フレイル予防へ助言

高齢者の健康寿命延伸を目指し、大崎市は大崎薬剤師会との協働で「おおさきフレイル相談薬局」認証制度を立ち上げた。身近な薬局が健康づくりの拠点となり、加齢に伴う「フレイル(虚弱)」予防の助言と医療機関へのつなぎ役を果たす。県内初の取り組みという。医療機関受療者のほとんどが処方箋利用で立ち寄る薬局の〝顔が見える信頼関係〟に白羽の矢を立てた形だ。薬局と薬剤師個人が認証対象で、市が催す養成研修の受講が条件。主な役割は▽高齢者来店時のフレイルチェック▽適切な服薬や生活改善に関する継続的な指導▽医師会、歯科医師会、行政と連携して要支援・要介護状態への悪化を防ぐ−など。市健康推進課によると、市内に住む後期高齢者の健診受診率は約2割。「相談薬局」の普及拡大とPR効果でフレイル予防の重要性を浸透させ、受診率向上にもつなげたい考え。昨年8月以降、計4回の研修を修了した1市2町(大崎、加美、美里)の26薬局と薬剤師33人が〝第1号〟の認証に。13日、市役所で認証式があり、千田利彦薬剤師会長らに認証書が交付された。
児童らほうき作り体験

別名「ホウキグサ」と呼ばれる一年草コキアを使ったほうき作り体験が12日、大崎市沼部公民館で行われ、小学生が保護者や地域住民と協力しながら製作に取り組んだ。児童生徒の主体性を育む取り組みとして市教委が行っている「チャレンジday」の一環で、この日が本年度最後。同館の花壇整備を兼ねて子どもたちへ体験活動の場を提供しようと、自治組織「沼部ふるさと委員会」が主催、田尻地域老人クラブ連合会と沼部婦人会が協力して実施。沼部小、田尻小、古川第四小の1~6年生ら総勢約50人が参加した。材料のコキアは昨年6月、同館に隣接する放課後児童クラブと同委員会が植栽。天候や管理が良かったためか、例年になく大きく成長し、中には1㍍以上育ったものもあった。
加美郡の渡り鳥注視
県北部では、登米市と栗原市にまたがる伊豆沼や大崎市の蕪栗沼、化女沼などが渡り鳥の越冬地として知られているが、加美郡の鳴瀬川や鳴瀬川本流と支流の合流地点「上川原堰」(加美町)でも多くの渡り鳥が越冬している。近年、同町宮崎旭地区から奥羽山脈を越えて山形や秋田方面に向かう「渡りルート」も確認されており、地域住民らが注視している。渡り経路は2023年、加美町の市民団体「加美郡を渡るガン、ハクチョウを未来へのこす会」が発見。同団体は、渡りルートを広く知ってもらおうと、同年に設立した。同町在住の児童文学作家、野泉マヤさんが代表を務め、町内外の会員14人が在籍している。今冬は例年見られなかったガンの一種オオヒシクイ9羽を確認。野泉さんは「ヒシクイは新しいねぐらを開拓する先駆者。伊豆沼を起点に蕪栗沼、化女沼が新しいねぐらになったときも最初はヒシクイが飛来した。今後、マガンやシジュウカラガンが増えるのではないか」とみている。
拉致問題の早期解決を
北朝鮮による人権侵害問題の解決を政府へ訴えようと、大崎市は13日、職員と一般市民1987人分の署名を関係団体へ提出した。「北朝鮮人権侵害啓発週間」(12月10~16日)に協力を呼び掛けて集めたもの。市役所を訪れた「北朝鮮に拉致されたすべての人を救出する宮城の会」(救う会宮城)の安藤哲夫会長らに伊藤康志市長が手渡した。1970~80年代、北朝鮮による日本人拉致が多発。拉致の可能性を排除できない特定失踪者は470人(うち公開分274人)に及ぶ。市は署名活動のほか資料展示、DVD上映など風化を防ぐ取り組みを進めてきた。
公立高出願状況 大崎地区平均0・83倍
県教育委員会は14日、県公立高校入試(3月)一次募集の出願状況をまとめ公表した。それによると、全日制課程の出願倍率は0・99倍で、前年を0・01㌽下回った。2021年度の0・96倍に次いで過去2番目に低く、1倍を割り込んだ。大崎地区は0・83倍で、出願希望調査時(1月)と同じだったが、前年からは0・04㌽下落。遠田地区は0・65倍で調査時から0・02㌽上がったが、前年と比べ0・03㌽下がった。出願倍率が最も高かったのは宮城野美術科の1・8倍で、宮城工インテリア科1・73倍が続いた。3位は宮城工情報技術科のほか古川工土木情報科の1・68倍が入り、仙台圏に人気が集中する中で大崎地区から唯一トップ3入り。
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