2025/3/22


「自然共生サイト」に認定

 環境省は14日、民間や企業、自治体の手で生物多様性が保全されている区域を示す「自然共生サイト」に、沢田上地区の居久根と周辺水田(大崎市古川)を認定した。旧品井沼周辺ため池群(同市鹿島台)に続き市内2カ所目。「居久根」の名で伝統的屋敷林をサイト認定するのは初めて。市世界農業遺産未来戦略室によると、同地区に現存する居久根は23戸分。藩政時代以来300年余り、古い家では12代に及ぶ〝居久根と共に生きる〟営みと地域ぐるみの保全活動、周辺水田に息づく豊かな生物多様性が認定の決め手という。認定区域面積は61㌶。広大な水田地帯に緑の居久根が点在する姿は、世界農業遺産「大崎耕土」の象徴的景観としておなじみだ。旧制第二高では論文の書き方を学んだほか、米国人宣教師アニー・ブゼルのバイブルクラスに入会し、後に政治家となる内ヶ崎作三郎や小山東助らと交流を深めた。永澤理事によると、この出会いが大正デモクラシーの立役者となる人生指針を定めたという。

早春の田園地帯力走

 「第48回涌谷クロスカントリー大会」(同実行委主催、大崎タイムスなど後援)は16日、涌谷町農村環境改善センター(箟岳公民館)周辺コースで開かれた。小雨が降る中、小学生から大人まで約250人が早春の田園地帯を駆け抜けた。大会では小中高の学年別や男女別、壮年、ファミリーなど12種目を実施。ことしからコースが変更され、走行距離は2・3~9・5㌔になった。競技は、小学生1・2年生男女とファミリーペアからスタート。その後、15分おきに各種目の選手たちがスタートを切った。この日の大崎地方は小雨の降る肌寒い天気だったが、選手たちは懸命にコースを力走。沿道では地域住民が声を掛けたり、拍手したりしてエールを送っていた。

加美町議選23日投票へ

 任期満了に伴う加美町議選は23日に投票が行われ、即日開票される。議員定数が17から2減されて最初の選挙で、立候補しているのは定数を2人上回る17人。選挙戦最終盤を迎え、各陣営は支持拡大に努めている。立候補者の新旧別は、現職12人、新人5人。党派別は公明1人で他は無所属。男女別は男性15人、女性2人で、最年少は31歳、最年長は79歳。

 

吉野作造の学生時代に理解

 大崎市古川出身の政治学者、吉野作造をテーマにした講演会が命日に当たる18日、吉野作造記念館で開かれ、思想形成の土台となった吉野の学生生活について理解を深めた。「吉野先生を記念する会」が主催。同会の永澤汪恭理事が「吉野作造博士と仙台」と題し、吉野の県尋常中(現仙台一高)、旧制第二高(現東北大)時代を取り上げた。

 

コロナもインフルも減

 県は21日、ことし第11週(10~16日)の感染症発生動向調査週報を発表した。大崎保健所管内の定点医療機関10カ所では、新型コロナウイルスで49人の感染が報告された。前の週から22・3%少なくなり、県全体も減少に転じた。圏域ごとの定点医療機関で診断された新型コロナ感染者報告数は▽石巻70人(1定点医療機関当たり7人)▽塩釜95人(同5・94人)▽気仙沼21人(同5・25人)▽大崎49人(同4・9人)▽仙台市145人(同3・30人)▽仙南21人(同3人)。大崎、気仙沼、仙台市で前の週から少なくなり、県全体は4・5%減の401人(同4・41人)だった。年代別では、重症化しやすいとされる60歳以上で23・7%を占めた。

 

時疾風初の幕内勝越し

 大相撲春場所(大阪)は20日、12日目の取り組みが行われた。栗原市瀬峰出身の東前頭18枚目、時疾風(28)=小牛田農林高−東京農大−時津風部屋=は8勝目を挙げ、自身初の幕内勝ち越しを果たした。7勝4敗で臨んだ時疾風は、西前頭10枚目の湘南乃海を寄り切り、9日目から4連勝。幕内では先場所の7勝8敗が最高だったが、4場所目にして初の勝ち越しとなった。残り3日でさらに星を伸ばす可能性がある。