2025/2/8


大規模な「トリアージ」訓練実施

 傷病者の同時多数受け入れに備え、大崎市民病院本院(同市古川穂波)は5日、治療優先度順に各科連携で処置する「トリアージ」中心の大規模な医療救護訓練を繰り広げた。巨大地震発生に伴う建物倒壊でけが人が多数生じ、本院救命救急センターに搬送されるとの想定。訓練開始を告げるアナウンスがフロアに流れ、トリアージポストに見立てた一角は傷病者役でいっぱいに。救急医と看護師が意識レベルや問診回答に基づき一人一人の治療優先度を見極めて色分けし、支援要員がストレッチャーや車いすで優先度別の救護所へ次々運んでいった。

古里の課題解決へ

 大崎市岩出山中(生徒数172人)は6日、古里の課題解決へ向けた提言発表会を市岩出山総合支所で行った。生徒会執行部8人が全生徒の意見を集約し、岩出山地域の廃校や空き家を利活用するアイデアを市に披露した。同校の本年度志教育の一環。生徒たちは約1年かけて岩出山地域の魅力や課題を調べ、学校統合で廃校となった校舎が利用されていない現状や、少子高齢化で空き家が増えている問題を把握。解決に向け案を出し合った。発表会では、利活用が決まっていない西大崎小、上野目小、池月小について、小学校の雰囲気を生かした宿泊施設やレジャー施設とすることを提案。空き家についても、岩出山の四季折々を楽しめる古民家カフェなどにリフォームするアイデアを紹介した。

「流域治水」深化、加速化へ

 県は5日、県の河川行政を紹介し、今後の在り方について考えてもらうのを狙いとした「知水講座」を仙台市のTKPガーデンシティプレミアム仙台西口で開いた。「流域治水の深化・加速化~災害の自分事化に向けて~」をテーマに、行政と民間の立場から流域治水に取り組んでいる講師が基調講演、訪れた約70人が今後の方向性を模索した。共催した県治水協会の伊藤康志会長(大崎市長)が「国や県、市町村が河川管理者として治水対策に取り組んでいるが、ゲリラ豪雨などが近年、頻発化、甚大化し、複合力で対応する必要がある。講座を皆で流域治水を進めるキックオフの機会にしたい」とあいさつ。基調講演では、国土交通省治水課流域減災推進室の石田和也室長(前北上川下流河川事務所長)、吉田川沿川住民らでつくる「りゅうちるネットワーク」の千葉榮代表(鶴田川沿岸土地改良区理事長)ら3人が登壇した。

 

「巨大迷路」(涌谷)最優秀賞に

 涌谷町のイベント「真夏のとうもろこし巨大迷路ゴールドデント777WAKUYA」が、第29回ふるさとイベント大賞(地域活性化センター主催)で、最高賞から2番目の最優秀賞(総務大臣表彰)に輝いた。20日に都内で表彰式が行われる。「真夏のとうもろこし巨大迷路ゴールドデント777WAKUYA」は、飼料用トウモロコシ「デントコーン」の畑を大きな迷路に仕立てて散策を楽しんでもらうイベント。コロナ禍で遊ぶ場や機会が限られた子どもたちに夏の思い出をつくってもらおうと、町内の農業者や有志でつくる実行委員会が2021年に始めた。翌年からは運営費のほか、資材高騰に苦しむ酪農家を支援するためのクラウドファンディングを兼ねて毎年開いている。

 

強い冬型7日も続く

 〝今冬最強寒波〟の影響で県内各地は7日も断続的な降雪に見舞われた。同日午前11時現在、積雪の深さは大崎市古川24㌢、鳴子温泉川渡61㌢など。強い冬型の気圧配置は9日ごろまで続きそう。寒さも厳しく、最低気温は仙台管区気象台の県内全観測地点のうち丸森町を除く18カ所で氷点下。鹿島台の同5・1度は下から3番目の低さ(いずれも7日午前11時現在)。管区気象台によると、今後、東北地方の上空約5000㍍に氷点下42度以下の寒気が再び流れ込む見通し。

 

笑いで新年を祝う

 大崎法人会の「新春お笑い寄席」が5日、大崎市古川のアインパルラ浦島で開かれた。会場には会員と一般合わせて100人ほどが訪れ、落語家、六華亭遊花さんの東北弁による落語を楽しみながら新年を祝った。六華亭さんは、泥棒が盗みに入った家の女にだまされ夫婦となる約束を交わし、金を巻き上げられる古典落語「転宅」など2席を披露。「転宅」では、泥棒と出くわした女が慌てることなく間抜けな泥棒を口車に乗せ、男の財布を奪い取る滑稽なやりとりを軽妙に表現し、来場者の笑いを誘っていた。

 

インフル警報基準下回る

 県は6日、ことし第5週(1月27日~2月2日)の感染症発生動向調査週報を発表した。大崎保健所管内の定点医療機関10カ所では、インフルエンザで合わせて98人の感染が報告された。前の週の約4割まで急減。石巻を除く県内5圏域で警報の基準を下回った。圏域ごとの定点医療機関で診断されたインフルエンザ感染者報告数は▽石巻143人(1定点医療機関当たり14・3人)▽大崎98人(同9・8人)▽塩釜145人(同9・06人)▽仙台市385人(同8・75人)▽仙南61人(同8・71人)▽気仙沼27人(同6・75人)。全圏域で前の週から少なくなり、県全体は46・3%減の859人(同9・44人)だった。大崎など5圏域は、警報継続基準の1定点医療機関当たり10人を下回った。年代別では、20歳未満で72・3%を占めている。