「悠喜庵」に、ひな人形やつるしびななど約400体が飾られ、訪れた人たちの目を楽しませている。31日まで。ことしで25年目となる恒例行事。橋庵主(76)と妻とし子さん(83)が集めたものや、友人から譲られたものを展示している。木目込み人形や仙台堤焼き、江戸中期の作とされる御殿飾りといった珍しい作品も並ぶ。

 

コメの生産効率向上へ

 米作りにおける直播栽培やスマート農業技術について理解を深める大崎地方米づくり推進研修会「生産効率の向上と持続可能な農業の展開」が13日、県大崎合同庁舎で開かれた。大崎地方の農業者や農協、行政関係者ら約100人が講演に耳を傾け、情報共有した。講師は、農研機構東北農業研究センター研究員の屋比久貴之さんと、県農業振興課農業革新支援専門員の田村亘さんが務めた。このうち、屋比久さんは「稲作経営における省力・低コスト化に向けた乾田直播栽培技術」と題し、畑状態の田んぼに種子をまき、出芽がそろった後に入水する乾田直播栽培の利点や作業の流れ、技術のポイントなどを説明した。作業時間の短縮や農機具費の削減といった低コスト化、移植栽培と同等以上の収量確保も期待できるという同栽培。導入が勧められる背景として、高齢化や担い手不足による農家数の減少、遊休農地の増加を挙げた。