2025/3/26


「多文化共生」実現へ

 大崎市は24日、認定日本語教育機関「市立おおさき日本語学校」の開校式を現地(旧西古川小=同市古川保柳)で開いた。4月初旬からベトナム、インドネシア、台湾の留学生計28人を迎え入れ、同10日には入学式も行う。公設公営としては北海道東川町に次ぐ2例目で、国の新制度(昨年4月施行)下では全国初めて。三つの教育課程(2年、1年6カ月、1年)があり、初年度定員60人。残る32人も10月入学で募集して満たす構え。3年目に90人、5年目に100人が目標という。日本語教育を施すだけにとどまらず、人口減少時代の活力維持、国籍や民族が異なる人が共に生きる「多文化共生」社会の実現、廃校利活用のモデル化を目指す。さらにはJR古川駅近くに学生寮を置き、陸羽東線での通学(古川-西古川間)を前提とすることで鉄路活性化の狙いも。

サクラ並木を後世に

 大崎市鳴子温泉川渡地区にあるサクラの名所、湯沢川堤防に20日、住民たちがサクラの苗木70本を植えた。老木となったサクラを世代交代させる取り組みで、参加者たちは苗木が無事に育つことを願いながら土をかけた。湯沢川堤防のサクラは70年ほど前、青年団によって植えられたソメイヨシノで、樹齢は約90年になっている。住民が剪定など手入れを行ってきたが、栄養が行き届かず枯れて折れる枝が所々で見られ、幹には地衣類が繁殖している。今回の植樹会は、川渡地域づくり委員会と川渡地区公民館が、景観まちづくり活動の一環として実施。サクラの苗木は日本花の会から無償提供されたもので、タイリョウザクラ、ジンダイアケボノ、イチヨウ、コウカの4種類。

休日の部活 地域移行

 運動部を中心に放課後、休日を問わない練習が当たり前だった中学校の部活動。美里町では昨年4月から部活動への加入が任意となったほか、ことし4月からは休日の活動がスポーツや文化、芸術活動を運営する地域の個人、団体に委ねられる。町は22日、説明会を町中央コミュニティセンターで開き、小中学生や保護者ら約90人が担当者の話を聞いた。部活動はかつて教育活動の一環に位置付けられていた。教員の働き方改革(長時間勤務、指導経験の乏しさに伴う負担)を踏まえ、2022年にスポーツ庁と文化庁がガイドラインを示し、公立中学校の部活動を早期に地域クラブ活動などへ移行するよう促している。少子化で部員が減った部にも活動の場を与える狙いもある。