2025/2/22


3中学校78年の歴史に幕

 新中学校への統合に伴い3月で閉校する美里町小牛田、不動堂、南郷の3中学校で閉校式がそれぞれ開かれた。3校は1947(昭和22)年に開校し、本年度を含む卒業生は小牛田9010人、不動堂9432人、南郷9764人を数える。閉校は少子化や校舎老朽化を受けて決まった。式典で在校生や卒業生、地元住民が、地域に78年間根差し生徒育成の一翼を担った学びやに感謝と別れを告げた。それぞれの閉校式で相澤清一町長は「今日までの歴史や経験は受け継がれていく。仲間と過ごした貴い日々を忘れず、目標にまい進してほしい」とあいさつ。生徒代表2人の手で校旗が折り畳まれ、各校長から大友義孝教育長に返納された。

「ガラッキー」静かなブーム

 大崎市古川清滝地区で、ロシア生まれのスポーツ「ガラッキー」が静かなブームになっている。19日は古川清滝地区公民館(猪股博館長)で第1回の「ガラッキー大会」が開かれ、高齢者がはつらつと競技に取り組んだ。ガラッキーは、ダーマと呼ばれる起き上がりこぼしの円すい型ボールを投げ合う陣取りゲーム。コート用ロープで作った直径3・6㍍の円に、2~8㍍離れた位置から赤、青それぞれ6球ずつ投球し、ロープ内に入ったダーマは各1点、相手ダーマを囲み込むと囲んだ相手ダーマは1個につき5点となる知的なスポーツ。古川清滝地区でガラッキーに取り組むようになったのは、昨年春ごろから。毎週月曜、同館ホールで行われている重りを使った筋力体操「いきいき百歳体操」に通う高齢者が、体操を終えた後に楽しむようになった。初の大会に70~80代の男女18人が参加。3チームに分かれ、リーグ戦で優勝を争った。参加者たちはダーマの弾み方や転がる動きなどを計算しながら、狙った位置を目掛けて投球。ダーマの動きに一喜一憂したり、チームで声を掛け合ったりする姿が見られ、会場には歓声や拍手、笑いが絶えず響いていた。

「マイナ保険証」使って

 「マイナ保険証」ぜひ使って−。健康保険証と一体化させたマイナンバーカードの本格運用開始から2カ月余り。大崎市民病院(同市古川穂波)は「患者さん側、病院側の双方にメリットがある」として読み取り端末を増設し、積極的な利用促進に取り組んでいる。経営管理部医事課によると、従来型保険証の新規発行停止(昨年12月2日)以降、マイナ保険証の利用率は本院、分院、診療所全てで上昇中。本院では今月から端末を6台増やして8台体制に。救命救急センター以外は正面玄関と1、2階のいずれも目立つ場所に置きPR効果も狙う。介助なしで立位困難な患者にも配慮。1階フロア中央の端末は車いすに座ったまま顔認証できる高さに設置した。「マイナンバーカードで受付」の表示と車いすマークが目印だ。

 

〝恩賜郷倉〟開設から90年

 昭和天皇・皇后の内帑金(御下賜金)を元に東北地方各地に造られた穀物倉庫「恩賜郷倉」についての講演(大崎市松山ふるさと歴史館主催)が15日、松山公民館で開かれた。開設からことしで90年を迎える歴史的建築物の価値を参加者が学んだ。講師は、仙台市の一級建築士で郷土史家の今村信一さん(75)。元仙台工業高教員の斎藤広通さん(70)と共に県内外の恩賜郷倉を調査していて、2020年以降120棟を確認したという。松山に現存する3棟について「保存状態が良い上、増築の跡もなく、手入れがされている。恩賜郷倉としては一級品」と指摘。「農業関連の建築物は日の目を見る機会が少ないが、現代でも各地に残っているはず。記録を後世に残したい」として情報提供を呼び掛けた。

 

ガン類行動調査

 蕪栗沼やその周辺のガン類の行動を調べる「フライングギース」の今季4回目の調査が9日に行われた。〝今冬最強寒波〟の影響で、比較的雪が少ないねぐら周辺に集まっていたという。フライングギースは、大崎市田尻蕪栗で農業を営む斎藤肇さんらが、2007年から毎冬実施している。調査データを積み重ねて保護活動に役立てる狙いで、仙台市や加美町など20カ所でガン類の種類や数、食べているものを目視で確認した。齋藤さんによると、マガンは、ねぐらとなる蕪栗沼や伊豆沼、長沼、旧河南町(現石巻市)、旧桃生町(同)、岩手県一関市、奥州市に広く分布していた。寒波の影響で雪が少ないねぐらや宮城県北東部にとどまるグループのほか、北へ帰ろうとするグループもあった。

 

インフルエンザ警報解除

 県は20日、ことし第7週(10~16日)の感染症発生動向調査週報を発表した。大崎保健所管内の定点医療機関10カ所では、インフルエンザで合わせて66人の感染が報告された。前の週から2割ほど少なくなり、県全体も5週連続で減少。昨年12月26日付で県内全域を対象に出されていたインフルエンザ警報は2カ月足らずで解除された。圏域ごとの定点医療機関で診断されたインフルエンザ感染者報告数は▽仙南66人(1定点医療機関当たり9・43人)▽大崎66人(同6・6人)▽仙台市211人(同4・80人)▽塩釜70人(同4・38人)▽気仙沼8人(同2人)▽石巻13人(同1・3人)。仙南以外の5圏域は前の週から少なくなり、県全体は34・0%減の434人(同4・77人)だった。年齢別では、20歳未満で75・3%を占めた。