大崎市田尻地域の江合川北小牛田愛護会は23日、増水時の堤防決壊などを防ごうと、地域を流れる江合川で立木の伐採作業を行った。同会は地区の江合川河川敷約3㌔の立木伐採や清掃活動を、毎年区間を設定して行っている。19回目となることしは、JR東北線の鉄橋から下流約200㍍で実施。会員の地区住民、東北地方整備局北上川下流河川事務所や大崎市の職員ら合計30人ほどが参加した。
 大崎市鹿島台小5年の加藤雷音君(11)が27日、ヘアドネーションに協力するため約3年間伸ばし続けた髪をカットした。好奇の目で見られることもあったが、「病気やけがで髪の毛を失った人たちのために」と意志を貫いた加藤君。目標を達成してすがすがしい表情を浮かべる姿に、家族も目を細めた。

 岩手県大船渡市で先月起きた大規模山林火災を巡り、大崎広域消防本部の緊急消防援助隊が26日、広域行政事務組合議会議員全員協議会で活動報告した。報告書によると、同本部は応援要請に基づき火災発生日(2月26日)の5隊18人を皮切りに、今月19日まで各3泊4日のローテーションで7次にわたり計27隊、職員延べ100人と司令車、拠点機能車、タンク車など車両複数台を派遣。現地では援助隊宮城県大隊の指揮下、各都道県の援助隊、地元消防団らと連携して消火、延焼阻止、後方支援などさまざまな任に当たった。
 「おおさきネイチャーポジティブシンポジウム」が18日、大崎市役所で開かれた。「沢田上地区の居久根・周辺水田」(同市古川)が環境省の「自然共生サイト」に認定されたことが報告されたほか、講演や企業の活動報告を通し、生き物の減少を食い止め回復軌道に乗せる「ネイチャーポジティブ」について考えた。内閣府の「SDGs未来都市」に選定され、「持続可能な田園都市の創生」を目指す大崎市が、ネイチャーポジティブへの市民理解を深めようと開催。ことしが3回目で、約50人が参加した。「自然共生サイト」は、里山や都市の緑地、企業の森といった民間の取り組みで生物多様性が保たれている区域を認定するもので、全国で328カ所(9・3万㌶)ある。「ネイチャーポジティブ」を実現する取り組みの一つ。沢田上地区で認定されたのは61㌶。23戸が屋敷林「居久根」に囲われ、多様な植生、生き物の生息が見られることなどが評価された。

 ものづくりや絵画の技法を体験できる「春休み! ワークショップまつり」が、大崎市民ギャラリー・緒絶の館で開かれている。同館が過去に開いたワークショップを〝復活〟させたもので、来場者は思い思いに作品作りを楽しんでいる。30日まで。まつりでは、2007~24年に開いた企画展やイベントのワークショップ6種をリバイバル。「人間国宝・芹沢銈介展」(07年)の「合羽摺りでしおりをつくろう」や「物語る植物」(24年)の「空想の草花を咲かせよう」など、人気や要望が高かったものを選んだ。このうち「スケルトンらくがきひろば」は、おおさき古川まつりに合わせて開いていた「こどもらくがきひろば」を基にしたワークショップで、施設の窓ガラスを〝キャンバス〟に開催。子どもたちがガラス用のパステルを使い、普段はできない落書きを楽しめる。
 大崎市は24日、認定日本語教育機関「市立おおさき日本語学校」の開校式を現地(旧西古川小=同市古川保柳)で開いた。4月初旬からベトナム、インドネシア、台湾の留学生計28人を迎え入れ、同10日には入学式も行う。公設公営としては北海道東川町に次ぐ2例目で、国の新制度(昨年4月施行)下では全国初めて。三つの教育課程(2年、1年6カ月、1年)があり、初年度定員60人。残る32人も10月入学で募集して満たす構え。3年目に90人、5年目に100人が目標という。日本語教育を施すだけにとどまらず、人口減少時代の活力維持、国籍や民族が異なる人が共に生きる「多文化共生」社会の実現、廃校利活用のモデル化を目指す。さらにはJR古川駅近くに学生寮を置き、陸羽東線での通学(古川-西古川間)を前提とすることで鉄路活性化の狙いも。

 鹿島台商業高の1年生が、4月10~12日に大崎市鹿島台で開かれる「鹿島台互市」でオリジナルブレンドのドリップバッグコーヒーを売る計画で、18日、味やラベルのデザインなどを最終決定した。互市当日は生徒が現場で販売に取り組む。商業の実践的な取り組みを通し、社会に求められる人材育成を図るのが狙いで、1年生22人全員が商品開発、広報、営業企画の3班に分かれ、1月から販売へ向けた準備を進めてきた。生徒の活動を、電子部品メーカーの「東北プレス工業」(同市鹿島台、庄子文隆社長)、「ハタナカコーヒーロースター」(美里町)を運営する畑中悟さん(62)が支援した。
 古川農協本店が移転する旧富永小校舎(大崎市古川富長字五右エ門)の改修工事が終わり、21日、同農協や大崎市の関係者らが出席し、現地で落成式が行われた。移転は古川北町の本庁舎が建設から半世紀を超え老朽化が進んでいるためで、小学校統廃合で廃校となった校舎を市から無償貸与を受け本店事務所として活用。24日から業務を開始する。

 環境省は14日、民間や企業、自治体の手で生物多様性が保全されている区域を示す「自然共生サイト」に、沢田上地区の居久根と周辺水田(大崎市古川)を認定した。旧品井沼周辺ため池群(同市鹿島台)に続き市内2カ所目。「居久根」の名で伝統的屋敷林をサイト認定するのは初めて。市世界農業遺産未来戦略室によると、同地区に現存する居久根は23戸分。藩政時代以来300年余り、古い家では12代に及ぶ〝居久根と共に生きる〟営みと地域ぐるみの保全活動、周辺水田に息づく豊かな生物多様性が認定の決め手という。認定区域面積は61㌶。広大な水田地帯に緑の居久根が点在する姿は、世界農業遺産「大崎耕土」の象徴的景観としておなじみだ。旧制第二高では論文の書き方を学んだほか、米国人宣教師アニー・ブゼルのバイブルクラスに入会し、後に政治家となる内ヶ崎作三郎や小山東助らと交流を深めた。永澤理事によると、この出会いが大正デモクラシーの立役者となる人生指針を定めたという。
 大崎地方の小学校で14日から19日にかけて卒業式が行われ、6年生が学びやを巣立った。このうち、18日にあった大崎市古川第三小(児童数719人)の卒業式では児童の身長よりも高い「拡大卒業証書」パネルが用意され、式を終えた卒業生たちがパネルの前に立って記念写真を撮っていた。拡大卒業証書パネルは、小学校生活の思い出にしてもらおうと、同校PTAが製作。縦1・8㍍、横2・7㍍の大きさで、式後に昇降口前へ設置。保護者がわが子の晴れ姿を写真に収めたり、卒業生が家族や友人とともに記念撮影したりする姿が見られた。

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